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流星を探さなくなった大人達へ!伊与原新さん『オオルリ流星群』が刊行 「天文台を、作るつもりなんだ」DIYで宇宙の果てを観測する――科学と人生のロマンが交差する静かな感動の物語

伊与原新さん著『オオルリ流星群』

伊与原新さん著『オオルリ流星群』

伊与原新さんの最新小説『オオルリ流星群』がKADOKAWAより刊行されました。

2020年刊行『八月の銀の雪』が直木賞と山本周五郎賞の候補作となり、本屋大賞でも6位に入賞するなど注目の作家・伊与原新さんのの最新長編となる本作は、仕事、家族、恋愛……現状の人生に少しずつ行き詰まりを感じ始めたときにこそ、希望を与えてくれる作品です。

 

今は見えなくても、幸せの星は何度でも輝く――伊与原新さん長編小説『オオルリ流星群』について

【あらすじ】

流星のふるさとを観測するために迷える大人たちの挑戦が始まった。

「スイ子」こと山際彗子(けいこ)が故郷へ帰ってきた。太陽系の果ての星を探すため、手作りで天文台を建てるというのだ。彗子に協力することとなった種村久志ら旧友たちは、28年前の青春の日々に思いを馳せる。だが、やがて高校最後の夏の真実が明らかになり……。

迷える大人たちは、切ない過去と、行き詰まった日常を乗り越え、再び前進することができるのか?

 
◆真正面から描く「大人の挑戦物語」

なにもかもがキラキラしていたあの頃、自分には無限の可能性があるような気がしていたあの頃――でも、それって、「今」でもいいんじゃないだろうか?

生きる ことの苦さを知った大人だからこそ出会える、輝きの瞬間を描き続けてきた伊与原新さんが、今回は45歳の「挑戦」に真正面から挑みます。

 
◆科学とロマンの交差点を描く達人、伊与原新

本作でも太陽系の果てを観測しようとする女性科学者・彗子が登場します。ひたすらにストイックに星を追いかける彼女と、憧れつつも遠巻きにしてきた同級生たち。しかしそんな彗子の思わぬ過去が明るみに。引き裂かれる思いを照らすのは、遠い星の光と、そして…。

 
◆メッセージは「人生は、もっと美しいはずだ」

それこそが作家・伊与原新さんの真骨頂!悩みながら迷いながら、主人公たちと一緒に走り回り、工具を持って天文台建設に邁進する我々を、思いもよらない風景が待っています。その地点に立った時、あなたの人生も、たしかに変わる!

 

星と宇宙のロマンに触れたとき、ままならない人生に輝きが蘇る

最新長編小説『オオルリ流星群』著者・伊与原新さんのインタビューが文芸WEBマガジン「カドブン」で公開中です。

★URL:https://kadobun.jp/feature/interview/f4zbsgetgjk0.html

 

著者プロフィール

著者の伊与原新(いよはら・しん)さんは、1972年生まれ。大阪府出身。神戸大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻し、博士課程修了。2010年『お台場アイランドベイビー』で第30回横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビュー。

2019年『月まで三キロ』で第38回新田次郎文学賞と第3回未来屋小説大賞を受賞。2020年刊の『八月の銀の雪』が第164回直木三十五賞候補、第34回山本周五郎賞候補となり、2021年本屋大賞で6位に入賞する。

 

オオルリ流星群
伊与原 新 (著)

見えない星が、人生の幸せを教えてくれる。

「あのときのメンツ、今みんなこっちにいるみたいだぜ」「まさか、スイ子か? なんでまた?」スイ子こと、山際彗子が秦野市に帰ってきた。手作りで太陽系の果てを観測する天文台を建てるというのだ。28年ぶりの再会を果たした高校時代の同級生・種村久志は、かつての仲間たちと共に、彗子の計画に力を貸すことに。高校最後の夏、協力して巨大なタペストリーを制作した日々に思いを馳せるが、天文台作りをきっかけに、あの夏に起きたことの真実が明らかになっていく。それは決して、美しいだけの時間ではなかった。そして久志たちは、屈託多き「いま」を自らの手で変えることができるのか。行き詰まった人生の中で隠された幸せに気付かせてくれる、静かな感動の物語。

 
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