第3回大藪春彦新人賞受賞作家・青本雪平さん長編第2作『バールの正しい使い方』が刊行
第3回大藪春彦新人賞を受賞した青本雪平さんによる、青春スクールミステリー『バールの正しい使い方』が徳間書店より刊行されました。
今野敏さん「青本雪平は天才だ。」 第3回大藪春彦新人賞受賞作家が贈る〈スクールミステリー〉
青本雪平さんは2019年に「ぼくのすきなせんせい」で第3回大藪春彦新人賞を受賞(当時の応募名は「青砥瑛(あおと・あきら)」)し、デビュー。その後、初長篇『人鳥(ペンギン)クインテット』(2020年9月/徳間書店)を発表し、本作が長篇2作目となります。
【あらすじ】
転校を繰り返す小学生の礼恩が、行く先々で出会うクラスメイトは嘘つきばかりだった。
なぜ彼らは嘘をつくのか。
友達に嫌われてもかまわないと少女がつく嘘。
海辺の町で一緒にタイムマシンを作った友達の嘘。
五人のクラスメイトが集まってついた嘘。
お母さんのことが大好きな少年がつかれた嘘。
主人公になりたくない女の子がついた嘘。
さらにはどの学校でもバールについての噂が出回っているのはなぜなのか。
やがて礼恩は、バールを手にとる――。
★第1章を全文公開!:https://www.tokuma.jp/files/actibook/617305/?pNo=1
<絶賛の声、続々!>
◆青本雪平は天才だ。
(今野敏さん)
◆ページをめくる手が止まらない。思わず「上手い……!!」と唸ってしまった。天才があらわれた!!
(柳正堂書店甲府昭和イトーヨーカドー店 山本机久美さん)
◆傑作必読!
小さな存在から漏らされた嘘が自分を忘れないでと明滅しながらページに漂う。登場人物へ寄りそう真摯な姿勢が激しく心を打つ。青本雪平、これから絶対に来る恐るべき書き手です。
(大盛堂書店 山本亮さん)
◆不穏で、切実で、鮮烈な言葉が焼きついて離れない。すごいものを発見した。要注目! 青本雪平、必ずくる!
(ジュンク堂書店滋賀草津店 山中真理さん)
◆息苦しいほど哀しく美しい青春ミステリ。この世界観最高です!
(紀伊國屋書店福岡本店 宗岡敦子さん)
◆青本雪平さんって何者!!と驚嘆。「ちょっと読んでみてよ!」と誰かに伝えたくなります。
(未来屋書店大日店 石坂華月さん)
◆最後まで読むと本をギューッと抱きしめたくなる優しさに包まれました。
(名古屋大学生協南部生協プラザ 渡邉典江さん)
◆私たちに大切なものを教えてくれる。ラストで全てが繋がった時、タイトルの意味に、うわーっ!となりました。
(あおい書店富士店 鈴木裕里さん)
◆ミステリとしても良質だし、青春小説としても申し分のない面白さ。読み終えた今はすごいタイトルだと感心する。
(六本松蔦屋書店 峯多美子さん)
◆ラストの終わり方はもう一度読んでみたい衝撃にかられます。
(くまざわ書店南千住店 鈴木康之さん)
◆燃えている。本屋の店員として、この作品を一冊でも多く売り伸ばしたいと、いま燃えに燃えている─。
(ときわ書房本店 宇田川拓也さん)
担当編集より
少し暗いスクールミステリかと思いきや、後半には一転して印象を変え、読み終えた時には爽やかさすら残す。
不思議な魅力に溢れた作品となりました。帯にあしらわせていただいた書店員さんや今野敏先生のコメントにある通り、稀有な才能を堪能できると思います。登場人物たちの優しさが読者の心にあまねく届きますように。
著者プロフィール
著者の青本雪平(あおもと・ゆきひら)さんは、1990年生まれ、青森県出身。「ぼくのすきなせんせい」で第3回大藪春彦新人賞を受賞しデビュー。
2020年に長篇『人鳥クインテット』を刊行。本作が長篇第二作となる。
バールの正しい使い方 青本雪平 (著) |
<長編第1作>
人鳥クインテット 青本雪平 (著) ある日、祖父はペンギンになった。 独特の空気感のある作品。 説明し過ぎない文章にある想像の余地。残る余韻。 闇が深すぎて底が見えない。 ある日起きると、祖父がフンボルトペンギンになっていた。この異常事態をなぜかすんなり受け入れた柊也は、ペンギンを祖父として世話をすることにする。身寄りはなく、その上引きこもりの柊也。誰にも相談できないまま、一人と一匹の閉じられた世界は平穏に続いて行くかに思われた。しかし、一人の少女との出会いをきっかけに、柊也の日々に亀裂が入り始めて……。 |
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