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「魔女の宅急便」角野栄子さん最新小説『イコ トラベリング 1948-』が刊行 『トンネルの森 1945』に続く自伝的物語

角野栄子さん著『イコ トラベリング 1948-』(KADOKAWA)

角野栄子さん著『イコ トラベリング 1948-』(KADOKAWA)

角野栄子さんの最新小説『イコ トラベリング 1948-(いこ とらべりんぐ いちきゅうよんはち)』がKADOKAWAより刊行されました。装画・挿画は、今日マチ子さんです。

 

さっ、行こう、ひとりで。そして、力いっぱい世界を抱きしめよう!

終戦後の日本。すべての価値観が変わった激動の時代に、不安すら好奇心に変え、前向きに生きる少女イコの姿は、今を生きる私たちに勇気を与えてくれます。そして本書は、著者がはじめて戦争をテーマに執筆され話題となった『トンネルの森 1945』に続く自伝的物語です。

 
【あらすじ】

1948年、終戦後の日本。中学2年になったイコの周囲には、やけどを負った同級生や傷痍軍人の物乞いなど、今だ戦争の傷跡が多く残されていた。母を早くに亡くしいつも心のどこかに不安を抱えるイコだったが、英語の授業で習った【~ing=現在進行形】にがぜん夢中になる。「現在進行形、今を進むという事!」急展開で変わっていく価値観に戸惑いながら、イコは必死に時代をつかもうとする。そして「いつかどこかへ行きたい。私ひとりで」そう強く願うようになる。でもまだ、日本からの海外渡航が許されない時代。手段も理由も見つからないまま大学を卒業したイコに、ある日大きなチャンスが巡ってくる……。

「魔女の宅急便」の著者・世界的児童文学作家、角野栄子さんの『トンネルの森 1945』に続く自伝的物語。
戦後の日本を舞台に、懸命に自分の路を探す少女の成長をエスプリとユーモア溢れるタッチで描く著者の原点ともいうべき作品。87歳、角野栄子さんは今も現在進行形だ!

 
〔もくじ〕
大西洋/市ヶ谷 イコ 十三歳/市ヶ谷 イコ 十六歳/早稲田 イコ 十八歳/新宿 イコ 二十二歳/太平洋

 

第63回産経児童出版文化賞 ニッポン放送賞受賞作『トンネルの森 1945』について

角野栄子さん著『トンネルの森 1945』(KADOKAWA)

角野栄子さん著『トンネルの森 1945』(KADOKAWA)

【あらすじ】

「私たちの、あの時の記憶を残したい――」
「魔女の宅急便」の著者が描き下す、9歳の少女の戦争物語

太平洋戦争さなか、幼くして母を亡くしたイコは父の再婚相手になじめぬまま、戦況を心配した父のすすめで、新しい母とまだ生まれたばかりの弟の三人で、千葉の小さな村へ疎開することになる。疎開先の小学校へ通うには、家のそばの暗くて大きな森を抜けていかなくてはならなかった。
「あの森で脱走兵が自殺したって」――
学校で噂になるが、眠れないある夜、イコは森の奥からハーモニカの調べを耳にする。
慣れない田舎の生活、他人行儀な母娘関係、悪化する食糧事情がイコたちを苛む。そして、家族の要である父が徴用で残る東京下町が、大空襲で壊滅したという報せが届く。耐え難い孤独と飢餓感はトンネルの森のように覆いかぶさり、押しつぶされそうになった時、少女は兵隊の影を追いかけ森に入るが……。

今も、この地上で起きている戦禍の中に残されるすべての子どもたちへ捧げる物語。

 

著者プロフィール

撮影:馬場わかな

撮影:馬場わかな

著者の角野栄子(かどの・えいこ)さんは、東京・深川生まれ。大学卒業後、紀伊國屋書店勤務を経て24歳からブラジルに2年滞在。1970年作家デビュー。

代表作『魔女の宅急便』は1989年ジブリアニメ作品として映画化、その後舞台化、実写映画化された。野間児童文芸賞、小学館文学賞等受賞多数。紫綬褒章、旭日小綬章を受章。2016年『トンネルの森 1945』で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、2018年3月に「小さなノーベル賞」と言われる国際アンデルセン賞作家賞を、日本人3人目として受賞。2023年11月に江戸川区角野栄子児童文学館がオープン予定

 

イコ トラベリング 1948-
角野 栄子 (著), 今日 マチ子 (著, イラスト)

<既刊>

トンネルの森 1945
角野 栄子 (著)

太平洋戦争さなか、幼くして母を亡くしたイコは新しい母親になじめぬまま、生まれたばかりの弟と三人で千葉の小さな村に疎開することに。
家のそばにある、暗く大きな森の中で脱走兵が自殺した噂を耳にする。
耐え難い孤独感と飢餓感はトンネルの森のように覆いかぶさり、押しつぶされそうになった時、イコは兵隊の影を追いかけ森に入るが……。戦後70年にふさわしい、角野栄子の実体験から生まれた傑作ファンタジー!

 


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