【第58回谷崎潤一郎賞】吉本ばななさん『ミトンとふびん』が受賞
中央公論新社は8月23日、第58回谷崎潤一郎賞の受賞作を発表しました。
第58回谷崎潤一郎賞が決定!
第58回(令和4年)谷崎潤一郎賞の選考会が8月23日に行われ、池澤夏樹さん、川上弘美さん、桐野夏生さん、筒井康隆さん、堀江敏幸さんの選考委員5名による審査の結果、次の通り受賞作が決定しました。
<第58回谷崎潤一郎賞 受賞作品>
吉本ばなな(よしもと・ばなな)さん
『ミトンとふびん』(新潮社)
受賞者の吉本ばななさんは、1964年生まれ。東京都出身。日本大学藝術学部文芸学科卒業。1989年「キッチン」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。1989年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で山本周五郎賞、1995年『アムリタ』で紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』でドゥマゴ文学賞を受賞。著作は3030か国以上で翻訳出版されており、イタリアでスカンノ賞、フェンディッシメ文学賞<Under35>、マスケラダルジェント賞、カプリ賞を受賞するなど、海外での受賞も多数。
なお、選評は10月7日発売の『中央公論』11月号に掲載される予定です。贈賞式は10月20日、都内で関係者のみにて開催。
谷崎潤一郎賞について
谷崎潤一郎賞は、中央公論新社が創業80周年を記念して、1965年に創設した文学賞です。明治・大正・昭和を通じて、幅広いジャンルで活躍した谷崎潤一郎の業績にちなみ、「時代を代表する優れた小説・戯曲」を顕彰します。
受賞者には正賞として記念品、副賞として100万円が授与されます。
ミトンとふびん 吉本 ばなな (著) 愛は戦いじゃないよ。愛は奪うものでもない。そこにあるものだよ。たいせつなひとの死、癒えることのない喪失を抱えて、生きていく――。凍てつくヘルシンキの街で、歴史の重みをたたえた石畳のローマで、南国の緑濃く甘い風吹く台北で。今日もこうしてまわりつづける地球の上でめぐりゆく出会いと、ちいさな光に照らされた人生のよろこびにあたたかく包まれる全6編からなる短篇集。 |
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