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インベカヲリ★さんルポルタージュ『「死刑になりたくて、他人を殺しました」 無差別殺傷犯の論理』刊行 「秋葉原無差別殺傷事件」加藤智大の友人、宅間守らと面会した公認心理師などにインタビュー

インベカヲリ★さん著『「死刑になりたくて、他人を殺しました」 無差別殺傷犯の論理』

インベカヲリ★さん著『「死刑になりたくて、他人を殺しました」 無差別殺傷犯の論理』

インベカヲリ★さんによるルポルタージュ『「死刑になりたくて、他人を殺しました」 無差別殺傷犯の論理』がイースト・プレスより刊行されました。

 

死刑という「安息」――なぜ人を殺すことでしか、彼らの思いは遂げられなかったのか

「死刑になるため」「無期懲役になるため」と、通り魔を行い、放火をし、見ず知らずの人を傷つける凶悪犯が後を絶えません。
昨年2021年は「京王線刺傷事件」に始まり、未遂も含めれば数十件以上の「死刑になりたい」人びとの犯行が行われました。

 
彼らはなぜ、計画を実行し犯罪をおかすことができたのか。
我々と、あるいは彼らと同じ境遇にいる人々と、何か違うのか。

本書では、各界の研究者、彼らを救済する人びとに上記の問いを投げかけ、そのインタビューの中から「彼ら」の真の姿、そして求めているものを探ります。

 
著者は、『家族不適応殺 新幹線無差別殺傷犯、小島一朗の実像』で本年度の大宅壮一ノンフィクション賞候補となった、写真家であり、ルポライターであるインベカヲリ★さん。

「秋葉原無差別殺傷事件」犯人 加藤智大の友人・大友秀逸さんや、宅間守・宮崎勉らの精神鑑定を務めた長谷川博一さん、東京拘置所の教誨師であるハビエル・ガラルダさん、元刑務官・坂本敏夫さんなど、多くの人々に「無差別殺傷犯の論理」を問い、追究をおこない、「刑罰」では止めることができない、彼らの論理について考察しています。

 
【取材者】
◎秋葉原無差別殺傷事件犯人 加藤智大の友人 大友秀逸さん
◎宅間守・宮崎勤らの面会を行った公認心理士 長谷川博一さん
◎東京拘置所・死刑囚の教誨師 ハビエル・ガラルダさん
◎永山則夫の元身柄引受人候補 市原みちえさん
◎10代少女毒物殺人事件 支援者 阿部恭子さん
◎元刑務官 坂本敏夫さん など

 

本書の構成

第1章 加害者家族を救う人
阿部恭子(NPO法人World Open Heart理事長)

第2章 自殺と他殺を受け止める人
大友秀逸(「秋葉原無差別殺傷事件」犯人加藤智大の友人)

第3章 殺人犯を教えさとす人
ハビエル・ガラルダ(教誨師)

第4章 「傷つけたい」思いと対話する人
長谷川博一(こころぎふ臨床心理センターセンター長)

第5章 「生きづらさ」に向き合う人
大石怜奈・石神貴之(学生団体YouthLINKメンバー・OB)

第6章 「死刑になりたい」殺人犯を支え続けた人
市原みちえ(「いのちのギャラリー」管理人)

第7章 家族と嗜癖から人間を見る人
斎藤学(家族機能研究所・精神科医)

第8章 社会と犯罪の関係を研究する人
岡邊健(京都大学大学院教育学研究科教授)

第9章 死刑を執行する人
坂本敏夫(元刑務官) 

 

著者プロフィール

著者のインベカヲリ★さんは、1980年生まれ。東京都出身。写真家。

短大卒業後、独学で写真を始める。編集プロダクション、映像制作会社勤務等を経て2006年よりフリーとして活動。2013年に出版の写真集『やっぱ月帰るわ、私。』で第39回木村伊兵衛写真賞最終候補に。2018年に第43回伊奈信夫賞を受賞、2019年に日本写真協会賞新人賞を受賞。

写真集に『理想の猫じゃない』『ふあふあの隙間①②③』がある。ノンフィクションライターとしても活動しており、『新潮45』に事件ルポなどを寄稿してきた。

著書に『家族不適応殺──新幹線無差別殺傷犯、小島一朗の実像』『私の顔は誰も知らない』など。

 

 


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