【令和元年度織田作之助青春賞】丸井常春さん「檻の中の城」が受賞 奨励賞に楊美裕華さん「ざまぁおぼろげ」
織田作之助賞実行委員会は、織田作之助賞の「新人賞部門」となる、24歳までの若手を対象とした令和元年度「織田作之助青春賞」の受賞作を発表しました。
なお、昨年まで18歳以下による作品を対象とする「織田作之助U-18賞」も公募していましたが、今年より「青春賞」に統合され、その名称が無くなっています。
ただし、今年度も18歳以下の方たちら多数の応募があり。予選通過作品の中から 18歳以下による作品を改めて審査し、その中から最も優秀と認められたものを「奨励賞」として顕彰することとなりました。
令和元年度「織田作之助青春賞」の受賞作が決定!
今回、第36回目となる織田作之助青春賞には、185編の応募があり、その中から次の作品が「青春賞」および「奨励賞」に選ばれました。
<織田作之助青春賞 受賞作品>
■織田作之助青春賞
丸井常春(まるい・つねはる)さん 21歳(応募時)/熊本県熊本市在住 ※受賞者名はペンネーム
「檻の中の城」
※受賞作品「檻の中の城」の全文は、三田文学会発行の季刊文芸誌『三田文學』令和2年冬季号に掲載される予定です。
■奨励賞
楊美裕華(よう・みゆか)さん 18歳(応募時)/東京都在住
「ざまぁおぼろげ」
※受賞作品「ざまぁおぼろげ」の全文は、令和2年3月上旬に織田作之助賞実行委員会発行の『文學回廊』に掲載される予定です。
選考委員は、柏木治さん(関西大学教授)、堂垣園江さん(作家)、吉村萬壱さん(作家)。
両作品のあらすじ、選考経過など詳細は、https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/keizaisenryaku/0000486430.html をご覧ください。
織田作之助青春賞および奨励賞の贈呈式は2020年3月2日17時から、12月3日に決定する第36回織田作之助賞とあわせて、大阪市中央区備後町2-5-8、綿業会館にて開催されます。
なお、「織田作之助青春賞」の最終候補作品は以下の6編でした。
【最終候補作品】
◎「海へ」(大鯰 腰巻さん/24歳/大阪府柏原市)
◎「点描の森」(織作 雨さん/22歳/鳥取県鳥取市)
◎「檻の中の城」(丸井 常春さん/21歳/熊本県熊本市)
◎「ざまぁおぼろげ」(楊 美裕華さん/18歳/東京都)
◎「亀裂の蟹」(廣野 健太さん/20歳/大阪府大阪市)
◎「い・きる」(平木 とまりさん/21歳/東京都)
織田作之助青春賞について
大阪生まれの作家・織田作之助の生誕70年を記念して、1983年(昭和58年)に「織田作之助賞」が創設されました。当初は公募の新人賞でしたが、2014年より、既刊の単行本を対象とする「織田作之助賞」と、未発表の短編小説を公募する「織田作之助青春賞」「織田作之助U-18賞」の三本立てになりました。
「青春賞」は、織田作之助がはじめて懸賞小説に応募した年齢の24歳までの若手を対象とし、「U-18賞」は高校生・中学生を中心とする18歳までの若者が対象。なお、2019年(令和元年)よりU-18賞は、青春賞と統合され、その名称が無くなりました。
ただし、U-18賞の趣旨を受け継ぐものとして、青春賞応募作品の中で18歳以下の優れた作品に特別賞などを贈ることがあります。
織田作之助賞、織田作之助青春賞ともに、大阪市、大阪文学振興会、関西大学、パソナグループ、毎日新聞社で構成される「織田作之助賞実行委員会」が主催。
なお、青春賞受賞者には、賞金30万円と記念品が贈られます。
【関連】
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