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【第22回本格ミステリ大賞】芦辺拓さん『大鞠家殺人事件』、米澤穂信さん『黒牢城』、小森収さん編『短編ミステリの二百年』が受賞

第22回本格ミステリ大賞が決定!

第22回本格ミステリ大賞が決定!

本格ミステリ作家クラブは5月13日、第22回本格ミステリ大賞の受賞作を発表しました。

 

第22回本格ミステリ大賞が決定!

第22回本格ミステリ大賞は5月13日、本格ミステリ作家クラブ会員の投票結果の開票式を開催し、次の通り受賞作が決定しました。

 
【小説部門】

◎芦辺拓(あしべ・たく)さん
『大鞠家殺人事件』(東京創元社)

◎米澤穂信(よねざわ・ほのぶ)さん
『黒牢城』(KADOKAWA)

 
【評論・研究部門】

小森収(こもり・おさむ)さん編
『短編ミステリの二百年 一~六』(東京創元社)

 
なお、各部門の候補作は以下の各5作品でした。

〔小説部門〕
『蒼海館の殺人』(阿津川辰海さん/講談社タイガ)
『大鞠家殺人事件』(芦辺拓さん/東京創元社)
『救国ゲーム』(結城真一郎さん/新潮社)
『黒牢城』(米澤穂信さん/KADOKAWA)
『六人の嘘つきな大学生』(浅倉秋成さん/KADOKAWA)

〔評論・研究部門〕
『犬神家の戸籍 「血」と「家」の近代日本』(遠藤正敬さん/青土社)
『新世代ミステリ作家探訪』(若林踏さん/光文社)
『短編ミステリの二百年 一~六』小森収さん編/創元推理文庫)
『法月綸太郎ミステリー塾 怒濤編 フェアプレイの向こう側』(法月綸太郎さん/講談社)
『米澤屋書店』(米澤穂信さん/文藝春秋)

 

 

本格ミステリ大賞について

本格ミステリ大賞は、本格ミステリ作家クラブが主催する推理小説を対象とした文学賞です。

”本格ミステリ”の発展を目的とし、年間の最優秀作品を表彰します。小説部門と評論・研究部門の2部門に分け、候補作を全て読んだ本格ミステリ作家クラブ会員の投票によって決定します。

 

米澤穂信さん著『黒牢城』が9冠達成!

『黒牢城』は、第166回直木三十五賞ならび第12回山田風太郎賞を受賞。さらに、「ミステリが読みたい! 2022年版」をはじめとする主要ミステリランキングすべてで第1位を獲得し、今回の「第22回本格ミステリ大賞」で9冠を達成。累計発行部数も24万部を突破しています。

作家デビュー20周年を迎える米澤穂信さんの集大成であり、ミステリの精髄と歴史小説の王道を究めたと言える作品です。

 
<米澤穂信さん 受賞の言葉>

ミステリを突き詰めた先が普遍的な何かに届いてほしいと願った小説が、いま本格ミステリとしての評価を頂いたことを、心から嬉しく光栄に思います。ありがとうございました。
――米澤穂信

 
【受賞・候補・ランクイン歴】

◆「第22回本格ミステリ大賞」受賞
◆「第166回直木三十五賞」受賞
◆「第12回山田風太郎賞」受賞
◆「2021年SRの会ミステリーベスト10」【国内部門】第1位
◆「ミステリが読みたい! 2022年版」(ハヤカワミステリマガジン2022年1月号)国内篇 第1位
◆週刊文春ミステリーベスト10(週刊文春2021 年12 月9 日号)国内部門 第1位
◆『このミステリーがすごい! 2022年版』(宝島社)国内編 第1位
◆『2022本格ミステリ・ベスト10』(原書房)国内ランキング 第1位
◆週刊朝日「歴史・時代小説ベスト3」(週刊朝日 2022年1月7・14日号)第1位

◇「第9回高校生直木賞」候補
◇「2022年本屋大賞」第9位
◇『この時代小説がすごい! 2022年版』(宝島社)単行本 第3位

 

大鞠家殺人事件
芦辺 拓 (著)

斬りつけられた血まみれの美女、
夜ごと舞いおどる赤頭の小鬼、
酒で溺死させられた死体―
怪異、謎解き、驚愕、これぞ本格推理。
大空襲前夜の商都・船場を舞台に描き、正統派本格推理の歴史に新たな頁を加える傑作長編ミステリ
〝物語作家″芦辺拓はここまで凄かった!

大阪の商人文化の中心地として栄華を極めた船場――戦下の昭和18年、婦人化粧品販売で富を築いた大鞠家の長男に嫁ぐことになった陸軍軍人の娘、中久世美禰子。だが夫は軍医として出征することになり、一癖も二癖もある大鞠家の人々のなかに彼女は単身残される。戦局が悪化の一途をたどる中、大鞠家ではある晩“流血の大惨事”が発生する。危機的状況の中、誰が、なぜ、どうやってこのような奇怪な殺人を?
正統派本格推理の歴史に新たな頁を加える傑作長編ミステリ!

黒牢城
米澤 穂信 (著)

史上初、四大ミステリランキング完全制覇! 第12回山田風太郎賞受賞!!

本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。デビュー20周年の集大成。『満願』『王とサーカス』の著者が辿り着いた、ミステリの精髄と歴史小説の王道。

短編ミステリの二百年1 (創元推理文庫)
モーム、フォークナーほか (著), 小森 収 (編集), 深町 眞理子ほか (翻訳)

歴史的名編、愛すべき佳品
21世紀に選ぶ傑作を全6巻に
江戸川乱歩編『世界推理短編傑作集』の東京創元社が新たに贈る一大アンソロジー
創元推理文庫創刊60周年記念。名作ミステリ新訳プロジェクト第10弾。

江戸川乱歩編『世界推理短編傑作集』刊行から五十余年。創元推理文庫が21世紀の世に問う、新たなる一大アンソロジー。三世紀、およそ二百年にわたる短編ミステリの歴史を彩る名作傑作を、書評家の小森収が選出、全6巻に集成する。第1巻にはモームやフォークナーなどの文豪、サキやビアスといった短編の名手、ウールリッチやコリアなど新聞・雑誌で活躍した俊才による珠玉の12編を、すべて新訳で収録し、編者の評論とともに贈る。

 
【関連】
本格ミステリ作家クラブ

 


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