【第30回小川未明文学賞】長崎県・島村木綿子さん「カステラアパートのざらめさん」が大賞を受賞 優秀賞に茨城県・中村真里子さん「光をつなぐ」
新潟県上越市と小川未明文学賞委員会が主催し、学研プラスが協賛する第30回小川未明文学賞の受賞作が決定し、3月30日に贈呈式が開催されました。
第30回小川未明文学賞が決定!
今回は日本全国及び海外から553作品が集まり、その中から、島村木綿子さん(長崎県)の「カステラアパートのざらめさん」(長編部門)が大賞を、中村真里子さん(茨城県)の「光をつなぐ」(長編部門)が優秀賞を受賞しました。
大賞受賞者には、賞金100万円と記念品の『定本小川未明童話全集』(大空社)が、優秀賞受賞者には賞金20万円がそれぞれ贈られました。
なお、贈呈式は午後2時より、上越市と学研プラス東京本社の会場を、リモートで繋ぐ形で開催されました。
小川未明文学賞委員会の菊永副会長のあいさつに始まり、上越市の中川市長と宮川会長、学研プラスの南條社長からのお祝いの言葉を経て、大賞の島村さん、優秀賞の中村さんへの賞状・花束の贈呈が行われました。
大賞に選ばれた「カステラアパートのざらめさん」は、カステラのような外観のアパートが舞台。小学3年生のこのみの視点で、風変わりな大家の「ざらめさん」のまわりで起こる、不思議な出来事を描いたファンタジーです。
最終選考委員を務める詩人で評論家の小川英晴さんは、大賞作品について、「物語全体に優しい空気があり、ふわふわとしたあたたかい気持ちになった。カメの千太郎をはじめ、様々な登場人物の心の動きが巧みに描けている。」と評しました。
最終選考委員は他に今井恭子さん、小埜裕二さん、柏葉幸子さん、中島京子さん、宮川健郎さん、学研プラス幼児・児童事業部絵本・読み物編集室 読み物チーム統括編集長。
受賞者の島村さんは、「今回の受賞は、大きな励みと自信になった。不安な時代だからこそ、人の優しさやあたたかさを子どもたちが感じられるような作品を、これからも書いていきたい。」と喜びを語りました。
なお、大賞作品は秋ごろ、学研プラスより書籍として刊行されます。
★第30回小川未明文学賞(上越市ホームページ):https://www.city.joetsu.niigata.jp/site/mimei-bungakukan/list234-2360.html
また、小川未明文学館 市民ギャラリー(高田図書館内)にて「第30回小川未明文学賞受賞記念展 受け継がれる『人間愛と正義感』の文学精神」が5月8日(日)まで開催中です。詳細は、https://www.city.joetsu.niigata.jp/site/mimei-bungakukan/30bunngakusyoujusyoukinenn.html をご覧ください。
小川未明文学賞について
小川未明文学賞は、上越市出身の小説家・童話作家で、「日本のアンデルセン」とも呼ばれる小川未明の没後30周年を記念し、「小川未明の文学精神を継承し、新しい時代にふさわしい創作児童文学作品を輩出」する目的で、平成3年に創設された公募の文学賞です。
新潟県上越市と小川未明文学賞委員会が主催し、学研プラスが第9回より協賛しています。文化庁、新潟県、早稲田大学文化推進部、上越教育大学、日本児童文学者協会、日本児童文芸家協会が後援。
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