第3回ピュアラブ小説大賞<大賞>受賞!水瀬さらさん『涙の向こう、君と見る桜色』が刊行
水瀬さらさんの「第3回ピュアラブ小説大賞」<大賞>受賞作『涙の向こう、君と見る桜色』が書籍化され、ポプラ社より刊行されました。
選考員全員が涙! 手紙と約束がつなぐ、切ない恋の物語
『涙の向こう、君と見る桜色』は、小説投稿サイト「エブリスタ」で開催された第3回ピュアラブ小説大賞で、選考員全員が思わず涙し、大賞を受賞した作品です。
季節は、桜が咲き誇る春―― SNS上でのやり取りが当たり前の今日では珍しい、文通から始まった恋を描いたピュアラブストーリーです。思わぬ展開の裏に切なく強い想いが隠された、あまりに優しい真相に涙があふれる感動作です。
選考員からは、「『手紙』というアナログなやりとり、素直で瑞々しい描写によって主人公への共感がひろがっていき、けなげな想いに引き込まれていきました。予測がつきながらも、『やっぱり』で終わらせない物語であるところが素晴らしいと思います。シーンに必要な情景を選び取って描写する力があり、それによって、感情がより豊かに繊細に感じられ、作品全体にしっとりと良い雰囲気が生みだされていると感じました。」と絶賛され、児童文庫レーベル「ポプラキミノベル」より書籍化&発売に至りました。
<あらすじ>
小学校の時、入院した病院で出会った男の子と、退院してからもずっと文通を続けていた美桜。高校生になって再会すると、手紙と写真から想像した通りの、サッカーが大好きな優しい男の子になっていて、どんどん心が傾いていく。
でも、手紙で交わした思い出話もはずむのに、言葉やしぐさに、どこかひっかかりを覚える美桜。どうしてなんだろう? やがて、想いあっていると感じていた彼から、美桜はふいに突き放される。その理由がわかった時──。
「ずっと仲良くしてね」と指切りで交わした幼いころの約束が、切なくもやさしい涙を呼ぶ、とびきりのピュアラブストーリー!
水瀬さらさんのメッセージ(『涙の向こう、君と見る桜色』あとがきより抜粋)
わたしも学生のころは、お友だちと、たくさん手紙のやりとりをしていました。そしてこのお話の主人公、美桜も、手紙を書くのが大好きな女の子です。お手紙のやりとりから、美桜の恋がはじまりました。おとなしくて、ひっこみ思案な美桜ですが、恋をして、少しずつ変わっていきます。悲しいできごともあったけれど、大切なひとから「優しさ」をもらった美桜は、前より優しく、強くなれました。みなさんもこのお話を読みながら、美桜といっしょにドキドキしたり、キュンとしたり、泣いたり笑ったりしてもらえたなら嬉しいです。そしていつか大切なひとと、桜の花を見上げてみてくださいね。きっと素敵な思い出になると思います。
編集担当よりコメント
思いを込めて書いた手紙を、綺麗な封筒に入れてポストに投函し、返事が届くのを何日も楽しみに待つ美桜。簡単で速いメールやSNSではなく「文通」を続けた尊と美桜の間には、二人だけの特別な絆があるように感じました。手紙に綴られた言葉を、美桜は折にふれ思い出します。再会した相手は尊くんなのか、別人なのか、それはぜひ物語を読んでいただきたいですが、手紙に込められた気持ちに嘘はありません。「手紙」って、いいなあと思わせてくれる、素敵な作品です。
著者プロフィール
■著:水瀬さら(みなせ・さら)さん
神奈川県出身、在住。小説投稿サイトで小説を執筆。本作品で、第3回ピュアラブ小説大賞<大賞>を受賞。著書に『あの日、陽だまりの縁側で、母は笑ってさよならと言った』『幽霊アパート、満室御礼!』『妹尾写真館~帰らぬ人との最後の一枚、お撮りします~』(アルファポリス文庫)などがある。ねことケーキと空を見上げるのが好き。
■絵:はなこさん
イラストレーター。書籍の装画や挿絵などで活躍中。
涙の向こう、君と見る桜色 (ポプラキミノベル) 水瀬 さら (著), はなこ (イラスト) 「ずっと仲良くしてね」 小5のとき病院で出会って、そう約束して別れた。 ドキドキの再会のあと、美桜に待っていたストーリーは……? 選考員が全員泣いた!第3回ピュアラブ大賞受賞作! |
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