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【第31回吉田秀和賞】前田良三さん『ナチス絵画の謎』が受賞

第31回吉田秀和賞の受賞作が決定!

第31回吉田秀和賞の受賞作が決定!

水戸市芸術振興財団は、優れた芸術評論に贈る「第31回吉田秀和賞」の受賞作を発表しました。

 

第31回吉田秀和賞の受賞作が決定!

第31回吉田秀和賞には、候補書籍106点の中から、次の通り受賞作が決定しました。審査員は磯崎新さん(建築家)、片山杜秀さん(評論家/慶應義塾大学法学部教授)。

 
<第31回吉田秀和賞 受賞作品>

前田良三(まえだ・りょうぞう)さん
『ナチス絵画の謎 逆襲するアカデミズムと「大ドイツ美術展」』(みすず書房)

 
受賞者の前田良三さんは、1955年生まれ。鹿児島市出身。東京大学文学部卒業、同大学院人文科学研究科修了(文学修士)。ドイツ・ボン大学Dr. phil.、東京大学助手、埼玉大学助教授、一橋大学助教授、立教大学文学部教授などを歴任。立教大学名誉教授。

前田さんには、表彰状と副賞200万円が贈られます。なお、贈呈式は11月19日(金)17時から水戸芸術館会議場にて開催。

 
「審査委員選評」「受賞者からのコメント」など詳細は、https://www.arttowermito.or.jp/topics/article_40763.html をご覧ください。

 

吉田秀和賞について

吉田秀和賞は、水戸芸術館開設を記念して、音楽を中心に芸術評論に多大な功績のあった吉田秀和さんの名を冠し1990年に創設された文化賞です。芸術文化を振興することを目的として、優れた芸術評論を顕彰。

水戸市芸術振興財団が運営し、受賞者には正賞として表彰状が、副賞として200万円が贈られます。

 

ナチス絵画の謎――逆襲するアカデミズムと「大ドイツ美術展」
前田 良三 (著)

「ナチス絵画」とは何か。戦争画をはじめ、そのプロパガンダ的要素や国民にとっての「わかりやすさ」については、ほぼ周知であろう。だが、より広い文脈で考えたとき、そこにはさまざまな要素や背景が絡んでいることがわかる。
本書は、1937年に「頽廃美術展」と同時にミュンヘンで開催された「第1回大ドイツ美術展」、とりわけそこに出品され注目を浴びたアドルフ・ツィーグラーの絵画作品『四大元素』を主な対象に、狭義の美術史やナチス研究とは異なる複合的視点から、ナチス美術のあり方をさぐる考察である。具体的には、ツィーグラーという人物とその背景、ナチスの芸術政策の展開、ミュンヘン造形美術アカデミーの歴史、美術アカデミー制度とモダニズム美術の関係、ナチス美術における絵画技術と複製技術メディアの問題、ドイツ・近代美術史におけるミュンヘンの位置、世紀末ドイツ美術界における「ドイツ芸術論争」などの論点を手がかりに、その全体像に迫る試みである。
「大ドイツ美術展」に展示された無名に近い画家たちの絵画はどのようなものであったか。「頽廃」の烙印を押されたミュンヘンの画家たちは? さらにナチス建築の折衷主義、ヒトラーやゲッベルスの発言を含む歴史的資料の検討、メディア史の理論的考察などを通じて、文化史におけるナチス美術の意味を明らかにする。

 
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「第31回吉田秀和賞」受賞者決定のおしらせ|水戸芸術館

 


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