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日本文藝家協会編纂『ベスト・エッセイ2021』刊行 新型コロナウイルス感染拡大の日々を綴ったエッセイのアンソロジー

『ベスト・エッセイ2021』(編:日本文藝家協会/カバー画:げみさん)

『ベスト・エッセイ2021』(編:日本文藝家協会/カバー画:げみさん)

『ベスト・エッセイ2021』(編:日本文藝家協会/カバー画:げみさん)が、光村図書出版より刊行されました。

 
『ベスト・エッセイ』は、毎年、その年に新聞・雑誌などで発表された数多くのエッセイを精選し、まとめあげたエッセイ集です。
昨年2020年は、記念すべきオリンピックイヤーとなるはずの年でした。しかし、夢の舞台に向けて進められてきた準備が集大成を迎えるはずが、新型コロナウイルスの蔓延という未曽有の災禍によって、私たちの生活は大きな変化を余儀なくされることになりました。
ただそうした中でも、さまざまな書き手たちが、恐怖や不安、悲しみと向き合いながら、日々をよりよく生きるための術(すべ)を数多く書き残してくれています。

そんな2020年に新聞・雑誌等の媒体に発表された中から選りすぐった、読み応えのあるエッセイのアンソロジー。自粛疲れの心身を、やさしく癒してくれる珠玉の77篇です。

編纂委員は、角田光代さん、林真理子さん、藤沢周さん、堀江敏幸さん、町田康さん、三浦しをんさん。

 

本書編纂委員からのメッセージ

 
◆三浦しをんさん

大きく変わった暮らしのなかで、
それでも私たちは喜びや悲しみや笑いを
胸に抱いて生きている。
変わったことと変わらないことを、
真空パックみたいに
新鮮なまま詰めた一冊になりました。

 
◆角田光代さん

思うように人に会えない今、
「今」を切り取るエッセイを読むことで
たくさんの未知の友人に会って下さい。

 
◆町田 康さん

どんなときでも
一番おもろいのは
エッセイやと自分は思う。

 

収録作品・著者(全77名/敬称略)

青木奈緖(エッセイスト)/ことばの来し方
彬子女王(京都産業大学日本文化研究所特別教授)/金一封
秋山 仁(数学者)/一休和尚の教え
朝倉かすみ(小説家)/空腹感も分からない
浅田次郎(小説家)/ごちそうさま
荒俣 宏(作家・京都国際マンガミュージアム館長)/街に人が集まる理由
伊藤亜紗(美学者)/人間を「機械」にする罠
伊藤一彦(歌人・若山牧水記念文学館館長)/最後まで「前衛」の歌人
伊藤比呂美(詩人)/オンライン授業 事始め
井上荒野(作家)/物語爆弾のしわざ
岩阪恵子(作家)/葡萄の葉からもれる日
岩松 了(劇作家・演出家)/旅の道連れに幸あれ
宇佐見りん(作家)/旅の病
おーなり由子(絵本作家・漫画家)/おまじないスカート
大森静佳(歌人)/天井から
岡田暁生(音楽学者)/「第九」再び抱き合えるか
岡村 隆(探検家)/探検のできない夏
小佐野 彈(歌人)/うたびとの業
小山田浩子(小説家)/呪いの小石
角田光代(作家)/自分なり
角幡唯介(探検家・ノンフィクション作家)/ラーメンよりキビヤが食いたい
柏木 博(デザイン評論家)/生産性のない読書
岸田奈美(作家)/海を隔てバズった母
岸本佐知子(翻訳家)/キノコのスープ
北大路公子(エッセイスト)/よねー予想
金田一秀穂(日本語学者・杏林大学特任教授)/さつき 時間の名前
黒井千次(作家)/歳月に与えられたもの
小池昌代(詩人・作家)/抱擁
小池真理子(作家)/最期まで 語り続けた彼
小暮夕紀子(小説家)/長靴と青春の旅立ち
西条 昇(江戸川大学教授・お笑い評論家)/演じる笑いにこだわり
最相葉月(ノンフィクションライター)/リモートで、さようなら
佐伯一麦(作家)/時計草に思う
佐伯啓思(京都大学名誉教授)/ひとりぼっちにさせへん
酒井順子(エッセイスト)/むき出し嫌い
佐々木 閑(仏教学者)/砂の城と子どもの心
佐藤雅彦(東京藝術大学大学院映像研究科教授)/栞と山椒魚
重松 清(作家)/坪内祐三さんを悼む
島田雅彦(作家)/生死不明
瀬戸内寂聴(作家)/老衰の朝な朝な
高瀬隼子(作家)/犬と散歩をした話
俵 万智(歌人)/くくられる「夜の街」抜け落ちる何か
旦 敬介(アメリカ文学者)/スロー・リーディング
月村了衛(作家)/書棚に関する回想から
出久根達郎(作家)/七輪大会
遠野 遥(作家)/手
中江有里(女優・作家)/「映画の父」の温かさ
長嶋 有(作家・俳人)/社長ですか?
永田 紅(歌人・京都大学特任助教)/代本板とZoom
林 真理子(作家)/姉妹からの教訓
久田 恵(ノンフィクション作家)/人生最後のステージに立って
平岩弓枝(小説家・脚本家)/マイカー三昧
広瀬浩二郎(文化人類学者・国立民族学博物館准教授)/感じて動く読書法
ふくだももこ(作家・映画監督)/心は自由
藤沢 周(小説家)/真心、なるもの
藤田祐樹(人類学者)/南の島のよくウナギ釣る旧石器人
藤原正彦(作家・数学者)/一杯一杯
ブレイディみかこ(保育士・ライター・コラムニスト)/「愛は無償」と値切るな
保阪正康(ノンフィクション作家)/戦争のために生まれた世代
星野智幸(作家)/小説を書いてみては
穂村 弘(歌人)/意外なチェックポイント
堀江敏幸(作家・早稲田大学教授)/美しく逢うこと
堀川惠子(ノンフィクション作家)/山椒魚は悲しんだ
町田 康(作家)/正しいけど全部間違ってる
丸尾 聡(劇作家)/踏破されぬ「巨大な山脈」
三浦しをん(作家)/和牛への道
宮内勝典(作家)/台湾の思い出
宮沢章夫(劇作家)/哀しい自慢とアルファロメオ
宮田珠己(エッセイスト)/名実況の効果
村田喜代子(作家)/雨雨雨雨雨雨
森 まゆみ(作家)/さすらいのママから谷根千BARへ
矢作俊彦(作家)/ジョーこそが文学 心撃ち抜かれた
山﨑修平(詩人)/長寿梨
ヤマザキマリ(漫画家・文筆家)/新品か中古品か
横尾忠則(美術家・グラフィックデザイナー・作家)/男の死
吉田篤弘(作家)/真っ白な大きな紙
鷲田清一(哲学者)/逆説で語り続けた〈自由〉

 

ベスト・エッセイ2021
日本文藝家協会 (著)

 
【関連】
ベスト・エッセイ2021 | 光村図書出版

 


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