宝塚歌劇で舞台化!ポール・ギャリコの傑作ファンタジイ『ほんものの魔法使』が続々重版!
種も仕掛けもある奇術を排他的に守り抜く魔法都市で育った少女が“ほんものの魔法”と出会うファンタジイの名作『ほんものの魔法使』(ポール・ギャリコ/訳:矢川澄子さん/装画:くらはしれいさん)が東京創元社より復刊されましたが、5月10日の発売以降も大きく売上を伸ばし、このほど4刷目の重版が決定しました。
初版部数を増数→発売前重版→発売後も立て続けに2度の重版を決定! 発売1週間余りで4度の重版
名作として名高い『ほんものの魔法使』ですが、近年では入手困難な状況が続いていました。しかし宝塚歌劇での舞台化が決定したことで急激に注目が集まりました。
東京創元社が創元推理文庫からの復刊をリリースした際には多くの反響が寄せられ、大手通販サイトには予約が殺到し、文庫ランキングの1位を獲得。同社では当初の初版部数から増数することを決定しました。
しかしその後も予約は伸び続け、一般書店からの事前注文も多数寄せられたことから、刊行前にもかかわらず重版を決定しました。緊急事態宣言下の発売となりましたが、売り上げは絶好調。刊行直後と舞台公演スタート時にも重版を決定。異例のペースで版を重ねています。
復刊のきっかけは宝塚歌劇ファンの社員による熱い希望
もともと東京創元社の刊行物ではなかった『ほんものの魔法使』。創元推理文庫からの刊行が決まったきっかけは、東京創元社内の宝塚歌劇ファンで構成する「ヅカ部」による熱い推薦でした。
企画立案から急ピッチで作業を進めての緊急復刊に至る流れは、以下の記事に詳しく記してあります。
★発売前重版!ポール・ギャリコ/矢川澄子訳『ほんものの魔法使』が創元推理文庫から復刊するまで:http://www.webmysteries.jp/archives/26388007.html
宝塚での舞台公演がスタートし、今後は神奈川でも公演が予定されており、まだまだ話題が続きそうです。
著者のポール・ギャリコは『雪のひとひら』『ジェニィ』などで知られる作家。この『ほんものの魔法使』もメジャータイトルに比肩する素敵な物語です。くらはしれいさんの装画も愛らしく温かみがあり、大切な人や頑張っている人への贈り物にもおすすめの一冊です。
『ほんものの魔法使』(創元推理文庫)について
<あらすじ>
魔術師――時に奇術師や手品師とも呼ばれる人々が住まう都市マジェイア。偉大なる魔術師の娘ながら周囲からできそこない扱いされていた少女ジェインの前に、ある日ふしぎな青年があらわれる。
ものいう犬モプシーとはるばる山のむこうから旅してきたという彼は、魔術師ながら肩書きのない“ただのアダム”と名乗る。魔術師名匠組合への加入を希望するアダムのために、ジェインは助手となって審査会に臨むことに。そこで彼女が目の当たりにしたのは、種も仕掛けもない“ほんものの魔法”だった。
矢川澄子さんの名訳で贈る、色褪せぬファンタジイの名作。解説は井辻朱美さん。
宝塚歌劇 公演情報 〔敬称略〕
■雪組公演 ロマンス『ほんものの魔法使』
■脚本・演出:木村信司
■主演:朝美 絢
■開催劇場/公演期間
◎宝塚バウホール:2021年5月21日(金)~6月1日(火)
◎KAAT神奈川芸術劇場:2021年6月8日(火)~6月16日(水)
※詳しくは宝塚歌劇ホームページ(https://kageki.hankyu.co.jp/)をご覧ください。
ほんものの魔法使 (創元推理文庫) ポール・ギャリコ (著), 矢川澄子 (翻訳) |
【関連】
▼Webミステリーズ! : 発売前重版! ポール・ギャリコ/矢川澄子訳『ほんものの魔法使』が創元推理文庫から復刊するまで
▼雪組公演 『ほんものの魔法使』 | 宝塚歌劇公式ホームページ
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