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【第51回星雲賞】小川一水さん『天冥の標』、劉慈欣さん『三体』、道満晴明さん『バビロンまでは何光年?』、久正人さん『ニンジャバットマン』などが受賞

第51回星雲賞が決定!

第51回星雲賞が決定!

日本SFファングループ連合会議は、SF作品およびSF活動を対象とした「第51回星雲賞」の受賞作品・受賞者を発表しました。

 

「第51回星雲賞」の受賞作品・受賞者が決定!

第51回星雲賞は、5月7日から7月5日にかけて第59回日本SF大会参加者によって行われた投票の結果、次の通り、各部門の受賞作品・受賞者が決定しました。
なお、贈賞式は、2021年3月13日もしくは14日に第59回日本SF大会「F-CON」内にて実施される予定です。

 
<第51回星雲賞 受賞作品・受賞者>

■日本長編部門(小説)
『天冥の標』(小川一水さん/早川書房)

■日本短編部門(小説)
「不見の月」(菅浩江さん/『不見の月 博物館惑星II』収録/早川書房)

■海外長編部門(小説)
『三体』(著:劉慈欣さん/訳:大森望さん、光吉さくらさん、ワン・チャイさん/監修:立原透耶さん/早川書房)

■海外短編部門(小説)
「不気味の谷」(著:グレッグ・イーガンさん/訳:山岸真さん/ハヤカワ文庫SF『ビット・プレイヤー』収録/早川書房)

■コミック部門
『バビロンまでは何光年?』(道満晴明さん/秋田書店)
『ニンジャバットマン』(著:久正人さん/キャラクター・監修:DC COMICS/ヒーローズ)

■アート部門
シライシユウコさん

■ノンフィクション部門
『NHK 100分de名著『小松左京スペシャル 「神」なき時代の神話』』(宮崎哲弥さん/NHK出版)

■メディア部門
『彼方のアストラ』(監督:安藤正臣さん/原作:篠原健太さん/制作:Lerche)

 
なお、自由部門をEHT (Event Horizon Telescope) プロジェクトの「史上初のブラックホールの撮影」が受賞しています。

 

星雲賞について

星雲賞は1970年に創設された、SF作品およびSF活動を対象とした日本で最も長い歴史を誇る文学賞です。前年度に発表されたSF作品およびSF活動を対象に、毎年開催される「日本SF大会」の参加者の投票により受賞作品が決定します。1965年に結成された、日本のSFファングループ間の協議機構「日本SFファングループ連合会議」が運営。

「日本長編」「日本短編」「海外長編」「海外短編」「メディア」「コミック」「アート」「ノンフィクション」「自由」の9つの部門で構成されています。

 

天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)
小川 一水 (著)

西暦2803年、植民星メニー・メニー・シープは入植300周年を迎えようとしていた。しかし臨時総督のユレイン三世は、地中深くに眠る植民船シェパード号の発電炉不調を理由に、植民地全域に配電制限などの弾圧を加えつつあった。そんな状況下、セナーセー市の医師カドムは、“海の一統”のアクリラから緊急の要請を受ける。街に謎の疫病が蔓延しているというのだが…小川一水が満を持して放つ全10巻の新シリーズ開幕篇。

不見【みず】の月 博物館惑星2
菅 浩江 (著), 十日町たけひろ (イラスト)

地球の衛星軌道上に浮かぶ巨大博物館苑―“アフロディーテ”。そこには、全世界のありとあらゆる美術品、動植物が収められている。音楽・舞台・文芸担当の“ミューズ”、絵画・工芸担当の“アテナ”、そして、動・植物担当の“デメテル”―女神の名を冠した各専門部署では、データベース・コンピュータに頭脳を直接接続させた学芸員たちが、収蔵品の分析鑑定・分類保存をとおして、“美”の追究に勤しんでいた。そんな博物館惑星に赴任したばかりの新人自警団員・兵藤健は、同じく新人で、総合管轄部署“アポロン”配属の尚美・シャハムらとともに、インタラクティブ・アートの展示管理や、強欲な画商などにまつわるさまざまな事件に対処することになるが―ダニエル・キイス推薦の名作『永遠の森―博物館惑星』、19年ぶりの続篇。

三体
劉 慈欣 (著), 立原 透耶 (監修), 大森 望 (翻訳), 光吉 さくら (翻訳), ワン チャイ (翻訳)

物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート女性科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)。失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基地にスカウトされる。そこでは、人類の運命を左右するかもしれないプロジェクトが、極秘裏に進行していた。
数十年後。ナノテク素材の研究者・汪淼(ワン・ミャオ)は、ある会議に招集され、世界的な科学者が次々に自殺している事実を告げられる。その陰に見え隠れする学術団体〈科学フロンティア〉への潜入を引き受けた彼を、科学的にありえない怪現象〈ゴースト・カウントダウン〉が襲う。そして汪淼が入り込む、三つの太陽を持つ異星を舞台にしたVRゲーム『三体』の驚くべき真実とは?
本書に始まる《三体》三部作は、本国版が合計2100万部、英訳版が100万部以上の売上を記録。翻訳書として、またアジア圏の作品として初のヒューゴー賞長篇部門に輝いた、現代中国最大のヒット作。

ビット・プレイヤー (ハヤカワ文庫SF)
グレッグ イーガン (著), 山岸 真 (編集, 翻訳), Rey.Hori (イラスト)

彼女は洞穴の中で目ざめた。外に見えるのは空、下から照りつけるのは日光。この奇妙な世界は何なのか?――未知の世界のありようを考察する表題作、死んだ名脚本家の記憶を持つアンドロイドが自らのアイデンティティを追う「不気味の谷」、恒星間をデータとして旅する夫婦を描いた、長篇『白熱光』と同一未来史の中篇「鰐乗り」など六篇を収録。現代SFのトップランナー、イーガンの日本オリジナル短篇集。解説/牧眞司

【収録作品】
七色覚
不気味の谷
ビット・プレイヤー
失われた大陸
鰐乗り
孤児惑星

バビロンまでは何光年? (ヤングチャンピオン烈コミックス)
道満晴明 (著)

【道満晴明待望の最新作!!
宇宙・地球・お台場。壮大だけどなんだか身近な、心に刺さるSF彷徨記!!】

消滅した地球の生き残りのバブを含める3人組がポンコツ宇宙船で旅をする。
ロマン広がる果てなき宇宙で、地球の記憶を求め星から星へ。
性に望郷に家族愛。そして旅を続けたその先で知る事実とは…!?

ニンジャバットマン(上) Tシャツ付特装版 (ヒーローズコミックス)
久 正人 (著)

【バットマンが時空転移したらジョーカーが織田信長と入れ替わっていた件】

“時空震エンジン”の暴走により、現代のゴッサム・シティから戦国時代の日本にタイムリープしたバットマン。
だがそこは、一足先にタイムリープしていたジョーカーが全国統一を果たさんとする、悪いジョークのような絶望的な状況だった──。
世界を揺るがす日本発のぶっ飛びアクションを『エリア51』『カムヤライド』の久正人が完全コミカライズ!
特装版には、久正人描き下ろしイラストを使用したTシャツを同梱。

小松左京スペシャル 2019年7月 (NHK100分de名著)
宮崎 哲弥 (著)

神なき時代の「神」を求めて

宇宙全体のなかで、この「私」の存在にはどんな意味があるのか? 人知を超えた「何か」は存在するのか?──かつては宗教的テキストが担ったこれらの問題意識に、小松左京はSFという形式で挑んだ。『地には平和を』『日本沈没』『虚無回廊』『ゴルディアスの結び目』などの代表作から、その壮大な試みに迫る!

 
【関連】
2020年 第51回星雲賞

 


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