【訃報】外山滋比古さんが死去 『思考の整理学』がロングセラー
英文学者で評論家、エッセイストの外山滋比古(とやま・しげひこ)さんが7月30日、胆管がんで死去しました。96歳。愛知県出身。告別式は近親者で執り行われました。
外山滋比古さんは、1923年生まれ。東京文理科大学英文科卒業。『英語青年』編集長を経て、東京教育大学(現・筑波大学)助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授、お茶の水女子大名誉教授などを歴任。専攻の英文学に始まり、テクスト、レトリック、エディターシップ、思考、日本語論の分野で、独創的な仕事を続けてきました。
代表作『思考の整理学』は、1983年に刊行され、その後1986年に文庫化。もともと2007年まで21年間で16万部のロングセラーとなっていましたが、2007年に岩手県盛岡市のさわや書店で、店員だった松本大介さんが記した「もっと若いときに読んでいれば…」という書店店頭のポップをきっかけに再び注目を集め、2008年の東大(本郷書籍部)・京大生協の書籍販売ランキングで1位を獲得したことから、“東大・京大で一番読まれた本”のフレーズが生まれました。文庫版は現在、累計で124刷、発行部数は253万を突破しています。
著書に『ことわざの論理』『「読み」の整理学』『伝達の整理学』『知的創造のヒント』『親は子に何を教えるべきか』『アイディアのレッスン』『異本論』『日本語の作法』『忘却の整理学』『幼児教育でいちばん大切なこと聞く力を育てる』『知的生活習慣』『ライフワークの思想』『ちょっとした勉強のコツ』『家庭という学校』など。
思考の整理学 (ちくま文庫) 外山 滋比古 (著) 自分の頭で考え、自力で飛翔するためのヒントが詰まった学術エッセイ。 アイディアが軽やかに離陸し、思考がのびのびと大空を駆けるには? 2008 年に東大(本郷書籍部)・京大生協の書籍販売ランキングで1 位を獲得して以来、11年間の間にともに7度の売上1位を獲得。「東大・京大で一番読まれた本」として知名度を高め、新たな読者を増やし続けています。 |
【関連】
▼筑摩書房 めざせ全刷!時代を超えたバイブル みんなの思考の整理学
▼245万部突破!外山滋比古さん『思考の整理学』が2年連続京大1位! | 本のページ
◆ベストセラー『思考の整理学』著者・外山滋比古さんが遺した幻の原稿を書籍化!『自然知能』が刊行 | 本のページ
◆本の要約サービス「flier」が8月の月間ランキングを発表 1位は外山滋比古さん『やわらかく、考える。』 | 本のページ
◆【訃報】漫画家・水島新司さんが死去 『ドカベン』『あぶさん』『野球狂の詩』など | 本のページ
◆【訃報】漫画家・古谷三敏さんが死去 『ダメおやじ』『BARレモン・ハート』など | 本のページ