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伊藤亜紗さんロングセラー『目の見えない人は世界をどう見ているのか』が10万部突破! ヨシタケシンスケさんの新カバーでも話題

伊藤亜紗さん著『目の見えない人は世界をどう見ているのか』

伊藤亜紗さん著『目の見えない人は世界をどう見ているのか』

2015年4月に光文社より発売された、伊藤亜紗さん著『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社新書)が、累計10万部を突破しました。

2018年8月に累計5万部を突破した際に、本書から生まれた絵本『みえるとか みえないとか』(アリス館)の著者・ヨシタケシンスケさんが手掛けた新カバーが話題となり、さらに売り上げが上昇、このたび重版することが決定、17刷5,000部を増刷し、10万部に到達しました。

また、著者の伊藤亜紗さんは、2020年3月に第13回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」を受賞(https://www.nobody.or.jp/info/detail.php?n=102)しています。

 

『目の見えない人は世界をどう見ているのか』について

 
<本書の内容>

私たちは日々、五感――視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚――からたくさんの情報を得て生きている。なかでも視覚は特権的な位置を占め、人間が外界から得る情報の8~9割は視覚に由来すると言われている。では、私たちが最も頼っている視覚という感覚を取り除いてみると、身体は、そして世界の捉え方はどうなるのか――?
美学と現代アートを専門とする著者が、視覚障害者の空間認識、感覚の使い方、体の使い方、コミュニケーションの仕方、生きるための戦略としてのユーモアなどを分析。目の見えない人の「見方」に迫りながら、「見る」ことそのものを問い直す。

 
<本書の内容>

序章 見えない世界を見る方法
第1章 空間――見える人は二次元、見えない人は三次元?
第2章 感覚――読む手、眺める耳
第3章 運動――見えない人の体の使い方
第4章 言葉――他人の目で見る
第5章 ユーモア――生き抜くための武器

 
【本文より】

本書のテーマは、視覚障害者がどんなふうに世界を認識しているのかを理解することにあります。(中略)
障害者は身近にいる「自分と異なる体を持った存在」です。そんな彼らについて、数字ではなく言葉によって、想像力を働かせること。そして想像の中だけかもしれないけれど、視覚を使わないからだに変身して生きてみること。それが本書の目的です。

 

著者プロフィール

著者の伊藤亜紗(いとう・あさ)さんは、1979年、東京都生まれ。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。専門は美学、現代アート。

もともと生物学者を目指していたが、大学3年次に文系に転向。2010年に東京大学大学院博士課程を単位取得のうえ退学。同年、博士号を取得(文学)。日本学術振興会特別研究員などを経て2013年より現職。

2020年に第13回「(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」を受賞。著書に『ヴァレリーの芸術哲学、あるいは身体の解剖』(水声社)、『目の見えないアスリートの身体論』(潮出版社)、『どもる体』(医学書院)、『記憶する体』(春秋社)などがある。

ヨシタケシンスケさんの絵本『みえるとか みえないとか』(アリス館)では「そうだん」としてかかわった。

 

目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書)
伊藤 亜紗 (著)

【福岡伸一氏推薦】

<見えない>ことは欠落ではなく、脳の内部に新しい扉が開かれること。
テーマと展開も見事だが、なんといっても、やわらかで温度のある文体がすばらしい。
驚くべき書き手が登場した。

【視覚障害者との対話を通して、「見る」ことそのものを問い直す、新しい身体論】

みえるとか みえないとか
ヨシタケシンスケ (著), 伊藤亜紗 (著)

宇宙飛行士のぼくが降り立ったのは、なんと目が3つあるひとの星。普通にしているだけなのに、「後ろが見えないなんてかわいそう」とか「後ろが見えないのに歩けるなんてすごい」とか言われて、なんか変な感じ。ぼくはそこで、目の見えない人に話しかけてみる。目の見えない人が「見る」世界は、ぼくとは大きく違っていた!

 


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