本のページ

SINCE 1991

【第35回詩歌文学館賞】藤原安紀子さん『どうぶつの修復』、花山多佳子さん『鳥影』、鍵和田秞子さん『火は禱り』が受賞

「第35回詩歌文学館賞」各部門の受賞作が決定!

「第35回詩歌文学館賞」各部門の受賞作が決定!

日本現代詩歌文学館は3月11日、第35回詩歌文学館賞の受賞作を発表しました。

 

「第35回詩歌文学館賞」各部門の受賞作が決定!

第35回詩歌文学館賞の受賞作が次の通り決定しました。

 
■詩部門
藤原安紀子(ふじわら・あきこ)さん
『どうぶつの修復』(港の人)

■短歌部門
花山多佳子(はなやま・たかこ)さん
『鳥影』(角川文化振興財団)

■俳句部門
鍵和田秞子(かぎわだ・ゆうこ)さん
『火は禱り』(角川文化振興財団)

 
「詩部門」を受賞した藤原安紀子さんは、1974年京都府生まれ。大阪芸術大学卒業。2002年に現代詩手帖賞、2005年に『音づれる聲』で歴程新鋭賞、2013年『ア ナザ ミミクリ an other mimicry』で現代詩花椿賞を受賞。

「短歌部門」を受賞した花山多佳子さんは、1948年東京生まれ。「塔」所属。1994年『草舟』でながらみ現代短歌賞、1999年『空合』で河野愛子賞、2007年『木香薔薇』で斎藤茂吉短歌文学賞、2012年『胡瓜草』で小野市詩歌文学賞を受賞。

「俳句部門」を受賞した鍵和田秞子さんは、1932年神奈川県生まれ。お茶の水女子大国文学科卒業。1963年「萬緑」入会、中村草田男に師事。1977年『未来図』で俳人協会新人賞を受賞、1984年、草田男の死を経て「未来図」を創刊し、主宰。2005年『胡蝶』で俳人協会賞、2015年『濤無限』で毎日芸術賞を受賞。

 
選考委員は、「詩」部門が倉田比羽子さん、福間健二さん、吉田文憲さん、「短歌」部門が三枝浩樹さん、坂井修一さん、松平盟子さん、「俳句」部門が大串章さん、大牧広さん、星野高士さん。

受賞者には、正賞として鬼剣舞手彫り面が、副賞として賞金100万円が贈られます。贈賞式は、5月23日(土)15時より日本現代詩歌文学館(岩手県北上市)にて開催。松平盟子さんによる記念講演も行われます。

 

詩歌文学館賞について

詩歌文学館賞は、現代詩歌文学の振興に寄与すべく設立された「日本現代詩歌文学館」を記念して、優れた詩歌作品集を各ジャンルから選んで顕彰するもので、井上靖初代名誉館長の提唱によって設けられた文学賞。1年間に刊行された詩、短歌、俳句作品集の中から、それぞれ最も優れたものに贈られます。

選考は、同館の振興会役員・評議員をはじめとする主要詩歌人、文芸誌編集者など約1,000名からのアンケートを参考に、各分野3名の選考委員が行います。選考結果は集英社が発行する文芸誌『すばる』6月号に掲載されます。

 

どうぶつの修復
藤原 安紀子 (著)

2013年現代詩花椿賞に輝いた第3詩集『アナザミミクリ』から、6年という歳月をかけて修練し実らせた渾身の傑作「詩人の神話」、8篇の書き下し作品。

歌集 鳥影
花山 多佳子 (著)

会合の人らのなかに幼子が判別したるヒトなりわれは

孫が生まれた2012年から2015年までの歌をまとめた第11歌集。急速に変化する時間の中で、ほのぼのとした孫とのやり取りが楽しい。孫の新鮮な見方に影響され、再構築されてゆく世界。

句集 火は祷り
鍵和田 ゆう子 (著)

〈火は祈り阿蘇の末黒野はるけしや〉

前作『濤無限』で毎日芸術賞を受賞後、平成25年から31年までの作品から389句を厳選して収載する第十句集。「俳句の新しみを探り、文芸の世界の無限の天空を見つめてゆきたい」鍵和田ゆう子。

 
【関連】
第35回 詩歌文学館賞 決定 – 日本現代詩歌文学館

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です