【第31回アジア・太平洋賞】小此木政夫さん『朝鮮分断の起源 独立と統一の相克』が受賞

第31回アジア・太平洋賞が決定!
アジア・太平洋地域に関する優れた本を著した研究者らに贈られる2019年度(第31回)アジア・太平洋賞の選考会が開催され、受賞者・受賞作が発表されました。
第31回アジア・太平洋賞が決定!
第31回アジア・太平洋賞は、次の通り決定しました。
<第31回アジア・太平洋賞 受賞作品>
■大賞
小此木政夫(おこのぎ・まさお)さん(慶應義塾大学名誉教授)
『朝鮮分断の起源 独立と統一の相克』(慶應義塾大学法学研究会)
■特別賞
◎清水麗(しみず・うらら)さん(麗澤大学外国語学部教授)
『台湾外交の形成 日華断交と中華民国からの転換』(名古屋大学出版会)
◎高橋和宏(たかはし・かずひろ)さん(法政大学法学部教授)
『ドル防衛と日米関係 高度成長期日本の経済外交 1959~1969年』(千倉書房)
◎猪俣哲史(いのまた・さとし)さん(ジェトロ・アジア経済研究所上席主任調査研究員)
『グローバル・バリューチェーン 新・南北問題へのまなざし』(日本経済新聞出版社)
選考委員は、五百旗頭真さん(アジア調査会長)、田中明彦さん(政策研究大学院大学長)、白石隆さん(熊本県立大学理事長)、高原明生さん(東京大学公共政策大学院長)、小松浩さん(毎日新聞社主筆)。
表彰式は11月13日(水)午後5時、東京都千代田区一ツ橋、パレスサイドビル9階「レストラン アラスカ」で開催。
アジア・太平洋賞とは
アジア・太平洋賞は、アジア調査会創立25周年を記念して、1989年(平成元年)に創設。毎日新聞社とアジア調査会が共同で主催。外務省、文部科学省、経済産業省が後援。
本賞は、過去1年間(前年7月1日~当年7月上旬)に発刊されたアジア・太平洋地域に関する優れた本を著した研究者、実践者らを対象とし、大賞受賞者には、記念の盾と賞金200万円および国際航空券が、特別賞の受賞者には、記念の盾と賞金各30万円が贈られます。また、受賞作の出版社に記念の盾が贈られます。
アジア調査会とは
一般社団法人「アジア調査会」は、毎日新聞社が中心となって、政界、経済界、学界など各方面の協力を得て設立。日本にとって重要な中国をはじめアジア諸国の調査研究、関係当局への建議と、国民外交の展開及び知識の普及啓発を目的としています。
朝鮮分断の起源:独立と統一の相克 (慶應義塾大学法学研究会叢書 89) 小此木 政夫 (著) 連合国宣言やカイロ宣言に象徴される米国の理念政治vs.地政学的な不安に脅えるソ連の現実政治。その対立に翻弄される小国の独立と統一―朝鮮分断とは、独立と統一の相克だった。大日本帝国の崩壊と三八度線の設定後、米ソの狭間で、南北朝鮮の指導者たちはいかに行動したのか。国際政治と地域政治の交錯を背景に、民族と国家が織りなす過酷な現代政治のドラマを緻密に描き出した重厚な論考。 |
【関連】
▼アジア・太平洋賞 – 一般社団法人 アジア調査会
◆【第32回アジア・太平洋賞】田原史起さん『草の根の中国 村落ガバナンスと資源循環』が受賞 | 本のページ
◆【第30回アジア・太平洋賞】大賞は該当作なし 特別賞に金恩貞さん、阿南友亮さん、吉田裕さん | 本のページ