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【第32回アジア・太平洋賞】田原史起さん『草の根の中国 村落ガバナンスと資源循環』が受賞

第32回アジア・太平洋賞が決定!

第32回アジア・太平洋賞が決定!

アジア・太平洋地域に関する優れた本を著した研究者らに贈られる「第32回アジア・太平洋賞」の受賞者・受賞作が発表されました。

 

第32回アジア・太平洋賞が決定!

第32回アジア・太平洋賞は、次の通り決定しました。

 
<第32回アジア・太平洋賞 受賞作品>

■大賞
田原史起(たはら・ふみき)さん(東京大学大学院総合文化研究科准教授)
『草の根の中国 村落ガバナンスと資源循環』(東京大学出版会)

 
■特別賞
◎小笠原欣幸(おがさわら・よしゆき)さん(東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授)
『台湾総統選挙』(晃洋書房)

◎谷口美代子(たにぐち・みよこ)さん(独立行政法人 国際協力機構〔JICA〕国際協力専門員〔平和構築〕)
『平和構築を支援する ミンダナオ紛争と和平への道』(名古屋大学出版会)

◎後藤健太(ごとう・けんた)さん(関西大学経済学部教授、一般財団法人アジア太平洋研究所〔APIR〕主席研究員)
『アジア経済とは何か 躍進のダイナミズムと日本の活路』(中公新書)

 
選考委員は、五百旗頭真さん(アジア調査会長/選考委員長)、田中明彦さん(政策研究大学院大学長)、白石隆さん(熊本県立大学理事長)、高原明生さん(東京大学公共政策大学院教授)、小松浩さん(毎日新聞社主筆)。

 

アジア・太平洋賞とは

アジア・太平洋賞は、アジア調査会創立25周年を記念して、1989年(平成元年)に創設。毎日新聞社とアジア調査会が共同で主催。外務省、文部科学省、経済産業省が後援。

本賞は、過去1年間(前年7月1日~当年7月上旬)に発刊された、アジア・太平洋地域の政治、経済、社会、文化などに関する優れた本を著した研究者、実践者らを対象とし、大賞受賞者には記念の盾と賞金200万円が、特別賞の受賞者には記念の盾と賞金各30万円が贈られます。また、受賞作の出版社に記念の盾が贈られます。

 
<アジア調査会について>

一般社団法人「アジア調査会」は、毎日新聞社が中心となって、政界、経済界、学界など各方面の協力を得て設立。日本にとって重要な中国をはじめアジア諸国の調査研究、関係当局への建議と、国民外交の展開及び知識の普及啓発を目的としています。

 

草の根の中国: 村落ガバナンスと資源循環
田原 史起 (著)

中国を理解するうえで欠かすことのできない農村に深く分け入り、懐深い社会の実像に迫る真正の中国社会論。長期にわたるフィールドワークをもとに村落の営みを生き生きと描き出し、ロシアやインドとの比較を通してその特徴も浮き彫りにする。「悲惨な農村」というステレオタイプのイメージを超えた、逞しく自由な姿が明らかに。

台湾総統選挙
小笠原 欣幸 (著)

過去20年間、6回の総統選挙を網羅的に分析した、初の研究書。

台湾総統選挙は、台湾の方向性を決め、さらには中国・アメリカにも影響を及ぼす。本書は、過去6回の総統選挙のプロセスと結果を分析し、それが映し出す台湾政治の変動を整理し、台湾の民主主義がたどってきた路を明らかにする。

平和構築を支援する―ミンダナオ紛争と和平への道―
谷口 美代子 (著)

リベラル平和構築論を超えて――。15万人に及ぶ犠牲者を出し、日本も関わるアジアの代表的地域紛争の和平をいかに実現すべきか。徹底した現地調査により、分離独立紛争とその影に隠れた実態を解明、外部主導の支援の限界を示して、現地社会の視点をふまえた平和構築のあり方を考える。

アジア経済とは何か-躍進のダイナミズムと日本の活路 (中公新書)
後藤 健太 (著)

戦後の高度成長を経て、日本はアジア(東アジアとASEAN)をリードしたが、20世紀の終わりから長期停滞に陥る。一方、中国を筆頭にアジア諸国・地域は躍進し、21世紀は「アジアの世紀」とされる。「フルセットから国際分業へ」「モジュラー化」といった経済の地殻変動により、日本はなぜ存在感を低下させ、他のアジアは躍進したのか。グローバル・バリューチェーンなど鍵となる概念を丁寧に解説し、日本の活路を示す。

 
【関連】
アジア・太平洋賞 – 一般社団法人 アジア調査会

 


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