【第19回本格ミステリ大賞】伊吹亜門さん『刀と傘』と中相作さん『乱歩謎解きクロニクル』が受賞
本格ミステリ作家クラブは5月10日、第19回本格ミステリ大賞の受賞作を発表しました。
第19回本格ミステリ大賞が決定!
第19回本格ミステリ大賞は5月10日、本格ミステリ作家クラブ会員の投票結果の開票式を開催し、次の通り受賞作が決定しました。
■小説部門
伊吹亜門(いぶき・あもん)さん
『刀と傘』(東京創元社
■評論・研究部門
中相作(なか・しょうさく)さん
『乱歩謎解きクロニクル』(言視舎)
なお、全選評は光文社の雑誌『ジャーロ』夏号(6月28日発売)に掲載される予定です。
【各候補作 獲得票数結果】
■小説部門
『刀と傘』(伊吹亜門さん/東京創元社) 16票
『夏を取り戻す』(岡崎琢磨さん/東京創元社) 11票
『パズラクション』(霞流一さん/原書房) 11票
『アリバイ崩し承ります』(大山誠一郎さん/実業之日本社) 6票
『碆霊の如き祀るもの』(三津田信三さん/原書房) 5票
■評論・研究部門
『乱歩謎解きクロニクル』(中相作さん/言視舎) 9票
『娯楽としての炎上』(藤田直哉さん/南雲堂) 7票
『刑事コロンボ読本』(町田暁雄さん/洋泉社) 3票
『21世紀本格ミステリ映像大全』(千街晶之さん・編著/原書房) 3票
『本格ミステリ漫画ゼミ』(福井健太さん/東京創元社) 0票
本格ミステリ大賞について
本格ミステリ大賞は、本格ミステリ作家クラブが主催する推理小説を対象とした文学賞です。
”本格ミステリ”の発展を目的とし、年間の最優秀作品を表彰します。小説部門と評論・研究部門の2部門に分け、候補作を全て読んだ本格ミステリ作家クラブ会員の投票によって決定します。
刀と傘 (明治京洛推理帖) 伊吹 亜門 (著) 慶応三年、新政府と旧幕府の対立に揺れる幕末の京都で、若き尾張藩士・鹿野師光は一人の男と邂逅する。名は江藤新平――後に初代司法卿となり、近代日本の司法制度の礎を築く人物である。二人の前には、時代の転換点ゆえに起きる事件が次々に待ち受ける。維新志士の怪死、密室状況で発見される刺殺体、処刑直前に毒殺された囚人――動乱期の陰で生まれた不可解な謎から論理の糸が手繰り寄せる、名もなき人々の悲哀を活写した五つの物語。破格の評価をもって迎えられた第十二回ミステリーズ! 新人賞受賞作「監獄舎の殺人」に連なる時代本格推理、堂々登場。 |
乱歩謎解きクロニクル 中 相作 (著) 乱歩はなぜ自伝を執筆したのか? そして乱歩最大のトリックとは? 「本格探偵小説」「怪奇趣味」「猟奇趣味」……容易に全体像を?ませない作家・江戸川乱歩の生涯を、横溝正史ほか同時代の登場人物たちを絡めながら、さまざまな角度から辿ることによって、その秘められた側面をあぶりだす画期的な謎解き評伝。 |
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