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【第5回城山三郎賞】安田峰俊さん『八九六四 「天安門事件」は再び起きるか』が受賞

【第5回城山三郎賞】安田峰俊さん『八九六四 「天安門事件」は再び起きるか』が受賞

【第5回城山三郎賞】安田峰俊さん『八九六四 「天安門事件」は再び起きるか』が受賞

角川文化振興財団は11月1日、第5回城山三郎賞の受賞作を発表しました。

 

第5回城山三郎賞の受賞作が決定!

第5回城山三郎賞の選考委員会が10月31日に東京都内で開催され、次の通り受賞作が決定しました。
選考委員は、魚住昭さん(ノンフィクション作家)、片山善博さん(慶應義塾大学教授)、斎藤美奈子さん(文芸評論家)。

 
■第5回城山三郎賞
安田峰俊(やすだ・みねとし)さん
『八九六四 「天安門事件」は再び起きるか』(KADOKAWA)

 
受賞者の安田峰俊さんは、1982年生まれ。滋賀県出身。ルポライター。立命館大学人文科学研究所客員研究員。立命館大学文学部(東洋史学専攻)卒業、広島大学大学院文学研究科修士課程修了。大学在学中、中国広東省の深圳大学に交換留学。一般企業勤務を経た後、運営していたブログを見出されて著述業に。著書に『和僑』『境界の民』(KADOKAWA)、『知中論』(星海社新書)、編訳書に『「暗黒・中国」からの脱出』(顔伯鈞、文春新書)など。

安田さんには、賞状・記念品および副賞100万円が贈られます。贈呈式と祝賀会は、12月に角川源義賞、角川財団学芸賞と同時開催されます。

 
なお、最終候補作は以下の4作品でした。

【最終候補作】
角幡唯介さん『極夜行』(文藝春秋)
服部正法さん『ジハード大陸 「テロ最前線」のアフリカを行く』(白水社)
松本創さん『軌道 福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い』(東洋経済新報社)
安田峰俊さん『八九六四 「天安門事件」は再び起きるか』(KADOKAWA)

 

城山三郎賞について

城山三郎賞は、「戦後経済小説の祖でありながら、歴史小説、戦記小説、随筆などにも筆を揮われ、数多くの名作」を遺し、「作中の様々な人物像を通して、組織と個人という問題を始め、人間の在り方を深く追究」してきた城山三郎さんが貫いた精神を受け継ぎ、「小説、評論、ノンフィクションを問わず、いかなる境遇、状況にあっても個として懸命に生きる人物像を描いた作品、あるいはそうした方々が著者である作品を顕彰」するため、2014年に創設された文学賞です。

角川文化振興財団が主催し、前年の6月1日から翌5月31日までに刊行された、上記のコンセプトに当てはまる日本語で書かれた書籍を対象とします。受賞者には、賞状・記念品ならびに副賞として100万円が贈られます。

 

八九六四 「天安門事件」は再び起きるか
「“その事件”を、口にしてはいけない」
1989年6月4日、中国の“姿”は決められた。
中国、香港、台湾、そして日本。
60名以上を取材し、世界史に刻まれた事件を抉る大型ルポ!!
この取材は、今後もう出来ない――。

一九八九年六月四日。変革の夢は戦車の前に砕け散った。
台湾の民主化、東西ドイツの統一、ソ連崩壊の一つの要因ともされた天安門事件。
毎年、六月四日前後の中国では治安警備が従来以上に強化される。スマホ決済の送金ですら「六四」「八九六四」元の金額指定が不可能になるほどだ。
あの時、中国全土で数百万人の若者が民主化の声をあげていた。
世界史に刻まれた運動に携わっていた者、傍観していた者、そして生まれてもいなかった現代の若者は、いま「八九六四」をどう見るのか?
各国を巡り、地べたの労働者に社会の成功者、民主化運動の亡命者に当時のリーダーなど、60人以上を取材した大型ルポ。
語り継ぐことを許されない歴史は忘れさられる。これは、天安門の最後の記録といえるだろう。

●“現代中国”で民主化に目覚めた者たち
●タイに亡命し、逼塞する民主化活動家
●香港の本土(独立)派、民主派、親中派リーダー
●未だ諦めぬ、当時の有名リーダー
●社会の成功者として“現実”を選んだ者、未だ地べたから“希望”を描く者 etc.
語ってはならない事件を、彼らは語った!!

 
【関連】
城山三郎賞 – 角川文化振興財団

 


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