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【第7回城山三郎賞】三上智恵さん『証言 沖縄スパイ戦史』が受賞

第7回城山三郎賞の受賞作が決定!

第7回城山三郎賞の受賞作が決定!

公益財団法人「角川文化振興財団」は11月19日、第7回城山三郎賞の受賞作を発表しました。

 

第7回城山三郎賞の受賞作が決定!

第7回城山三郎賞の選考委員会が11月19日に東京・飯田橋の「かぐら坂 志満金」で開催され、次の通り受賞作が決定しました。

選考委員は、魚住昭さん(ノンフィクション作家)、片山善博さん(慶應義塾大学教授)、斎藤美奈子さん(文芸評論家)。

 
<第7回城山三郎賞 受賞作品>

三上智恵(みかみ・ちえ)さん
『証言 沖縄スパイ戦史』(集英社)

 
受賞者の三上智恵さんには、賞状・記念品および副賞100万円が贈られます。贈呈式は12月22日に予定されていますが、コロナウイルス感染症対策のため、受賞者と選考委員、関係者のみで執り行い、祝賀会は中止となりました。

 
なお、最終候補作は以下の4作品でした。

【最終候補作】
◎秋山千佳さん『実像 ―広島の「ばっちゃん」中本忠子の真実―』(KADOKAWA)
◎常井健一さん『無敗の男 ―中村喜四郎 全告白―』(文藝春秋)
◎中川一徳さん『二重らせん ―欲望と喧騒のメディア―』(講談社)
◎三上智恵さん『証言 沖縄スパイ戦史』(集英社)

 

「第7回 城山三郎賞」受賞者プロフィール&作品概要

受賞者の三上智恵(みかみ・ちえ)さんは、1964年東京都生まれ。ジャーナリスト、映画監督。

毎日放送、琉球朝日放送でキャスターを務める傍らドキュメンタリーを制作。初監督映画『標的の村』(2013年)でキネマ旬報文化映画部門一位ほか19の賞を受賞。フリーに転身後、映画『沖縄スパイ戦史』(大矢英代さんとの共同監督作品/2018年)は、文化庁映画賞ほか8つの賞を受賞した。

著書に『戦場ぬ止み 辺野古・高江からの祈り』『風かたか「標的の島」撮影記』(ともに大月書店)など。

 
【作品概要】

証言と追跡取材で迫る、青年将校の苦悩と少年兵が戦った沖縄戦、最暗部の記録。
軍隊が来れば必ず情報機関が入り込み、住民を巻き込んだ「秘密戦」 が始まる――。第二次大戦末期、民間人を含む20万人余が犠牲になった沖縄戦。
第32軍牛島満司令官が自決し、1945年6月23日に終わった表の戦争の裏で、北部では住民を巻き込んだ秘密戦が続いていた。山中でゲリラ戦を展開したのは「護郷隊」という少年兵達。彼らに秘密戦の技術を教えたのは陸軍中野学校出身の青年将校達だった。住民虐殺、スパイリスト、陰惨な裏の戦争は、なぜ起きたのか?
2018年公開後、文化庁映画賞他数々の賞に輝いた映画「沖縄スパイ戦史」には収まらなかった、30名余の証言と追跡取材で、沖縄にとどまらない国土防衛戦の本質に迫る。

 

城山三郎賞について

城山三郎賞は、「戦後経済小説の祖でありながら、歴史小説、戦記小説、随筆などにも筆を揮われ、数多くの名作」を遺し、「作中の様々な人物像を通して、組織と個人という問題を始め、人間の在り方を深く追究」してきた城山三郎さんが貫いた精神を受け継ぎ、「小説、評論、ノンフィクションを問わず、いかなる境遇、状況にあっても個として懸命に生きる人物像を描いた作品、あるいはそうした精神をもつ著者による作品を顕彰」するため、2014年に創設された文学賞です。

角川文化振興財団が主催し、前年の6月1日から翌5月31日までに刊行された、上記のコンセプトに当てはまる日本語で書かれた書籍を対象とします。受賞者には、賞状・記念品ならびに副賞として100万円が贈られます。

 

証言 沖縄スパイ戦史 (集英社新書)
三上 智恵 (著)

陸軍中野学校「秘密戦」の真相

証言と追跡取材で迫る、青年将校の苦悩と少年兵が戦った沖縄戦、最暗部の記録

軍隊が来れば必ず情報機関が入り込み、住民を巻き込んだ「秘密戦」 が始まる――。
第二次大戦末期、民間人を含む20万人余が犠牲になった沖縄戦。
第32軍牛島満司令官が自決し、1945年6月23日に終わった表の戦争の裏で、北部では住民を巻き込んだ秘密戦が続いていた。
山中でゲリラ戦を展開したのは「護郷隊」という少年兵達。
彼らに秘密戦の技術を教えたのは陸軍中野学校出身の青年将校達だった。
住民虐殺、スパイリスト、陰惨な裏の戦争は、なぜ起きたのか?
2018年公開後、文化庁映画賞他数々の賞に輝いた映画「沖縄スパイ戦史」には収まらなかった、30名余の証言と追跡取材で、沖縄にとどまらない国土防衛戦の本質に迫る。

 
【関連】
城山三郎賞|公益財団法人 角川文化振興財団

 


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