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【第8回城山三郎賞】平野雄吾さん『ルポ 入管 ――絶望の外国人収容施設』が受賞

第8回城山三郎賞の受賞作が決定!

第8回城山三郎賞の受賞作が決定!

公益財団法人「角川文化振興財団」は11月2日、第8回城山三郎賞の受賞作を発表しました。

 

第8回城山三郎賞の受賞作が決定!

第8回城山三郎賞の選考委員会が11月1日に東京・飯田橋のホテルメトロポリタンエドモントで開催され、次の通り受賞作が決定しました。

選考委員は、魚住昭さん、片山善博さん、斎藤美奈子さん。

 
<第8回城山三郎賞 受賞作品>

平野雄吾(ひらの・ゆうご)さん
『ルポ 入管 ――絶望の外国人収容施設』(筑摩書房)

 
受賞者の平野雄吾さんには、賞状・記念品および副賞100万円が贈られます。贈呈式は12月21日に予定されていますが、コロナウイルス感染症対策のため、受賞者と選考委員、関係者のみで執り行われます。

 
なお、最終候補作は以下の4作品でした。

【最終候補作】
◎下山 進さん『アルツハイマー征服 』(KADOKAWA)
◎平野雄吾さん『ルポ 入管 ――絶望の外国人収容施設』(筑摩書房)
◎真山 仁さん『ロッキード』(文藝春秋)
◎三浦英之さん『白い土地 ――ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺』(集英社クリエイティブ)

 

「第8回 城山三郎賞」受賞者プロフィール&作品概要

受賞者の平野雄吾(ひらの・ゆうご)さんは、1981年生まれ。東京都出身。一橋大学大学院経済学研究科修了。共同通信記者。前橋、神戸、福島、仙台の各支社局、カイロ支局、特別報道室外信部を経て、2020年8月からエルサレム支局長。「入管収容施設の実態を明らかにする一連の報道」で2019年平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞を受賞。なお、今回の受賞作『ルポ 入管』は今年、第64回JCJ(日本ジャーナリスト会議)大賞も受賞。

 
【作品概要】

二〇一四年、カメルーン人男性が医師の診察を受けられず、東日本入管センター内で死亡。二〇一八年、同センターでインド人男性が自殺。翌年、大村入管ではハンストによりナイジェリア人男性が餓死した。いったい、入管施設で何が起きているのか。東京五輪や外国人労働者の受け入れ拡大に合わせて、在留資格のない外国人の取り締まりが強化され、次々に入管施設に収容されている。二〇一九年に出入国在留管理庁へと格上げされ、ますます大きな権力を振るう「入管」の実態に迫る。

 

城山三郎賞について

城山三郎賞は、「戦後経済小説の祖でありながら、歴史小説、戦記小説、随筆などにも筆を揮われ、数多くの名作」を遺し、「作中の様々な人物像を通して、組織と個人という問題を始め、人間の在り方を深く追究」してきた城山三郎さんが貫いた精神を受け継ぎ、「小説、評論、ノンフィクションを問わず、いかなる境遇、状況にあっても個として懸命に生きる人物像を描いた作品、あるいはそうした精神をもつ著者による作品を顕彰」するため、2014年に創設された文学賞です。

角川文化振興財団が主催し、前年の6月1日から翌5月31日までに刊行された、上記のコンセプトに当てはまる日本語で書かれた書籍を対象とします。受賞者には、賞状・記念品ならびに副賞として100万円が贈られます。

 

ルポ 入管 ――絶望の外国人収容施設 (ちくま新書)
平野 雄吾 (著)

密室で繰り広げられる暴行、監禁、医療放置、相次ぐ死亡事案
巨大化する国家組織の知られざる実態とは

 
【関連】
【決定のお知らせ】第8回 城山三郎賞 | 公益財団法人 角川文化振興財団

 


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