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『平城京』直木賞作家・安部龍太郎さんが日本古代史上“一番やっかいなお引っ越し”の謎に迫る!

安部龍太郎さんが著『平城京』

安部龍太郎さんが著『平城京』

史上最大の新都建造プロジェクトの謎に歴史小説の第一人者・安部龍太郎さんが挑む『平城京』が、KADOKAWAより刊行されました。

 

遷都を巡る権力争い、反対派の妨害工作、阿倍一族の復活……史上最大の国家プロジェクトは完遂できるのか――。

【本作のあらすじ】

遣唐使船の船長だった阿倍船人(あべの・ふなびと)は、ある事件によって朝廷より処罰を受けて逼塞していた。そこへ兄・宿奈麻呂(すくなまろ)から新都造営の手助けをして欲しいとの打診が。

たった三年で、唐の長安に並ぶ新都を奈良山に――

これは朝廷一の実力者・藤原不比等(ふじわらの・ふひと)からの必達の命だった。失敗すれば阿倍家も没落しかねない難事業だったが、白村江の戦い以来冷遇されてきた阿倍一族の起死回生を誓う兄の力になるべく、船人は無理を承知で引き受けることにする。

行基衆の手助けなどもあり、着々と準備を進めるが、そのころ朝廷では、遷都推進派と反対派の対立が激化。造営予定地の立ち退きを巡り、死者が出てしまう。遷都妨害の黒幕について、船人はある疑念を抱き……。

 

日本古代史上“一番やっかいなお引っ越し”の謎に迫る

【本作のポイント】

●究極のフーダニット。家運を賭け遷都に取り組む主人公・船人を邪魔する黒幕は一体誰か?何故、何のために、朝命である遷都を妨害するのか?

●阿倍家再興のために困難な国家的大プロジェクトに奮闘する船人の姿は、現代ビジネスマンの姿そのもの。

●新羅派VS百済派。朝廷での政治抗争は、現代のそれを彷彿とさせ、歴史ミステリなのに今まさに起きている事件のように身近に感じられる場面が目白押し!

●1300年前の地上げ大作戦!現代のデベロッパーも真っ青の船人の手腕。ある時は短剣を抜き敵と戦い、ある時は祝儀の銭を配り役夫をねぎらう。次はどうなるかとハラハラしながら読み進めるうちに1300年前の都市計画や算術・建築の粋、当時の東アジア情勢についての知識も自然と増える!

 

安部龍太郎さん プロフィール

著者の安部龍太郎(あべ・りゅうたろう)さんは、1955年福岡県生まれ。

国立久留米高専卒業後、作家を志して上京。図書館勤務等の傍ら作品を発表し、小説家に。1989年から1年間、『週刊新潮』に連載した「日本史 血の年表」(1990年、『血の日本史』と改題し刊行)でデビューを飾る。

1994年、『彷徨える帝』で直木賞候補、2005年、『天馬、翔ける』で第11回中山義秀文学賞を、2013年、『等伯』で第148回直木賞を受賞。

他の著書に、『神々に告ぐ』『信長燃ゆ』『関ヶ原連判状』の「戦国三部作」、『冬を待つ城』『維新の肖像』『おんなの城』『家康(一)自立篇』『宗麟の海』などがある。

 

平城京

3年で日本史上最大の引っ越しを完遂せよ。青年が家の再興を賭けて挑む!

装幀:高柳雅人
装画:北村さゆり

 


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