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『サラリーマンの君へ』40年余のサラリーマン生活の著者が自らと同じサラリーマン道を歩む息子に贈る、知恵と心の財産とは

『サラリーマンの君へ』40年余のサラリーマン生活の著者が自らと同じサラリーマン道を歩む息子に贈る、知恵と心の財産とは

『サラリーマンの君へ』40年余のサラリーマン生活の著者が自らと同じサラリーマン道を歩む息子に贈る、知恵と心の財産とは

牧歌舎より、風間草祐さん著『サラリーマンの君へ―父からの伝言―』が刊行されました。

 

40年余のサラリーマン生活の折節、日々向上を目指し書き留めた情報カード1万枚!

(本文「はじめに」より)

本書は、貯まった情報カードを押し入れから引っ張り出し、四十年余りのサラリーマン生活を振り返り、暇に任
せて整理したものです。職種は違っても、息子と同じように、親から引き継いだ事業や資産があるわけではない
サラリーマンが、これから同じような仕事上の悩みに遭遇した際、何らかの手助けになるのではないかと思い、
取りまとめた「父(先輩サラリーマン)からの伝言」です。

 

著者の風間草祐さんは、三十代初めの頃、一冊の本に出合います。川喜田二郎の『発想法―創造性開発のため
に』新書版です。

その主な内容は、著者の氏名の頭文字をとった「KJ法」という、思い浮かんだ考えを整理し、新しい発想を生み
出す方法です。やることは至極簡単で、思いついたことを「情報カード」と呼ばれる小さな手帳サイズの紙片に
メモしてファイルしておき、それらがある程度貯まった段階で、類型化し分析を加えるものです。

著者によれば、「もっとも多くカードを書いた年代は、感受性も強く、働き盛りの三十代、四十代の頃で、一日
に何枚も書いている時も少なくありません。年を重ねるにつれ、その量も減ってきましたが、平均して一日一枚
は書いていると思われるので、少なく見積もっても、書いたカードの総数は一万枚は下らないと思われます。

読み返すとその内容は、その時々の自分の立場を反映したものであり、三十代半ばまでの一担当者の時代、四十
代の部下のできたマネージャーの時代、五十代の組織の長として責任を持たされた時代、それぞれの時代の悩み
が書き連ねられていました」とのことです。

 

業種を越えて様々な人のために役立つ内容

「目標は資格などできるだけ具体的なものを」
「修正能力こそ実力の証」
「身近なベンチマーク人材を探す」
「他部署とは公平感をもって」
「多忙は効率を高めるチャンス」
「成果品のチェックはぎりぎりまで我慢」
「顧客の中のキーマンを見定める」
「大きな器を持て」
「マイナス体験の効用」

いずれも目次からの抜粋ですが、本書の内容は全て著者の体験そのものであり、失敗談も含め、きわめて実践的
な内容となっています。

 

大病の教訓

土木関係の技術者としてスタートした著者は、さまざまな資格を取得するなど、順調かつ多忙をきわめる日々の
なか、過労で倒れ、思いがけず生死をさまよう体験をします。

「人間は幾つになっても思いがけずに死ぬ」。そう悟った著者は、ワークとライフのバランスについて深く考え
ることになります。

 

知恵と勇気が湧いてくるメッセージ

その後も著者のチャレンジは続き、難題続きの日常業務のかたわら、博士課程、MBAの取得を成功させながらも、
小説作法を教えるカルチャーセンターに通ったり、家族サービスの時間を確保するなど、意識的にライフの充実
も心がけます。

限られた時間のなかで、仕事と生活の両面でその質を高めるために編み出された知恵の数々は、カードにごく短
い文章として綴られ、切れ味よく表現されています。

いままさに仕事で悩まれている方、将来進むべき道筋が見えず不安を感じている方におススメの一冊です。

 

風間草祐さん プロフィール

著者の風間草祐さんは、1949年生まれ。埼玉県在住。工学博士・技術士・経営学修士(MBA)。

総合建設コンサルタント会社に40有余年勤務し、この間、技術者として、多くのプロジェクトの研究、調査、設
計、施工管理業務を体験するとともに、管理者・経営陣の一角として組織運営・企業経営に携わる。

主な著書に、50代半ばから夫婦で開始した海外旅行のよもやま話を取りまとめた『ジジ&ババの気がつけば50カ
国制覇-働くシニアの愉快な旅日記-』、これらの体験を海外旅行初心者向けにガイドブック的に整理した『-
ラオスには何もかもがそろっていますよ-ジジ&ババのこれぞ世界旅の極意』などの紀行エッセイがある。

 

サラリーマンの君へ―父からの伝言―
私と同じサラリーマン道を歩む息子よ。わが知恵と心の財産をいま君に贈る。40年余のサラリーマン生活の折節、
日々向上を目指して書き留めてきた情報カード1万枚。カードに滲む一つ一つの言葉が、君に知恵と勇気を与え
てくれる。

 


コメント

  •  一般的なサラリーマンへの教訓本でなく、わが息子に向けて書かれた本なので、一語一語に「ためになることを書いてやろう」という思いがこもっていて、説得力があり、感動的でもあります。文章もどことなくユーモアも感じられる楽しい本でもあります。
     土台となるのが、著者が若いときから書きためた実在する1万枚の仕事上のメモということで、これにその後の自省や考察が加えられていますから、先輩サラリーマンから経験を踏まえての助言という点ではリアリティ十分です。
     父と子のジェネレーションギャップを埋めるツールにもなりそうですし、就職祝いのプレゼントにもよいのではないかと思いました。

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