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『オーパーツ 死を招く至宝』 第16回『このミステリーがすごい!』大賞受賞!オーパーツ鑑定士が謎解く密室殺人

『オーパーツ 死を招く至宝』 第16回『このミステリーがすごい!』大賞受賞!オーパーツ鑑定士が謎解く密室殺人

『オーパーツ 死を招く至宝』 第16回『このミステリーがすごい!』大賞受賞!オーパーツ鑑定士が謎解く密室殺人

宝島社より、第16回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作品『オーパーツ 死を招く至宝』(蒼井碧さん著)が刊行されました。

 

『このミス』大賞史上 最年少25歳!抜群の発想力をもつ蒼井碧さんの受賞作品が刊行!

『このミステリーがすごい!』大賞は、ミステリー&エンターテインメント作家・作品の発掘・育成を目的に2002年に創設された新人賞です。これまで、直木賞受賞者の東山彰良さんや、累計1000万部突破の「チーム・バチスタの栄光」シリーズの海堂尊さんなどの作家を輩出してきました。

今回の大賞作は、古代文明の出土品ながら、当時の技術や知識では明らかに生成不可能な工芸品“オーパーツ”をテーマとした大賞史上初の本格ミステリーです。

オーパーツ鑑定士が大仕掛けの物理トリックを明らかにし、密室殺人事件を解決していく展開が見どころとなっています。

著者である蒼井碧(あおい・ぺき)さんはドイツ生まれの25歳で、『このミステリーがすごい』大賞史上、最年少の大賞受賞者となりました。弱冠25歳ながら、大胆かつ緻密なトリックの発想が選考委員から絶賛され、今後のさらなる成長も大きく期待されています。

 

選考委員がトリックを大絶賛!抜群の発想力をもつ蒼井碧さんについて〔本人談〕

 
【執筆のきっかけ、1週間で新トリックも】

大学4年生の時に内定が出た後、わりと暇になったんです。ちょうどその時期にミステリー小説を乱読していて、読んでいるうちに徐々に自分でも書いてみたい、オリジナルトリックを考えてみたいと思うようになってきたんです。最初は、本格ミステリーの中のクローズド・サークルとか、館物が凄く好きだったので、そういった系統の物語を3作品書きました。4作品目はとにかく自分の書きたいものを書こうと思って書いたのが今作の『オーパーツ 死を招く至宝』です。もともと古代文明や遺物に興味があって、オーパーツという題材自体も前々からいつかは使おうと、とっておいたネタなんです。

好きなテーマで書いた作品が大賞受賞できた喜びも束の間、担当の方から「最終章に関して他のネタはないか」と問い合わせがきたんです。私としては受賞の喜びも吹っ飛ぶほど、焦りやプレッシャーもありましたが、持ちネタをドンドン出した結果、新しいトリックも提案でき、約1週間で最終章を書き直しました。

 
【今作の主人公について】

「シャーロック・ホームズ」シリーズの探偵とワトソンのコンビみたいな感じにしたいなと。ただ、役割を完全に分離させるのではなく、どちらも探偵役で、ワトソン役もできるような、そんなコンビにしたかった。だったら見た目は同じだけどキャラクターは全然違うというのは面白いのではないかと。

でも、双子では面白みに欠けるので、いっそ別人にしてしまおうという発想で生まれたキャラクターが鳳水月(おおとり・すいげつ)と古城深夜(こじょう・しんや)の2人です。よく世界には自分にそっくりな人が3人いると言いますから、この人物設定は成立すると思いました。

 
【一次選考通過が最も嬉しい知らせだった!家族の反応は】

一番驚いたのは大賞をいただいた時ではなく、一次選考を通過したという連絡が来た時です。3年ほど前から別の作品で他の新人賞に応募していたのですが、全く良い結果がでなかったので、あの時は本当に嬉しかったです。大賞の連絡を受けた時は、びっくりというか大変なことになっちゃったなと。
良くて「隠し玉」的な枠だろうと思っていました。

家族は、それまで小説を書いているのは知っていましたが、落ちるたびに「そんなに甘くないぞ」と冷たい目で見られてたんです(笑)だから、今回は一次選考に通ったことも言わず、大賞を受賞したと報告した時は一様に驚いていました。一番喜んでいたのは父で「よくやった」と言ってくれました。

 
【二足の草鞋、次回作を書くなら】

今は、リース会社に勤めていて、自動車のリースをやっている部署で、インターネットで個人向けのリース車を販売しています。平日は帰宅後に執筆していますが、疲れてやる気のない時もありますので
土日の休みに書くことが多いですね。

今回が連作短編だったので、次は長編、大長編ものにチャレンジしたいです。テーマとしてはオーパーツネタは他にもいろいろあるので、そこから持ってくるか、またちょっと趣向を変えて新しいテーマでいくか思案中です。

 
【世界遺産検定1級も獲得! 趣味は一人旅】

実は世界遺産検定で先月1級を取ったばかりなんです。この際、1級を持っていないと受験できない最高位のマイスターにも挑戦しようかなと検討しています 。

誰にも気兼ねなく自由に見て回れる一人旅が好きで、日本全国を見て回りたいと思っています。今年はまだ行けていない四国と青森・秋田に行く予定なので、ついに47都道府県を制覇できそうです。
印象に残っているのは最初の赴任地が札幌だったのもあり、北海道です。東京への転勤が決まるまで2年間は旭川、登別、網走、函館などいろんな場所に行きました。去年のゴールデンウィークには日本の世界遺産を巡る旅に出ようと思い立って、岐阜の白川郷から和歌山県の熊野古道、姫路城、そして福岡県の八幡製鉄所を巡って帰るという旅を計画して行って来ました。ラッキーなことに、ちょうど福岡に滞在していた時に「神宿る島」宗像・沖ノ島が世界遺産に認定されたので宗像大社も行けました。

海外でこれから行こうと思っているのは、生まれ故郷であるドイツのデュッセルドルフで、ゆくゆくはヨーロッパで世界遺産が一番多いイタリアに行けたらいいなと思っています。

 

【2018年・第16回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作】 オーパーツ 死を招く至宝 (『このミス』大賞シリーズ)
貧乏大学生・鳳水月(おおとりすいげつ)の前に現れた、顔も骨格も分身かのように瓜二つな男・古城深夜(こじょうしんや)。
鳳の同級生である彼は、OOPARTS(オーパーツ)――当時の技術や知識では制作不可能なはずの古代の工芸品――の、世界を股にかける鑑定士だと高らかに自称した。
水晶の髑髏に囲まれた考古学者の遺体、夫婦の死体と密室から消えた黄金のシャトル……謎だらけの遺産に引き寄せられるように起こる、数多の不可解な殺人事件。難攻不落のトリックに、変人鑑定士・古城と巻き込まれた鳳の“分身コンビ”の運命は?

 


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