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『ギガタウン 漫符図譜』 「この世界の片隅に」こうの史代さんが国宝・鳥獣人物戯画をキュートにアレンジ

『ギガタウン 漫符図譜』 「この世界の片隅に」こうの史代さんが国宝・鳥獣人物戯画をキュートにアレンジ

『ギガタウン 漫符図譜』 「この世界の片隅に」こうの史代さんが国宝・鳥獣人物戯画をキュートにアレンジ

『この世界の片隅に』や『ぼおるぺん古事記』の著者・こうの史代さんが、新作コミックス『ギガタウン~漫符図譜~』を朝日新聞出版より刊行しました。

 

漫画の起源ともいわれる国宝・鳥獣人物戯画がキュートになって現代に蘇る!

本作は、漫画の起源ともいわれる国宝・鳥獣人物戯画を、著者流にキュートにアレンジして現代によみがえらせたもの。鳥獣戯画でおなじみのうさぎ、猿、カエルといった動物たちのかけがえない日常を、ほのぼのとユーモアたっぷりに描いています。

さらに、作中で使われた漫画特有の記号表現「漫符」(汗の水滴、ハート、ひらめいた時の電球など)の1つずつに解説を付して、本書全体が本邦初(?)の“漫符事典“(図譜)になっているという、ユニークな仕掛けもあります。

動物たちの可愛さに和まされながらも、実は「漫画とは何か?」を考えさせてくれる奥深い一冊でもあります。

 

こうの史代さん プロフィール

著者のこうの史代(こうの・ふみよ)さんは、広島市生まれ。
2004年発表の『夕凪の街 桜の国』でメディア芸術祭マンガ部門大賞、手塚治虫文化賞新生賞を受賞し、2007年に映画化もされた。
2007~2009年発表の『この世界の片隅に』でメディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞し、2016年にはアニメーション映画化され大きな話題を呼んだ。
2012~2013年発表の『ぼおるぺん古事記』(1~3巻)で古事記出版大賞稗田阿礼賞を受賞。

他の著作に『ぴっぴら帳(ノート)』『日の鳥』『荒神絵巻』など多数。

 

ギガタウン 漫符図譜
今度のこうの史代は<4コマ漫画×現代版「鳥獣人物戯画」>!
うさぎの家族と周囲の動物たちの日常風景を、ユーモアをたっぷり交えて描いた4コマ漫画。
個性豊かな動物たちは、いつまでも眺めていたいほどチャーミングです。
このキャラクターは、国宝「鳥獣人物戯画」を著者が現代風にアレンジして生み出したもの。
メインの動物はもちろんうさぎ、カエル、さるで、墨の筆致を生かしてのびのびと描かれています。

さらに不思議なサブタイトル「漫符図譜(まんぷずふ)」。
「漫符」とは、目が回ったときのグルグル、ひらめいた時の電球、動いた軌跡の線など、漫画特有の表現記号の総称です。
著者はその漫符を採集し、「図譜」、つまり事典のように1つずつ解説を付しました。たとえば……

(♪の漫符)
1.(一つだけの場合) 機嫌が良いこと、楽に何かをこなしている様子を表すことが多い。
2.(複数の場合) 実際に音楽が鳴っている様子を表すことが多い。
――(本文より)

そして、漫符1つずつの「用例」が本編の4コマ漫画になっているという仕掛け。つまり本書全体が本邦初の”漫符事典”になっているのです。

 
【関連】
ギガタウン 漫符図譜 [マンガ無料ためし読み]|ソノラマプラス

 


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