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食エッセイ『おばあちゃんとおやつ』日本中のおばあちゃんが昔から作り続けてきた、懐かしのおやつが一冊に!

食エッセイ『おばあちゃんとおやつ』日本中のおばあちゃんが昔から作り続けてきた、懐かしのおやつが一冊に!

食エッセイ『おばあちゃんとおやつ』日本中のおばあちゃんが昔から作り続けてきた、懐かしのおやつが一冊に!

産業編集センターより、『おばあちゃんとおやつ』(産業編集センター・編)が刊行されました。

 

全国各地のおばあちゃんが昔から作ってきた「おやつ」

「『おやつ』なんていっても、今の人みたいに洒落たものなんか作らないよ。」と語るのは新潟県新潟市にお住いの本間テルさん(91歳)と斎藤チイ子さん(83歳)。

お二人が毎年春と秋のお彼岸に必ず作るというおやつが「かいもち」です。稲を刈った後や、まんがおろし(牛を使った代掻き)の時のご馳走やお祝いに作って食べていたそうです。

「かいもち」とはいわゆるおはぎのこと。つかないで、手でかいただけのお餅ということから、そう呼ばれるようになったと言います。

かいもち

かいもち

本間テルさんと斎藤チイ子さん

本間テルさんと斎藤チイ子さん

岩手県盛岡市にお住いの梅津末子さん(85歳)にとって、思い入れのあるおやつは「がんづき」。小麦粉に重曹、黒砂糖を混ぜて蒸した岩手県に伝わるおやつで、丸い生地と表面のくるみや黒ゴマが、月に向かって飛ぶ雁に見えることからその名がついたと言われています。

「蒸しパンにはさつまいもやりんごなんかを入れましたけど、がんづきは母のレシピどおりあくまでもシンプルに」と梅津さんは語ります。
 

がんづき

がんづき

梅津末子さん(写真中央)

梅津末子さん(写真中央)

 

おやつには地域の歴史や、家族の思い出、たくさんの物語がつまっている

本書『おばあちゃんとおやつ』は、全国各地のおばあちゃんたちが昔から大切に作ってきたおやつと、その作り方や思い出話を、豊富な写真とともにまとめた一冊。

各地域、家庭により作り方やアレンジは様々で、「昔よく食べたなぁ」と懐かしく思ったり、初めて知るようなおやつも満載です。

 

制作に2年

本書は、「お菓子作りが好きな80歳以上の方」を探すところから始ったそうですが、人前で話をするのはちょっと…、台所に人を招き入れるのはちょっと…など、なかなか取材許可をしてくれるおばあちゃんたちが見つからなっかたそうです。それも全国各地…。

四苦八苦しながらも、各地で活動する編集者さんやライターさん、カメラマンの協力を得て、ようやく形になりました。

 

おやつは愛情の記憶

取材中、あるおばあちゃんのひと言が胸に刺さったそうです。

「最近の若いおかあさんの中にはな、甘いもんは虫歯になるさかい、食べさせんでええっていう人もおるけどな。おやつは愛情の記憶なんやで。あまいもんをおばあちゃんやおかあさん、大切な人と一緒に食べたという記憶が、その子の人生の心の支えになったりするもんなんや」

全国各地のおばあちゃんが大切に作ってきたおやつと、懐かしい、思い出の味を、お楽しみください。

 

本書の概要

おやつの数だけ物語がある――

全国各地のおばあちゃんが昔から大切に作ってきた手作りおやつと、レシピを紹介した食エッセイ。
おやつのはなしを聞いていくと、昔の思い出や、家族との絆、地域の物語が見えてきます。
誰もが小さなころに味わった思い出の味、懐かしい記憶がつまった一冊です。

全編レシピ付き!

 

本書の目次

・北海道 金井智子さん くずまんじゅう
・岩手県 梅津末子さん がんづき
・茨城県 富田好江さん 揚げ餅
・東京都 松崎智恵子さん つみれ汁
・新潟県 本間テルさん・斎藤チイ子さん かいもち
・静岡県 坂田スズさん 遠州焼き
・愛知県 鈴木ときさん 鬼まんじゅう
・岐阜県 大原加代子さん じゃがいものあぶらえ団子
・三重県 森孝子さん くるみ饅頭
・奈良県 一阪テル子さん すり焼き
・和歌山県 坂本フジヱさん 豆板菓子
・兵庫県 金丸先子さん 鳴門オレンジ漬
・徳島県 川人由子さん ういろう
・広島県 鈴木千佐登さん ところてん
・鳥取県 国政勝子さん かま焼き
・島根県 三宅千代子さん カステラ
・福岡県 一木いくこさん といもまんじゅう
・長崎県 浜町蕗子さん じょうようかんと豆ようかん
・大分県 丹生チヱコさん じり焼き
・沖縄県 宮城道子さん フーチバームーチー

 

おばあちゃんとおやつ
おやつの数だけ物語がある。全国各地で大切に作られてきた、おばあちゃんの手作りおやつのはなしと思い出の味。全編レシピ付。

 


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