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『私はドミニク』「国境なき医師団」「国境なき子どもたち」事務局長ドミニク・レギュイエさん初の書籍

『私はドミニク』「国境なき医師団」「国境なき子どもたち」事務局長ドミニク・レギュイエさん初の書籍

『私はドミニク』「国境なき医師団」「国境なき子どもたち」事務局長ドミニク・レギュイエさん初の書籍

合同出版より、ドミニク・レギュイエさんの著書『私はドミニク 「国境なき医師団」そして「国境なき子どもたち」とともに 人道援助の現場でたどってきた道のり』(金珠理さん・訳)が刊行されました。

 

「国境なき医師団」日本事務局を作ったドミニク・レギュイエさんの25年にわたる人道支援への想い

本書は、国境なき医師団日本を立ち上げ、1999年同団体がノーベル平和賞を受賞した際の事務局長でもあったドミニク・レギュイエさんが、25年にわたり人道支援の現場に向かい続けた想いが綴られています。

・凱旋門から100mの場所に生まれた生粋のパリジャン(パリで生まれ育った男性)が、なぜ人道支援に携わることとなったか
・ノーベル賞受賞団体をやめ、教育支援NGO国境なき子どもたちをゼロから立ち上げた理由
・フィリピンのストリートチルドレンから、東日本大震災の被災者、そしてシリア難民の子どもたちまで、世界の子どもたちとの出会い

・・・など、支援を必要とする人々のそばに、常に寄り添い続けた経験やその信念が語られています。

人道支援やNGOの活動、世界の子どもたちの現状に関心がある方はもちろん、フランス人ならではの自由な発想と生き方に興味のある方などにお薦めの一冊です。

 

本書の目次

はじめにに代えて
1.「非営利団体?」
2.他者との出会い
3.国境なき医師団(MSF)に参加
4.1984年、エチオピア
5.日本へ
6.ラスト・フロンティア
7.1995年1月17日
8.青少年向けプロジェクト
9.小さな5円玉
10.五つの命
11.隅田川のほとり
12.初めてベトナムの地を踏む
13.再びホーチミンシティへ
14.なぜ「国境なき子どもたち(KnK)」を?
15.共に成長するために
16.トラフィックト・チルドレン
17.マニラの刑務所
18.天使たちの墓場
19.スモーキーマウンテン
20.2004年12月27日、東京
21.2005年1月、バンダ・アチェ
22.コロマンデル海岸
23.ラスト・フロンティア/東ティモール
24.絹への情熱
25.ヒマラヤのふもとで
26.エルサレムの壁
27.何年かペンを取らずにいた間に
28.2011年3月11日
29.月曜の朝、東京にて
30.被災地へ向かう
31.岩手
32.蛍
33.教育委員会
34.普段着のヒーローたち
35.東京へ戻って
36.2011年8月、インターネット上で見たビデオ映像
37.仮設住宅を巡回する移動型子どもセンター
38.福島
39.太平洋の水
40.バンコク、夏
41.もう一つの悲劇
42.ザアタリ
43.岩手へ、そしてまた別のどこかへ
謝辞

 

ドミニク・レギュイエさん プロフィール

著者のドミニク・レギュイエさんは、1952年7月、フランス、パリ生まれ。大学在学中にストリート・エデュケーターを務め、卒業後は世界を旅して回る。

1983年に「国境なき医師団」に参加、一年間のエチオピア派遣の後、パリ本部に勤務。1992年に国境なき医師団日本事務局を開設。1997年、ごく親しい友人数名と「国境なき子どもたち」(KnK)を設立。2017年まで同団体の事務局長、現在は同団体の専務理事を務める。

★国境なき子どもたち:http://knk.or.jp/

 

私はドミニク: 「国境なき医師団」そして「国境なき子どもたち」とともに─人道援助の現場でたどってきた道のり
今から25年前、一人のフランス人の男が日本へやってきた。
その名はドミニク・レギュイエ。40歳になったばかりだった。
「国境なき医師団」の日本事務局をつくることが彼のミッションだった。
「ボランティア活動とは何か」「国際支援とは何か」「人道援助とは何か」──。
長年、日本の国際ボランティア活動をリードしてきた末に見えてきたこと。

私は、一人の少年のためにこの本を書きたいと思う。
彼は14歳だった。ブロークンな英語を話し、ちょっとした詩を書き、私の腕にぶら下がるのが好きな少年だった。彼、リチャードはマニラのストリートチルドレン、つまり路上で生活する子どもだった。
リチャードは、マニラの街角で車に轢かれ14年の生涯を閉じた。事故のときも恐らくシンナーなどで泥酔していたのだろうと思われる。
もっと別の世界で、別の街で、別の人びとに囲まれていたなら。リチャードは生き続けることができるはずだった。誰かが愛情をもって彼に接していたなら。リチャードは死なずに済むはずだった。
彼の命の重みを思いながら、この本を書き進めたい。(本文より)

 


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