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『カップは満たされてる?』スターバックスの「人」をつくりあげ、世界一の企業へと成長させた元社長が綴るビジネスファンタジー

『カップは満たされてる?』スターバックスの「人」をつくりあげ、世界一の企業へと成長させた元社長が綴るビジネスファンタジー

『カップは満たされてる?』スターバックスの「人」をつくりあげ、世界一の企業へと成長させた元社長が綴るビジネスファンタジー

東洋館出版社より、元スターバックス・インターナショナル社長・ハワード・ビーハーさんが執筆した『カップは満たされてる?』が11月27日に刊行されます。

 

チームをひとつにして自信をもって働きたいすべての人へ

「この物語は、私を“よりよいリーダー”
そして“よりよい人間”に変えてくれる魔法の本だ!」
    ――ジム・アリング(トムスシューズCEO)

前著『スターバックスを世界一にするために守り続けてきた大切な原則』(日本経済新聞出版社)では、どうやってコーヒーで人を喜ばせるか、さらには人を育てるにはどうすればいいか、というビジネスの考え方を述べていますが、本書では、一風変わった小説という形にすることで、その実践方法を記述しています。

 魔法のカップの物語にようこそ。これは会社を舞台にした冒険物語だ。現代の寓話といってもいいだろう。このなかで起こることはつくりごとだが、伝えたいことは本物だ。わたしが身をもって体験したことだから。
結局のところ、わたしたちの心に残り、導いてくれるのは、人から受けた指示や文書、リーダーシップにまつわる教訓、きれいにまとまったパワーポイントではなく、ストーリーと経験なのだ。大きな計画と小さな勝利、実践と試練、絶望と歓喜、粘りと執着、あともう少しというところでの失敗とめったにない成功――こうしたことがひとつの真実を教えてくれる。それは、成功は自分たちより大きな何かを信じたときに手にすることができる、ということだ。
 共通の目的を持った人々がひとつにまとまるとき、魔法は起こる。みんなが正しい価値観を持って、正しいことをすればおのずとそうなるだろう。これはチームのみんなといっしょにその魔法を探す、いや、魔法を生みだす物語だ。
 冒険を楽しんでほしい。
――ハワード・ビーハー

 

物語を通して中心的な価値観を共有してほしい

本書は、主人公であるステッドファストが、歴史と伝統はあるが、今は経営が危ぶまれているヴェリティ・グラスワークス社にCEOとして出社するところから始まります。

彼を待ち受けていたのは、不思議なカップと様々な立場の仲間たち。ヴェリティのことなら何でも知っていると自負する教授、腕力には自信ありという警備員……と次から次へと個性豊かなキャラクターがあらわれます。

こうしてステッドファストは彼らといっしょにヴェリティを救うための「究極の宝物」を探す旅に乗りだします。奇想天外な出来事に遭遇しながら、そして、ときには生命の危険にさらされながら、チームは一丸となって突き進みます。果たして、「究極の宝物」は手に入れることができるのか……。

読み手を飽きさせないストーリーが展開されていますが、それだけでなくビジネスマンとして知っておきたい大切なエピソードも盛り込まれています。
例えば、常に自分たちの中心的な価値観を確認し、その価値観を共有できる人たちといっしょにいるようにする、ということ。ここでいう価値観は、宣言すればいいというものではありません。わたしたちが自らつくり、実践し、ほかの人にも見えるようになったときにはじめて存在するようになるものです。

 

登場人物の台詞にこめられたハワードのビジネス哲学を感じてほしい

本書はフィクションですが、その根底には多くの会社やリーダーたちが経験した真実があります。

前線にいる従業員から、野望に燃えるリーダー、経営者にいたるまで、仕事をする人なら誰でも、本書のステッドファストや彼のメンター、同僚たちから学ぶことができるでしょう。

「自分の仕事に真剣に取り組んできちんとこなせば、結果はついてくる」
「リーダーが迷いや怯えから、自分たちの原点や基幹のビジネス、本来の目的を見失ったとき、会社は傾く」
「ひとりひとりが”わたしたち”の組織の一員でなければならない。”わたし”の組織には自分以外の人の居場所はない」

登場人物の台詞には、ハワードがスターバックスを育てる中で経験してきたこと、経営哲学の想いがこめられています。

わたしたちは短期的な目標を達成することに気をとられ、組織に命を吹きこむ人間の問題を軽視しがちです。ハワードは物語の力を利用して、わたしたちが目の前の利益にこだわるあまり、長く続く本質的なものをつくる努力を怠っていることに気づかせてくれるとともに、そこから抜け出すための手助けをしてくれます。

本書の最後には、ハワードの考えをより理解するための「リーディング・ガイド」と仲間とともに成長するための「ディスカッションのための質問」も掲載されています。

 

著者プロフィール

 
■著者:ハワード・ビーハー (Howard Behar)さん

1989年、スターバックスにシニア・エグゼクティブとして入社。セールス&オペレーション担当上級副社長、スターバックス・インターナショナル社長、スターバックス・ノースアメリカ社長ほか要職を歴任。

1996年から2008年までスターバックスの取締役も務めた。シアトル在住。主な著書に『スターバックスを世界一にするために守り続けてきた大切な原則』(日本経済新聞出版社)がある。

 
■訳者:川添 節子(かわぞえ・せつこ)さん

翻訳者。慶應義塾大学法学部卒。主な訳書に『シグナル&ノイズ』『バランスシートで読みとく世界経済史』『ベストセラーコード』(日経BP社)、『フランス人が「小さなバッグ」で出かける理由』(原書房)、『ムーンショット!』(パブラボ)などがある。

 

カップは満たされてる?
スターバックスの「人」をつくりあげ世界一の企業へと成長させた元社長が綴るビジネスファンタジー。リーダーに必要なこと、企業にとって大切なことを、魔法のカップを巡る素敵な物語を通して伝えている。著者の経験がめいっぱい詰まった成功の秘訣がここに!

以下、目次————————————————–
読者のみなさんへ 1
まえがき(ジェフ・ブロットマン) 2
プロローグ 17
第1章 リーダーへの第一歩 18
第2章 知ること 30
第3章 責任 38
第4章 好奇心 46
第5章 価値の判断 58
第6章 安易な道 68
第7章 変容 76
第8章 協力 84
第9章 チーム 92
第10章 信頼 100
第11章 価値ある道 108
第12章 危険 116
第13章 真実 122
第14章 無駄 132
第15章 希望 138
第16章 暴走 144
第17章 寛容 152
第18章 目的意識 160
第19章 苦難 166
第20章 管理 174
第21章 勇気 180
第22章 幻影 186
第23章 絆 192
第24章 究極の宝物 204
リーディング・ガイド 210
ディスカッションのための質問 214
あとがき 218
謝辞 221
訳者あとがき 223

 


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