『シェアしたがる心理 SNSの情報環境を読み解く7つの視点』インスタ映え、ハロウィン、パンケーキ…流行の背景とは?
宣伝会議より、天野彬さん著『シェアしたがる心理~SNSの情報環境を読み解く7つの視点~』が刊行されました。
インスタ映え、ハロウィン、パンケーキなど流行の背景を気鋭の若手メディアリサーチャーが徹底解説
すべての人が、何かをシェアし、誰かのシェアに触れている――そんなシェアがトレンドを生み出すSNS時代のいまとこれからを気鋭の若手メディアリサーチャーが徹底解説。
注目の高まるインスタグラムやスナップチャット、スノーといった若年層が使いこなすアプリやそこでのビジュアルコミュニケーションの分析、規模が拡大するハロウィンをはじめとしたSNS映え(インスタ映え)のマーケットについて、詳細データとともに解説しています。
本書の構成
はじめに 本書の構成、そして「7つの視点」について
第1章 スマホの普及とビジュアルコミュニケーション時代の到来
第2章 ビジュアルコミュニケーションを牽引する代表的なスマホアプリ
第3章 新しいトレンドとしての「消える」「盛る」「ライブ」
第4章 情報との出会いは「ググる」から「タグる」へ
第5章 シェアしたがる心理と情報拡散の構造
第6章 SNSを活用したケーススタディ(キャンペーン事例の分析)
第7章 結論に代えて:SNSのこれまでとこれから
あとがき
登場する「7つの視点」(注目キーワード)
視点1 SNSのビジュアルコミュニケーションシフト
視点2 体験のシェアとSNS映えの重視
視点3 なぜいま「消える」動画が求められるのか?
視点4 動画フィルターに至るまでの日本の「盛り」文化をひもとく
視点5 ライブ動画のSNSシフトに注目
視点6 「ググる」から「タグる」へと拡張する情報行動
視点7 シェアしたがる心理とそれが生み出す「シミュラークル」
豊富なデータと深い考察で、ハロウィンを代表としたSNS周り・若者のトレンドを徹底分析!
■「SNS映え」関連アプリの利用率はインスタグラムが急成長。10代女子にはスノーも大人気!
アプリ利用率は、急成長のインスタグラムがついにフェイスブックを抜く形に。また「動画フィルター」「マスク」機能を持ち「盛る」文化を主導する加工アプリのスノー・ラインカメラは10代位女子の間では全体平均の2倍以上で上回る利用率を誇っています。
■10代女子内での、「盛る」文化の定着!なんと加工アプリを10個以上持つユーザーも!
画像加工がうまいことは若年層において誇るべきステータスになっているという指摘もあるほど、ビジュアルコミュニケーションは、「撮影」「シェア」「保存」に加えて実は「加工」自体の比重がとても大きいことを裏付けるデータとなっています。
■SNS映え重視の現代に登場した、新しい情報の伝わり方「シミュラークル型」とは!?
現代のビジュアルコミュニケーション環境下では情報の伝わり方には3種類あり、新たに生まれたシミュラークル型は、SNS上でよく見られる「オリジナルのないあるある」に基づいた情報のシェアや購買行動を示しています。SNS映えを重視した行動もこういった情報の伝わり方から生まれているのです。
■ハロウィンの流行は若者の「盛り(=ビジュアル)文化」と「祭り(=ソーシャル)文化」が要因!?
ハロウィンの真髄とは、変身願望という「盛り」=ビジュアルの部分と、みんなで楽しみたいという「祭り」=ソーシャルの部分―その二つのニーズが一番良い具合にミックスされたことにある。いわば、情報テクノロジーとユーザーニーズとの共進化がもたらした、きわめて現代らしいイベントなのです。
天野彬さん プロフィール
著者の天野彬(あまの・あきら)さんは、 株式会社電通 電通メディアイノベーションラボ 副主任研究員。
1986年生まれ。東京都出身。一橋大学社会学部卒業、東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。2012年電通入社後、マーケティング部門、新規事業開発部門を経て、2014年より現職。スマートフォンのユーザーリサーチを中心に現在のメディア環境やオーディエンスインサイトを分析している。
共著に『二十年先の未来はいま作られている』(2012年、日本経済新聞出版社)、『情報メディア白書2016/2017』(2016/2017年、ダイヤモンド社)。宣伝会議、日本マーケティング協会、全日本広告連盟主催のセミナーなど講演経験も多数。
情報との出会いは「ググる」から「♯タグる」へ。
FacebookやTwitterをはじめとして、近年ではInstagramやSNOW、Snapchatなど、さまざまなSNSの普及・流行により、自分の近況や体験を写真や動画を通じてシェアすることが増えています。
そしてそのようなユーザーのビジュアルコミュニケーションはさまざまな消費文化の波をつくりだしています。
筆者の考える「タグる」は、ハッシュタグをつけて情報発信を行う(Taggingする)とともに、欲しい情報を“手繰る”ように獲得していくという情報行動の特性を意味しており、ユーザー主導で情報の発信と整理をしながら、それを検索して相互参照しあうさまをあらわしています。
まさに現代はSNSで「タグる」時代なのです。
本書籍では、そうした実態を電通総研オリジナル調査や識者へのインタビューをもとに分析。
シェアによって生まれた新たな社会現象やトレンドをキーワード化しながら、現代の情報環境を7つの視点で読み解きます。
目まぐるしく移り変わるSNSのトレンドを細やかにトレースしつつも、その底流にある根源的な変化のあり方を深く見定められるような視点を提起し、誰もがスマホで写真や動画をシェアする時代のコミュニケーションとマーケティングのあり方や可能性をポジティブに描き出します。
視点1:SNSのビジュアルコミュニケーションシフト
視点2:体験のシェアとSNS映えの重視
視点3:なぜいま「消える」動画が求められるのか?
視点4:動画フィルターに至るまでの日本の「盛り」文化をひもとく
視点5:ライブ動画のSNSシフトに注目
視点6:「ググる」から「タグる」へと拡張する情報行動
視点7:シェアしたがる心理とそれが生み出す「シミュラークル」
さらには、いま○○というSNSがきてるので使いましょうのような「What」の水準、どのようにキャンペーンプランニングに活かすべきかといったような「How」の水準にとどまらず、なぜこのような変化が起こっているのか?にも迫る「Why」の水準へ届く分析を行います。
マーケティングの視点はもちろん、社会学やメディア哲学、デジタルビジネス…といった諸領域を越境するような視座で、
なぜシェアされるのか、シェアの本質とはなにかについて考察を進めます。
「シェアしたがる心理」の裏には何があるのか、またこれからどのような時代を迎えていくのか。
マーケター、デザイナー、開発者、ユーザー…などSNSに携わる全ての人に必見の書籍です。
【出版社からのコメント】
受講生満足度93.6%の宣伝会議人気講座「インスタグラムマーケティング基礎講座」の内容をベースとして、書籍向けに大幅加筆。
シェアがトレンドを生み出すSNS時代のいまとこれからを電通メディアイノベーションラボ リサーチャーが分析した、マーケターに限らず、広くビジネスパーソン、一般の方にもお読みいただける1冊です。