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『腰痛難民 その痛みは、本当にただの腰痛なのか』腰の痛みはデスクワークや運動不足のせいだけじゃない!

池谷敏郎さん著『腰痛難民 その痛みは、本当にただの腰痛なのか』

池谷敏郎さん著『腰痛難民 その痛みは、本当にただの腰痛なのか』

池谷敏郎さん著『腰痛難民 その痛みは、本当にただの腰痛なのか』が、PHP研究所より発売中です。

 

日本人が悩まされている症状の第一位

「腰痛難民」とは、長引く腰の痛みで医療機関や治療院をはしごしたり、日常生活に支障をきたしたりしている人のこと。厚生労働省の統計では、日本人が悩まされている症状の第一位が「腰痛」で、全国で2800万人もの人が腰痛を抱えているとの推定結果が公表されています(「国民生活基礎調査」2015年)。

 
在宅勤務の推奨を受け、デスクワークには不向きな環境での仕事を余儀なくされ、腰に負担をかけている人も多いでしょう。しかし腰の痛みは、姿勢の悪化や運動不足、加齢だけが原因ではなく、病気のサインの可能性があるのです。本書は、内科と循環器の専門医で、「ゾンビ体操」でもおなじみの池谷敏郎医師が、内科医の立場でまとめた「腰痛の手引き」です。

 

腰痛が「がんのサイン」だった患者さん

著者が外来患者を問診すると、3人に1人の割合で出るのが腰痛の話題。その中には、背中と腰の痛みを訴えてから1、2カ月で、がんが見つかった患者さんがいたそうです。

よくある症状だから見過ごされやすいけれど、腰痛には内科系の疾患が隠れているケースがあります。それが、内科医の著者が「腰痛の本」をまとめた理由の一つです。

 
著者自身も、30代から40代前半にかけて腰痛に苦しみました。その頃に患った坐骨神経痛の影響で、片脚にしびれが残っています。今はゴルフも仕事も楽しんでいる著者が、自身の体験談とともに語るのは、「かかるべき診療科」「受けるべき検査」「自分でできること」。慢性化している腰痛は、誰かに治してもらうというよりも、まず自分自身が向き合うことが大事だからです。

 
本書には、通院やマッサージをしても、ハイスペックな椅子に替えても痛みがとれない「腰痛難民」の心身が、少しでもラクになる情報を提供したいという、著者の思いが込められています。

手洗いや洗顔、家事の時は「両膝を曲げる」

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デスクワークの時、上半身が丸まりがちな人は「エア・ボート漕ぎ」

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本書の構成


第1章 内科外来を訪れる腰痛難民
外来患者の3人に1人は腰痛
なぜ腰は病むのか
腰の痛み方はいろいろ
腰痛は腰の骨・筋肉・関節だけの病気ではない
腰痛の8割は原因不明?

第2章 腰痛難民になる患者さん
カルテ1 ぎっくり腰かなと思ったら……「腹部大動脈瘤破裂」
カルテ2 腰痛でマッサージ通いをしていたら……「がんの骨転移」
カルテ3 「なんとなく腰が痛い」からはじまった「腎臓病」
カルテ4 湿布にかぶれたと思ったら……「帯状疱疹」
カルテ5 脳の不具合が痛みを呼び起こす「心因性腰痛」
カルテ6 効かない痛み止めに効かない胃薬を飲んでいる

第3章 腰痛難民にならないための病院のかかり方
重大な腰痛は全体の1割
〝単なるぎっくり腰〟と〝内臓の病気からくる腰痛〟の見分け方
長引く腰痛、まず行くべきはやっぱり整形外科
がんの骨転移は整形外科と日頃の習慣
内科医の本音
難民化しないための「伝え方」
温湿布か冷湿布か
整体、マッサージと健康保険

第4章 腰痛をラクにする生き方
腰は意識すると痛くなる
海外の腰痛ガイドラインで推奨されていること
池谷式腰痛体操
腰痛をラクにする生活習慣

 

著者プロフィール

著者・池谷敏郎医師(写真:masaco)

著者・池谷敏郎医師(写真:masaco)

著者の池谷敏郎(いけたに・としろう)さんは、1962年、東京都生まれ。医学博士。

1988年、東京医科大学医学部卒業後、東京医科大学病院第二内科に入局、血圧と動脈硬化について研究する。1995年、池谷医院内科・循環器科勤務。1997年、医療法人社団池谷医院埋事長兼院長に就任。現在も臨床現場に立つ。日本内科学会認定総合内科専門医。日本循環器学会認定循環器専門医。東京医科大学循環器内科客員講師。

著作は『50歳を過ぎても体脂肪率10%の名医が教える 内臓脂肪を落とす最強メソッド』(東洋経済新報社)、『「末梢血管」を鍛えると、血圧がみるみる下がる!』(三笠書房)など多数。

 

腰痛難民 その痛みは、本当にただの腰痛なのか (PHP新書)
池谷 敏郎 (著)

内科診療の現場でいま、およそ3人に1人の割合で腰痛の悩みが聞かれるという。よくある症状で見逃されやすいが、なかには重大な病気のサインだった、ということも。不安を抱えながら医療機関や整体・鍼灸などの治療院をはしごしても快癒せず、つらい痛みで自宅に引きこもりがちの生活になる人も少なくない。そんな悩める“腰痛難民”に向けて、内科医の立場からまとめられたのが本書。「内科系の病気が隠れているケース」「内科系の病気のサインとしての腰痛」を中心に解説。どう腰痛と付き合えばいいのか、生活習慣の改善やエクササイズの事例も紹介する。

 


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