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『エヴァの震える朝』アンネ・フランクの義姉が告白する、もうひとりの「アンネの物語」

『エヴァの震える朝』アンネ・フランクの義姉が告白する、もうひとりの「アンネの物語」

『エヴァの震える朝』アンネ・フランクの義姉が告白する、もうひとりの「アンネの物語」

アンネ・フランクの義姉であるエヴァ・シュロスが戦後40年の沈黙を破って語った『エヴァの震える朝 15歳の少女が生き抜いたアウシュヴィッツ』(訳:吉田寿美さん)が、朝日新聞出版より発売中です。

 

“アンネの日記”の続きの物語

アンネが「人間の本性は善なのだと信じている」と言えたのは、アウシュヴィッツやベルゲン・ベルゼンを経験する前だったからだと語るエヴァ。アウシュヴィッツを体験して無神論者になり、本書を著すまで40年以上も口を閉ざしていた著者の言葉は重みをもって読者に迫ります。

 
エヴァ15歳の誕生日、アムステルダムの隠れ家にゲシュタポが踏み込んできます。
絶滅収容所の苛烈と、解放の足音と……。 そして戦後エヴァは、自身の母親と、近所の同級生だったアンネ・フランクの父親が結婚したことで、アンネの義姉となりました。

エヴァ・シュロスが、戦後40年の沈黙を破って語ったアウシュヴィッツの真実が、四半世紀を超えて静かに響きます。

 

15歳のまなざしが辿る「選別」の恐怖

著者はウィーンに生まれ、製靴工場を営むユダヤ人中流家庭に育ちました。第2次世界大戦勃発前夜、ユダヤ人排斥のうねりが欧州に広がるなか、一家はアムステルダムに移住。近所には同い年のアンネ・フランクがいました。

2年後には隠れ家に身を潜めましたが、ナチスによって家族はアウシュヴィッツ・ビルケナウの強制収容所へ移送されます。

『アンネの日記』は隠れ家での生活までが語られますが、本書はゲシュタポに連行されて以降のアウシュヴィッツでの凄惨な日々、解放後の日々までが告白されています。

15歳の少女のまなざしで語られるのは、カポーから常に罵声を浴びせられ、体じゅうの毛を剃られ、汚物をかけられるという……数々の屈辱。ガス室行きという「選別」の恐怖、そして飢えと寒さによる死線すれすれの衰弱……。

読者は目を背けたくなるような悲惨さに、じりじりとした気持ちで「解放」の2文字を待つでしょう。

 
文庫版である本書には、80代の著者へのインタビューが収録されています。収容所を出てから患った重いうつ状態、アンネの父親のオットー・フランクがアンネの日記帳を前にむせび泣いた時のこと、『アンネの日記』が世界中でベストセラーになり、その世間の熱狂ぶりへ抱いた複雑な心情など……80代となった著者の貴重な証言が収められています。

 

本書の目次

【序文】
●エヴァの家系図
【第I部】 ウィーンからアムステルダムへ
第一章 オーストリア脱出
第二章 アムステルダムの生活
第三章 隠れ家
第四章 逮捕の朝
第五章 刑務所からヴェステルボルク収容所へ

【第II部】 アウシュヴィッツ・ビルケナウ
第六章 家畜用列車で
第七章 ビルケナウ女子収容所
第八章 ミニにめぐり合って
第九章 「カナダ」で遺品整理
第十章 パパとの再会
第十一章 ひとりぼっち
第十二章 再びパパと
第十三章 選別後――ママの回想
第十四章 病舎で
第十五章 解放の足音

【第III部】 帰還――ロシアを通って
●エヴァとママの辿った経路
第十六章 ソ連兵のスープ
第十七章 収容所の外へ
第十八章 アウシュヴィッツ偵察とオットー・フランク
第十九章 帰還――アウシュヴィッツの引き込み線へ……230
第二十章 カトヴィッツの映画館
第二十一章 チェルノヴィッツでの歓待
第二十二章 ママのひとり旅――ママの回想
第二十三章 オデッサの大邸宅
第二十四章 帰国――オランダへ
第二十五章 それから私たちは

【エピローグ】
母フリッツィ・フランクによる追記
八十代のエヴァが語る、アウシュヴィッツとその後
・避難民としてオランダで
・隠れ家の二年間
・ビルケナウ強制収容所
・解放、そしてその後
写真で見るエヴァと家族
訳者あとがき
解説 猪瀬美樹(NHK 番組ディレクター)

 

エヴァの震える朝 15歳の少女が生き抜いたアウシュヴィッツ (朝日文庫)
1944年5月11日、エヴァ15歳の誕生日の朝、アムステルダムの隠れ家にゲシュタポが踏み込んできた。間もなく家族4人が乗った家畜用列車は、アウシュヴィッツへ。絶滅収容所の苛烈と、解放の足音と―。アンネ・フランクの義姉が告白する、『アンネの日記』の続きの物語。

 


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