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『妻に言えない夫の本音 仕事と子育てをめぐる葛藤の正体』「イクメン」誕生から10年――令和の男性育児のリアルに迫る!

朝日新聞「父親のモヤモヤ」取材班著『妻に言えない夫の本音 仕事と子育てをめぐる葛藤の正体』

朝日新聞「父親のモヤモヤ」取材班著『妻に言えない夫の本音 仕事と子育てをめぐる葛藤の正体』

朝日新聞社は、朝日新聞「父親のモヤモヤ」取材班による『妻に言えない夫の本音 仕事と子育てをめぐる葛藤の正体』(朝日新書)を刊行しました。

 

読者から寄せられた500件以上の実体験から、育休・転勤・家事分担などで奮闘する父親たちの本音が詰まった40人のエピソードを収録

本書は、同社が運営するWebメディア「withnews」(https://withnews.jp/)や朝日新聞デジタル(https://www.asahi.com/)で人気の連載「#父親のモヤモヤ」を書籍化したしたものです。

「新語・流行語大賞」に「イクメン」がノミネートされてから10年。男性の育児参加が推進される一方、男性の育休取得率はいまだ7.48%(2019年度)です。

今までと変わらない仕事上の期待を担いながら、いざ育児に関われば、奇異の目や過剰な称賛にさらされ、ことあるごとに「お母さんは?」と聞かれる……。子育てに真剣に向き合っているからこそ生まれるモヤモヤや葛藤を通して、子育てがしやすい社会のあり方を明らかにする一冊です。

第1章では、子育てや仕事で感じるモヤモヤや、本音を語りづらい現状を紹介。第2章では、その背景を性別役割分担の意識や働き方の問題から、解きほぐしていきます。

さらに第3章では、子育てに伴う困難さを明らかにし、「誰が負担しているのか」を考えます。その現実をふまえつつ、第4章では、社会のそこここで起き始めた前向きな変化を紹介し、子育ての未来を展望します。

 
読者から寄せられた500件以上の実体験から取材した記事を収録。当事者たちの豊富なエピソードから社会課題とその答えのヒントを織り交ぜているので、子育て世代はもとより、職場や家族に子育て中の人がいる方など、立場に関わらず、多くの方の参考になる内容となっています。

 

本書の構成

はじめに ── 行き場のない感情が渦巻いている

第1章 僕たちは「イクメン」ではない
「父親のモヤモヤ」を語れる場所がない
「イクメン」という言葉では語りつくせない現実
「仕事と家庭を両立させたい」からこそ生じるモヤモヤ
「奇異の目」や「過剰な称賛」から生じるモヤモヤ
単身赴任の転勤続きでは、「イクメン」になどなりようがない
有休さえも認めぬ会社では、「イクメン」になりたくてもなれない
育休機運の裏で、「イクメン」を増やす気などまったくない職場
「何もしないで! 」と言いつつ、手伝わないと怒る妻
「イクメン」と言われる。でも、父親を嫌々やっている
「ママ友」の輪には入りづらく、相談相手がいない
「パパ友」がいれば、しんどい気持ちを共有できる
父親のモヤモヤは、女性が経験してきた困難の追体験
[コラム1]「男は仕事、女は家庭」にあらがう人々

第2章 「男は仕事、女は家庭」でなくてもいい
性別役割分担の意識を下支えする「母性神話」
「子にはお母さんが一番」と言われ続けた男性の苦悩
女性用トイレにはあって、男性用トイレにはない「おむつ交換台」
子どもに必要なのは、「この子を愛そうとする人たち」の存在
「嫁の務め」が求められる帰省であらわになる、性別役割分担の格差
「家制度」と結びついた「女は家庭」という考え方
仕事と家庭の両立に疲れた父親を襲う「呪いの言葉」
上昇志向はなくとも、「遅れていく」ことへの恐怖は強い
旧来の「男らしさ」に新しい条件が追加されただけ
専業主夫を選んだからこそ得られた喜びと葛藤
仕事も育児も、得意なほう・できるほうがやればよい
「給与が激減するようなことはない」と言われても残る、育休への不安
「パタハラ」の背景にある、犠牲を強いられてきた人たちの思い
夫婦そろっての子育てができない現実。寂しくて流れた子どもの涙
共働き夫婦にとって、転勤はまさに「家族破壊的」
[コラム2]モヤモヤはよりよい生き方を選ぶための原動力

第3章 育児は幸せでつらいけど
「無償の愛」という言葉では割り切れない感情
育休の取得にハードルを感じる男性の本音
「子育てを手伝いたいけど、手伝い方がわからない」
「とるだけ育休」が明らかにした、育休の質の問題
家事には終わりがなく、達成感がゼロ
育児には、幸せと地獄が同居している
「ダブルケア」に加え、地域活動も。シングルファザーの嘆き
母親ばかりのPTA。少数派の父親が感じた居心地の悪さ
育休後の時短勤務。「はれ物」扱いで募る罪悪感
[コラム3]「保活」を妻任せにしてしまった申し訳なさ

第4章 父親の子育てを当たり前にしたい
「公的な社会」と「私的な家庭」。それぞれの厄介事と向き合う
「父子帰省」なら、過度な気遣いから解放される
短い育休の取得率向上よりも大切なこと
「休めない空気」を打破した、社長のイクメン推進宣言
育休を取ることにした夫たちの胸のうち
若い世代が「入社したい」と思える会社づくりを
海外赴任に同行する「駐夫」。妻のキャリアを応援
転勤を見直し、社員のキャリアを支援する会社が増えてきた
「イクメン=すごい人」では、男性の育児は当たり前にならない
地域での子育てを推進。父親の孤立も防ぐ
父親たちを引きつける「#ゆるゆるお父さん遠足」
[コラム4]母親に比べて少ない「父親同士の交流の場」

おわりに ── 父親を主語として、人生を編み直す

 

朝日新聞「父親のモヤモヤ」取材班とは

朝日新聞社内の男性記者、4歳の長女がいる文化くらし報道部の高橋健次郎記者と、3歳の長女がいる科学医療部の武田耕太記者が、仕事と子育ての両立を通じて実際に感じたモヤモヤを原点に2019年6月から連載がスタート。

「#父親のモヤモヤ」ステートメントを掲げ、子育て中の記者を中心に部横断で10数人が参加、withnewsや朝日新聞デジタル、朝日新聞紙面にこれまで約100本の記事を配信・掲載した。一部はYahoo!ニュースとの連携企画にもなり、今年5月からはオンラインでのコミュニティーづくりも試みている。

★連載ページ:https://withnews.jp/articles/series/50/1
★取材班ツイッター(@titioyamoyamoya):https://twitter.com/titioyamoyamoya

 
<#父親のモヤモヤ」ステートメント(宣言)>

仕事と家庭とのバランスに葛藤を抱え、子育ての主体と見られず疎外感を覚える。共働き世帯が増え、家事や育児を分かち合うようになり、「父親」もまた、このようにモヤモヤすることがあります。
一方、「ワンオペ育児」に「上から目線」と、家事や育児の大部分を担い、パートナーとのやりとりに不快感を覚えるのは、多くの場合「母親」です。父親のモヤモヤにぴんとこず、いら立つ人もいるでしょう。「父親がモヤモヤ?」と。
父親のモヤモヤは、多くの母親がこれまで直面した困難の追体験かもしれません。あるいは、父親に特有の事情があるかもしれません。いずれにしても、モヤモヤの裏には、往々にして、性別役割や働き方などの問題がひそんでいます。
それらを語り、変えようとすることは、誰にとっても生きやすい社会づくりにつながるはずです。語ることに躊躇しながらでも、「#父親のモヤモヤ」について考えていきたいと思います。

 

妻に言えない夫の本音 仕事と子育てをめぐる葛藤の正体 (朝日新書)
朝日新聞「父親のモヤモヤ」取材班 (著)

仕事と育児の両立に悪戦苦闘する、父親たちが語る真実とは―。今までと変わらない仕事上の期待を担いながら、いざ育児に関われば、奇異の目や過剰な称賛にさらされ、ことあるごとに「お母さんは?」と聞かれる…。「男は仕事、女は家庭」という性別役割分担の意識がなかなかなくならない日本で、芽生えつつある変化の兆しを、少しずつ語られ始めた「父親のモヤモヤ」を手掛かりに追った。

 


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