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『これやこの サンキュータツオ随筆集』もちろん寂しい、もちろん哀しい、でもそれだけじゃない…「別れ」を綴る17篇

サンキュータツオさん著『これやこの サンキュータツオ随筆集』オビ付き書影

サンキュータツオさん著『これやこの サンキュータツオ随筆集』オビ付き書影

学者で漫才師(米粒写経)のサンキュータツオさんによる、初めての随筆集『これやこの サンキュータツオ随筆集』が、KADOKAWAより刊行されました。

 

学者で芸人のサンキュータツオさん、初めての随筆集が発売!

本書は、これまで「学問×エンタメ」の楽しみを描いてきた著者の新境地となる作品集。著者本人の人生をたどり、幼少時から今までの「別れ」をテーマに綴ります。

 
自身がキュレーターを務める落語会「渋谷らくご」で親交があった柳家喜多八さんと立川左談次さんの闘病と最期、小学生の頃に亡くなった父との思い出、学生時代の友人の訃報、そして昨年夏に生きる気力を失ったサンキュータツオさん本人の絶望と再生……。自身の心の奥に深く踏み込み、向き合い、そのときどう感じたのか、今は何を思うのかを率直に記しています。

 
「これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂の関」

 
小倉百人一首にも入る蝉丸のこの歌は、人々が出逢っては別れる逢坂の関に寄せる感慨をうたったもの。この和歌の冒頭から書名をとった本書は、だれかを亡くした人、そしてこれから亡くなる人に、寂しく哀しいだけではない別れの形を描き出した随筆集です。

 

目次とそのエピソード

「これやこの」…渋谷らくごを引っ張ってくれた二人の師匠

「幕を上げる背中」…駆け出しの頃を支えたライブスタッフ

「黒い店」…上野御徒町の古本屋の店主と大学生だった自分

「バラバラ」…「早稲田文学」で出会った老作家

「時計の針」…大人になった今思い出す、中学校教師の話

「明治の男と大正の女」…祖父母にしかわからない二人の関係

「空を見ていた」…仲良しだったいとこが残した一枚の写真

「鈍色の夏」…2019年夏、生きる気力を失った自分を助けてくれたもの ほか

 

著者プロフィール

著者のサンキュータツオさんは、1976年東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、早稲田大学大学院文学研究科日本語日本文化専攻博士後期課程修了。文学修士。漫才師「米粒写経」として活躍する一方、一橋大学・早稲田大学・成城大学で非常勤講師もつとめる。日本初の学者芸人。

ラジオのレギュラー出演のほか、雑誌連載も多数。著書に『もっとヘンな論文』(KADOKAWA)、『学校では教えてくれない! 国語辞典の遊び方』『ヘンな論文』(ともに角川文庫)、『ボクたちのBL論』(春日太一さんとの共著/河出文庫)などがある。

★サンキュータツオさんツイッター:https://twitter.com/39tatsuo

 

これやこの サンキュータツオ随筆集
サンキュータツオ (著)

「記憶を語り継ぐことだけが、師匠たちを死なせない唯一の方法だ――」

サンキュータツオ初めての随筆集。もちろん寂しい、もちろん哀しい、でもそれだけじゃない。 幼少時代から現代までの「別れ」を綴る17篇。

 


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