『簡単なことではないけれど大丈夫な人になりたい』韓国文学で異色の4コマエッセイ!心を病んだ著者が10年綴った、気持ちがすーっと軽くなる本
ホン・ファジョンさん著『簡単なことではないけれど大丈夫な人になりたい』(訳:藤田麗子さん)が、大和書房より刊行されました。
韓国文学ムーブメントのなかで異色の4コマエッセイが話題
HSPで話題の『「繊細さん」の本』著者、武田友紀さん推薦!
「小さなことにも揺れる心、いくつもの矛盾する考え、全部大切にしてゆっくりと“大丈夫”が育っていく」
あたたかくリラックスした絵柄が人々の心を掴み、多岐にわたって活躍している韓国人イラストレーターのホン・ジョファンさんですが、仕事に追われ、不安に苛まれ心を病みます。都会での生活に終止符を打ち、精神科に通いながら自身の心と向き合い、その様子を絵日記風4コマエッセイで出版。瞬く間に共感や反響を生みました。
この本が生まれた背景――韓国社会の闇
本国で25万部のベストセラーとなり日本でも話題の『あやうく一生懸命生きるところだった』(著:ハ・ワンさん)は、受験・就職・結婚など常に競争を繰り広げるお国柄に一石を投じました。
また韓国の格差社会を風刺した映画『パラサイト』がアカデミー賞を受賞し話題となるなど、今まで当たり前だった価値観に辟易とした空気が流れはじめています。
虚無感に苛まれながらも毎日必ず書き綴った内容に共感の声
仕事のプレッシャーや将来への不安で、深い憂鬱さと無気力感に苛まれる都会生活を離れ、父親と妹と地方で暮らし始める。ベッドから出られず、何も手につかない日々でも、ほぼ毎日ノートに日記を書き続けていた。日々の何気ない事が愛おしく思えることもあれば、何をしてもダメな日もある。それでも自分と向き合うことですこしづつ前進している、そんな様子が共感されています。
本書より(一部抜粋)
◆「疑い」
◆「それぞれの洞窟」
常に不安が問題だ。自分だけがそうじゃないとはわかっていても、まったく慰めにならない。
私の不安は、私の不安なのだ。
来年はまた、どうやって生き延びなければならないのだろうか。__ 2016.12.25.(本文より)
本書の構成
PROLOGUE
一つ目の箱 悲しくはないし 腹立たしいわけでもないのに
二つ目の箱 ほどほどに うまくやろうと決めました
三つ目の箱 もっともっと 上手に泣ける人になりたいです
四つ目の箱 再び薬を飲みながら
五つ目の箱 大丈夫、何もかも大丈夫
EPILOGUE
著者プロフィール
■著者:ホン・ファジョンさん
1993年1月、いつになく雪がしんしんと舞い降りた日に釜山で生まれた。高校時代にふとしたきっかけで絵日記を書いて以来、10年間、絵日記を書き続けている。
2015年にイラストエッセイ『一人でいたくない日』を上梓した後、本格的にフリーランスのイラストレーターとして活動を始め、出版社、企業、行政機関などさまざまな媒体で活躍している。
■訳:藤田麗子(ふじた・れいこ)さん
フリーライター&翻訳家。福岡県福岡市生まれ。中央大学文学部社会学科卒業後、実用書、韓国エンターテインメント雑誌、医学書などの編集部を経て、2009年よりフリーライターになる。韓国文学翻訳院翻訳アカデミー特別課程第10期修了。
訳書に『宣陵散策』(クオン)、著書に『おいしいソウルをめぐる旅』(キネマ旬報社)などがある。
簡単なことではないけれど大丈夫な人になりたい ホン・ファジョン (著), 藤田 麗子 (翻訳) 韓国の人気イラストレーターが描く、不安な夜に読みたくなる4コマイラストエッセイ! 本書はやさしくあたたかみのあるタッチで人気のイラストレーターである著者が約4年間の間に書いた絵日記をもとにまとめた4コマイラストエッセイ。 つい自分はなぜできないのかと責めてしまうとき、時間ばかり経って前進していないのではないかとモヤモヤするようなときに手にとってほしい1冊です。 |