『トップリーダーに学ぶ人を惹きつける「自分の見せ方」』トランプ米大統領のプレゼンは、なぜこれほど人々に強烈な印象を残すのか？

佐藤綾子さん著『トップリーダーに学ぶ人を惹きつける「自分の見せ方」』

佐藤綾子さん著『トップリーダーに学ぶ人を惹きつける「自分の見せ方」』が、ディスカヴァー・トゥエンティワンより刊行されました。

アスリート、経営者、政治家…人を惹きつける人物はどんな特徴があるのか？

イチロー選手のようなスポーツ界代表、挑戦的で扇情的でもあるトランプ大統領、スピーチの名手・小泉進次郎議員、ビジネス界のスピーチ名人・孫正義社長や高田明社長。――各界の最前線ひいきいる彼らは、優れた表現力を持っています。

 
本書では、パフォーマンス学の第一人者である著者が、世界で活躍する36人の「しぐさ、表情、言葉」を分析し、誰にでもすぐに実践できるポイントを紹介します。

誰もが持つべきコミュニケーション能力！しぐさ・表情・言葉、この3つで理解する

態度と雰囲気で場の空気をつかむ「しぐさ」、感情と心理をうまく伝える「表情」、ビジョンと意志で共感を生む「言葉」。

この3つを抑えていると、プレゼンテーションや人前での登壇・スピーチでの印象が大きく変わります。

 
たとえば、2017年よりアメリカ合衆国大統領を務めるドナルド・トランプ氏。
劣勢との見方も多いなかで、「演説の上手さ」が彼の勝利の決め手になると著者は予想していました。

実際に、トランプ氏がスピーチで実践する「しぐさ」のポイントは次の3つです。

 
◆大勢の聴衆に語るときには登壇してもすぐに話し出さない

登壇してから「間」をとり、聴衆にまんべんなく「視線」を送り、満足そうにうなずく。
これは、ヒトラーも実践した効果的な登壇の仕方です。

この様子は見る人に「自信満々の人が来た」という印象をあたえることができます。

 
◆OKサインのような目立つジェスチャーを繰り返す

トランプ氏は16分30秒しかない大統領就任演説のなかで、人差し指と親指を結んで輪をつくるOKサインを112回使いました。

これは、彼が気分よく絶好調だというサインであり、誰にでも簡単それが伝わります。また、常にこのサインを出されるので、見ている方はサインよりも演説者の顔や演説の方に意識を向けようとします。

 
◆聖書など権威ある教典から引用する

トランプ氏は謙虚さが足りないことについて良く批判受けています。演説時にこれを補うために用いられたのが聖書です。聖書は多くのアメリカ人がもっとも信頼をおくものです。

仏教経典や日本の古典、歴史、ことわざなど、誰が聞いても、「ふむ」とうなるような言葉を持ってくることで重しをつけられるということです。

変化の激しい時代、人生100年時代と言われる現代こそ、「無形資産」が重要となる

ここ数年でリンダ・グラットンの「人生100年時代」の示唆通り、日本人の人生に対する考え方は大いに変わりました。

65歳まで働き、あとは「余生」だという定型パターンに甘んじていると、仕事も夢もなくなる。楽しい人生は危うい。そんなことに真っ先に気付いたのは若い世代の人々です。

 
年金も会社の存続も永久保証ではありません。
そのような激変時代に頼れるのは何か？
家を建て、車を何台持ち、貯金をいくら持っているという「有形資産」ではなく、自分の才能とか、体力、ファイティングスピリット、話す能力などの「無形資産」である「自分資産」の大切さです。

 
人を惹きつけるリーダーたちから「しぐさ、表情、言葉」を学び、あなたの「自分資産」となって心を支える力を身につけましょう。

著者プロフィール

著者の佐藤綾子（さとう・あやこ）さんは、信州大学教育学部卒業。ニューヨーク大学大学院パフォーマンス研究学科卒業（MA）。上智大学大学院英米文学研究科卒業（MA）、同博士課程修了。立正大学大学院心理学専攻、博士（パフォーマンス学・心理学）。

日本大学藝術学部教授を経て、ハリウッド大学院大学教授 博士（パフォーマンス学・心理学）。（社）パフォーマンス教育協会 理事長／（株）国際パフォーマンス研究所 代表／（社）日本カウンセリング学会認定 スーパーバイザー／（社）日本健康医療学会 常任理事。

パフォーマンス心理学の第一人者として、累計4万人のビジネスリーダーとエグゼクティブ、 首相経験者含む54名の国会議員等のスピーチを指導。単著単行本は、本著で193冊目。著作累計322万部。

トップリーダーに学ぶ人を惹きつける「自分の見せ方」 佐藤 綾子 (著) 丁寧さを表す菅義偉の視線、記憶に残るトランプの手の動き、好感を持てるイチローの褒め方。各界で活躍する36人の表情・しぐさ・言葉を徹底分析。パフォーマンス学の第一人者による好感度とインパクトの法則。