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『プロフェッショナルマネジャーの仕事はたった1つ』さらに重要性が高まる「配るマネジメント」とは

髙木晴夫さん著『プロフェッショナルマネジャーの仕事はたった1つ』

髙木晴夫さん著『プロフェッショナルマネジャーの仕事はたった1つ』

髙木晴夫さん著『プロフェッショナルマネジャーの仕事はたった1つ』が、かんき出版より刊行されました。

 

カリスマ教授によるマネジメントの真髄とは

2013年に刊行された名著『プロフェッショナルマネジャーの仕事はたった1つ』が、装いを新たに登場しました。
著者は、ハーバード大学ビジネススクールで学び、慶應義塾大学や法政大学のMBA(経営学修士)課程で「組織マネジメント」科目を長年にわたって教えてきたカリスマ教授・髙木晴夫さん。

日本におけるケースメソッドの第一人者として知られる髙木さんが約3カ月間、7回にわたって慶應ビジネス・スクール生に向けて行った「マネジメント特別講義」の講義内容と質疑応答をまとめたのが本書です。

 
「類まれなスキルと知識」と「高潔な人間的魅力」

それこそが優れたマネジャーの必須要素だと思っていませんか?それは行き過ぎた考えです。それらはマネジメントにおいて役に立ちますが、必須の能力ではありません。では何が、優れたマネジャーたらしめるのか?

じつは、一握りの優秀なマネジャーはある「たった一つのこと」を実践しています。

それが「配る」マネジメントです。

このマネジメントを実践することで、「組織の目標達成、部下の意識向上、自身のキャリアアップ、職場の危機管理、イノベーション」すべてを実現させることが可能になります。

 
「配る」ものは、大きく5つあります。それは、「状況情報」「方向性情報」「評価に関する情報」「個別業務情報」「気持ち情報」です。本書ではこれらひとつひとつを丁寧に解説していきます。

「配る」マネジメントはどのような業種、部門、年齢層(若手もベテランも)にとっても有効です。また、企業組織がフラット化していく中で、多くの部下を抱えながら自らもプレーヤーとして働いているプレイングマネジャーにも大いに役立ちます。この一冊が、すべてのビジネスパーソンのバイブルとなるでしょう。

 

「配る」マネジメントの重要性が高まっている~刊行から7年を経て著者よりメッセージ~

7年間で、企業の組織や人々の働き方に大きな変化が起きました。「働き方改革」や「ダイバーシティ」です。この変化が生じて、「配る」マネジメントの重要性がますます高まっていると思います。
職場での働き方改革やダイバーシティの尊重によって、よく言えば、一人ひとりの特性を生かし残業せずに生活に合った仕事ができるようになります。

 
しかし悪く言えば、自分の仕事だけして他の人の仕事を見て見ぬ振りすることになります。働き方がタコツボ化しているのです。この問題は古くからあるのですが、ますます大きくなりました。
「配る」マネジメントには生命的な特質があります。

 
私がその研究の深掘りのために脳科学の本や論文を読んで新たに得た結論は、人が人と関わろうとする行動は、人間の進化の過程で脳に埋め込まれてきた機能によります。つまり人は他の人とつながろうとする、つながりたいと欲求する。

 
もちろん共同の場合もあるし、反目の場合もある。でもつながりたい。この機能は「社会脳」とも呼ばれています。「配る」マネジメントの動機付けは人の脳の社会性の欲求からきます。だからそれをしないでいることに息苦しさを感じるのです。働き方改革で仕事の個人別度が増していても、それをつなぐことが重要なのには変わりありません。

 
しかもタコツボにいる自分がそこから踏み出していくには、とくに「獲りに行く」ことが最優先になります。獲りに行くことで自分の視野が広がります。視野が広がると人とつながる仕事が見えてきます。見えてくるとその仕事の価値も面白さもわかる。そしてこれを配ると、循環が生まれてきます。
社会脳を働かせてこの循環のはじめの一歩を踏み出す勇気を、この本から手に入れてもらえると嬉しいです。

 

本書の構成

はじめに
イントロダクション マネジャーに最も大切なこととは

第1講 「配る」マネジメントを実践する基礎知識

第2講 個人とチームを動機付ける方法

第3講 マネジャーは「情報」を獲りに行く

第4講 経営専門能力とキャリアを向上させる

第5講 マネジャーが知っておくべき人事部の存在と中身

第6講 マネジャーは職場の危機にどう対応するか

第7講 優れたマネジャーは変革とイノベーションを目指す

 

髙木晴夫さん プロフィール

著者の髙木晴夫(たかぎ・はるお)さんは、慶應義塾大学名誉教授。現職は名古屋商科大学ビジネススクール教授。2018年まで法政大学ビジネススクール教授。2014年まで慶應義塾大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)教授。MBA(経営学修士)課程で「組織マネジメント」科目を長年にわたって教えてきた。専門は組織行動学。人が人の集団を動かすための研究を続けており、教育でもその成果を持ち込むことで、教員と学生による双方向型の活発な授業運営を行う。慶應ビジネススクールは米国ハーバード・ビジネス・スクールを範に設立され、ハーバード流の「ケースメソッド」という討論形式で授業が行われており、日本におけるケースメソッドの第一人者として知られている。

1973年慶應義塾大学工学部管理工学科卒業、1975年同大学大学院修士課程修了、1978年博士課程単位取得退学。1984年ハーバード大学ビジネススクール博士課程修了。同大学より経営学博士号(DBA)を授与される。1978年慶應義塾大学大学院経営管理研究科助手、1985年助教授、1994年より2014年まで教授。2014年より慶應義塾大学名誉教授となり、同時に法政大学ビジネススクール教授(2018年3月まで)。2018年4月より現職。

主な著書に『トヨタはどうやってレクサスを創ったのか』『組織能力のハイブリッド戦略』、訳書に『【新版】組織行動のマネジメント』『ケース・メソッド教授法』(以上、ダイヤモンド社)、監修書に『ケースメソッド教授法入門』(慶應義塾大学出版会)など多数がある。

 

プロフェッショナルマネジャーの仕事はたった1つ
髙木 晴夫 (著)

名商大、法政大、慶應大…名門ビジネススクールのカリスマ教授によるMBA特別講義を書籍化!「高潔な人間的魅力」「類まれなスキルと知識」どちらも必要なし!

 


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