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『食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門』 「食べる時間帯」しだいで病気になる? 時間栄養学と食事の関係を大公開

『食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門』 「食べる時間帯」しだいで病気になる? 時間栄養学と食事の関係を大公開

『食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門』 「食べる時間帯」しだいで病気になる? 時間栄養学と食事の関係を大公開

時計遺伝子と食事の関係を一冊にまとめた書籍『食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門』が、ディスカヴァー・トゥエンティワンより発売されました。

 

健康とダイエットのカギは、「何を食べるか」よりも「いつ食べるか」だった!

最近、体内時計の研究が進んできたことによって、多くのことがわかってきています。たとえば「食べる時間帯」の研究成果があります。それによって、ダイエットについても、食べる量を制限する従来のダイエット法ではなく、「時計遺伝子の『活動時間』をうまく活用したダイエット法」や「ダイエットを無理なく進めるための時間食事法」も考案されてきています。

つまり、同じ量を食べても、「食べる時間帯」しだいで肥満を引き起こしたり、ダイエットにつながったりする、ということです。

食事やダイエットだけではありません。心筋梗塞、脳梗塞、くも膜下出血、脳卒中、腰痛が起こりやすい時間帯が存在することも知られてきています。 同様に、肌のケアなど美容によい時間帯もあります。

体内時計を無視した生活、時計遺伝子の機能を壊すような生活を送っていると、思わぬ病気にもなりかねません。もし、体内時計について正しく理解し、24時間の社会生活と体内時計とをうまくマッチさせていけば、仕事時間に影響されず、毎日が健康で無理なくダイエットもでき、自分の生活は大きく改善されるのです。

「時間を考えて生活する(食べ、服用し、運動し、寝起きする)」と、食事の効果も、薬を飲んでの効果も、健康やダイエットへの効果も、従来とは大きく違ってきます。本書では、「なぜそうなるのか」「その食材がどの程度効くのか」など数多くの実験を紹介しています。そうすることで、「どうすれば病気にならないか」、あるいは「成功するためのダイエットの方法」などを自分の時間に合わせて考えていくことができるからです。

 

『食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門』 一部紹介

食生活のキーポイントは夕食にあります。早い時間に食べられれば苦労はしませんが、帰宅が遅くなると、「早く食べよう」といってもお題目に終わりがちです。

図25のC1~C4を見てください。「7時、12時」の食事時間を固定し、夕食の時間のみ変更したケースです。これを見ると、「夕食の時間が乱れる→体内時計は乱れる」ことがわかります。

夜20時では1時間強のズレで済んでいたのが(C1)、夜21時以降、とくに22時以降に夕食を摂ると(C2やC3)、時計遺伝子発現リズムはどんどん左へズレていき、5時間近くも乱れています。

「そんなことをいっても、仕事があるから早く帰れない」というのが実情でしょう。大人は残業があるし、子どもは塾に通っているから、「夕方や夜、早く食べるのは無理だ」というときに、どう対処するかです。

そんな場合には、「夕食を2回に分けて分食にする(C4)」ことです。もちろん、夕食の総量は増やさず、2回に分けて食べます。
残業などで帰宅が遅くなることが常態化している場合には、「19時」に夕食の「半分」を会社などで軽く食べておき、「残り半分」を家に戻って23時に食べることにします。19時に一度食事を摂っておくと体内時計のズレが戻るので、ある程度まで戻すことができます。

子どもが塾に行く場合でも、19時(あるいは18時)におにぎりを一つか二つでも食べさせておき、「19時の食事」パターンをキープしておきます。帰ってきたら、夕食の残り部分のお肉や野菜などを食べさせます。夕食の総量は同じで、2回に分けるだけです。そうすると、たとえ23時頃に食べても、体内時計は乱れにくいことが、このC3とC4の比較でわかるのです。

分食する場合、19時と23時にどう分けるかという点ですが、19時にはごはん、パンなどの主食(炭水化物)を先に摂っておき、帰宅後に肉、野菜などの主菜も含めたおかずを食べるのがよいでしょう。 炭水化物は早くエネルギーになり、仕事や勉強の力になるからです。

大人が残業中にコンビニでおにぎりを1個買う、パンをつまむというのは理に適った話です。「夕飯をつくってくれた妻に悪いから」という理由で、残業でお腹が減ってもがまんし(19時を抜き)、遅く帰宅してから一気に食べていては時計のリズムも壊れるし、太る要因となります。帰宅が遅くなるのならば、19時に一度食べ、帰宅後に夕食を少し減らして分食すれば太りにくいし、時計のリズムも乱れにくくなると思います。

 

『食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門』 目次

 
プロローグ 私たちは体内時計とともに生きている
第1章 体内時計を知りつくそう
第2章 体内時計のしくみを知っておこう
第3章 時間栄養学を時差ボケ、シフトワークに活かす
第4章 いつ、どんな食事を食べたらいい?
第5章 運動、薬の服用、花粉症対策……「いつやるの?」が大事
第6章 「朝食・夜食のとり方」が人生を変える!
エピローグ 「1週間リズム」で考えよう

 

著者プロフィール

 
【古谷彰子さん】
著者の古谷彰子(ふるたに・あきこ)さん、博士(理学)。栄養士。早稲田大学 持続型食・農・バイオ研究所重点領域研究機構 招聘研究員、愛国学園短期大学 非常勤講師、医社)應誠会 あさま研究所 主任研究員 兼 あさま耳鼻咽喉科医院 栄養指導士、(株)アスリートフードマイスター 認定講師として勤務。

「時間」という観点から、医学・栄養学・調理学の領域にアプローチすることを専門とする。科学的根拠を基にしたライフスタイルへのアドバイス、実体験を基にした食育活動や講演活動、料理教室も開催している。

 
【柴田重信さん】
監修の柴田重信(しばた・しげのぶ)さんは、早稲田大学 理工学術院先進理工学部電気・ 情報生命工学科薬理学研究室 教授。薬学博士。九州大学 薬学部助手、助教授、早稲田大学 人間科学部助教授、教授を経て、2003年より現職。東京農工大学客員教授、東京女子医科大学客員教授。

専門の「時間生物学」を背景としながら、近年、研究が進んでいる「時間栄養学」を牽引するとともに、「時間運動学」など、さまざまな分野における時間軸の健康科学を推進している。

 

食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門 (ディスカヴァー携書)
健康とダイエットのカギは、「何を食べるか」よりも「いつ食べるか」だった。
気鋭の研究者が教える、時間栄養学と食事の関係!

食べ物を制限しているのに効果が出ない、メタボや生活習慣病が気になる、仕事で生活が不規則だ、なんだかいつも疲れやすい、夜遅くについドカ食いしてしまう……時計遺伝子のはたらきを知り、「時間を考えて行動する」ことで、体質改善、体調管理に役立ちます。

理想の朝食は「ツナサンド」! /帰りが遅くなりがちな人に「分食」のススメ/運動は食事前がいいの? 食後がいいの?/「時差ボケ」を解消する機内食の食べ方/花粉症に効く食べ方とは?

 


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