『図解 弁護士だけが知っている 反論する技術 反論されない技術 ハンディ版』 こう言われたらこう言い返せ!
ディスカヴァー・トゥエンティワンより、木山泰嗣さんの『図解 弁護士だけが知っている 反論する技術 反論されない技術 ハンディ版』が発売されました。
上司にリクエストされたとき。プレゼンで突っ込まれたとき。取引先からクレームがきたとき。恋人から詰められたとき。あなたは常にあわてず対応できるでしょうか?
本書は反論のプロである敏腕弁護士によって解説された「反論をするための方法論」です。自分は口下手でうまく言い返すことができない、と思っている方に「負けない反論」のポイントをわかりやすく伝授します。
反論はケンカではありません
反論がうまくできないという人の中には、反論することは相手にケンカを売ることだと思っている人がいます。もしそうだとしたら、争いを好まない人にとっては、反論することは相当に勇気が必要な行為となってしまいます。
しかし、実際には反論はただのキャッチボールにすぎません。そして、キャッチボールであるならば、むしろなんらかのかたちで相手に返すことが必要になってくるのです。
どんな時でも使える「初心者の質問」
相手に言い返したいとき、多くの場面で使える方法があります。それが「初心者の質問」です。
相手がわかるようでわからない、そんな言葉を口にしたら「それって何ですか?」「どういう意味でしょうか?」「そもそも××って何でしたっけ」といった質問をしてみるのです。例えば「コンプライアンスって何ですか?」「そもそもコンプライアンスって何でしたっけ?」など、単純な質問だけでなく、そもそも論で議論を深めようとする発言にもなります。そして、相手が言葉の意味をよく分かっていない様子ならば、こちらが気後れする必要は無くなります。また、相手がちゃんと説明してくれた場合でも、それを聞きながら考えをまとめる余裕ができるのです。
答えないという選択もある
相手がひどく感情的になっているときは、そこに深入りしてはいけません。ちょっとした発言であってもさらにエスカレートしてしまうので、このような場合はとにかく黙って耳を傾ける姿勢が有効です。
また、相手と友好的な関係を望んでいる場合も、あえて反論せずに沈黙を守る選択がベストです。この場合は相手が何を伝えようとしているのかを見極めることが重要であり、たとえ細かい事柄に間違いがあっても、それにいちいち反論するのは得策ではありません。
総論賛成、各論反対の効果
議論の場で自分の意見を通すために相手の意見を全否定してしまうという構図は、たとえ自分が優位な立場にあったとしても禍根を残す場合があります。
議論をする場合は、相手の良い部分はちゃんと認める配慮が重要です。そんな時有効なのが総論賛成、各論反対というスタンスです。例えば、一般論としては相手の意見をよしと認めながら、具体論で相手との違いを指摘して反対する手法です。この方法は結果的に緻密な議論が実現されて、相手も納得してくれる可能性が高くなります。
相手から反論されない話し方
例えば、あなたが何らかの背景や歴史を語っているとき、相手は黙って耳を傾けてくれるものです。それは語られている内容があなたの意見や価値観ではなく客観的な事実だからです。
つまり、事実を起きた順に淡々と伝えるだけで、そのあいだ相手を沈黙させる効果があるのです。また、あなたが否定の余地がない、まっとうなことを言っている印象を与えることも可能になります。
その他、本書では様々なケース別の「反論の方法」「反論されない方法」が具体的に解説されています。
本書の項目
●「反論する技術」編
1.「逆質問」急場をしのぐ!
2.都合よく論点をずらす!
3.答えるのをやめる!
4.相手のスキを突く!
●「反論されない技術」編
1.「一理ある」と思わせる!
2.証拠をもとに説得する!
●「反論する」「反論されない」ための実践テスト
木山泰嗣さん プロフィール
著者の木山泰嗣(きやま・ひろつぐ)さんは、1974年横浜生まれ。青山学院大学法学部教授(専門は税法)。鳥飼総合法律事務所客員弁護士。上智大学法学部卒。税務訴訟及び税務に関する法律問題を専門にする。
著書は45冊を超える。主な著書に『熟考する力』(大和書房)『税務調査を法的に視る』(大蔵財務協会)『弁護士が勝つために考えていること』(星海社新書)『小説で読む民事訴訟法』(法務学院)などがある。
こう言われたらこう返せ! 気鋭の弁護士が裁判で磨いた極意を公開!
上司や部下から要求されたとき…
プレゼンで突っ込まれたとき…
取引先からクレームがきたとき…
恋人から詰められたとき…
もうあわてない、言い負かされない!
※本書は『図解 弁護士だけが知っている 反論する技術 反論されない技術』(2013年12月に刊行)をハンディ版にしたものです。