【第71回日本推理作家協会賞】古処誠二さん『いくさの底』、降田天さん『偽りの春』、宮田昇さん『昭和の翻訳出版事件簿』が受賞
日本推理作家協会は4月26日、第71回日本推理作家協会賞の受賞作を発表しました。
古処誠二さんが毎日出版文化賞とW受賞!
第71回日本推理作家協会賞の各部門の受賞作は次の通りです。
なお、贈呈式は5月28日午後6時より第一ホテル東京「ラ・ローズ」にて開催。
■長編および連作短編集部門
古処誠二(こどころ・せいじ)さん
『いくさの底』(KADOKAWA)
■短編部門
降田天(ふるた・てん)さん
『偽りの春』(『野性時代』8月号)
■評論・研究部門
宮田昇(みやた・のぼる)さん
『昭和の翻訳出版事件簿』(創元社)
古処誠二さんの『いくさの底』は、昨年11月の第71回毎日出版文化賞に続いての受賞となります。
「降田天」さんは、萩野瑛(はぎの・えい)さんと鮎川颯(あゆかわ・そう)さんによるユニット名です。また、宮田昇さんは、「内田庶」のペンネームで多くの児童文学を発表しています。
選考委員は、「長編および連作短編集部門」が垣根涼介さん、長岡弘樹さん、深水黎一郎さん、藤田宜永さん、麻耶雄嵩さん、「短編部門」および「評論・研究部門」があさのあつこさん、逢坂剛さん、大沢在昌さん、黒川博行さん、道尾秀介さん。
日本推理作家協会賞について
日本推理作家協会賞は、日本推理作家協会が主催する文学賞です。前年に発表された推理小説の中で最も優れた作品に授与されます。
受賞者には、正賞として名入り腕時計が、副賞として賞金50万円が贈られます。
戡定後のビルマの村に急拵えの警備隊として配属された賀川少尉一隊。しかし駐屯当日の夜、何者かの手で少尉に迷いのない一刀が振るわれる。敵性住民の存在が疑われるなか、徹底してその死は伏され、幾重にも糊塗されてゆく―。善悪の彼岸を跳び越えた殺人者の告白が読む者の心を掴んで離さない、戦争ミステリの金字塔!
昭和の翻訳出版事件簿
激動の昭和という時代を一人の出版人として生きぬき、日本の翻訳出版の礎を築いた著者。その目に映った戦前・戦中・戦後の翻訳出版にまつわる数々の事件の真相とは、いったい何だったのか?名前のあがる人物370余名、書籍・雑誌約250冊、出版社100余。国内・国外の翻訳出版にまつわる法律や事件に関する年表と、読み付き人名索引、事項索引を巻末に。
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