世界が熱狂した「世界の首都」構想を追ったノンフィクション『人類の都 なぜ「理想都市」は闇に葬られたのか』が刊行
20世紀初頭に実在した「人類の叡智を一都市に集結させる」という壮大な計画の謎に迫った歴史ノンフィクション、ジャン=バティスト・マレさん著『人類の都 なぜ「理想都市」は闇に葬られたのか』(訳:田中裕子さん)がNHK出版より刊行されました。
20世紀初頭に実在した理想都市計画――国王、政治家、独裁者が熱狂! その真実は平和の実現か、恐怖の支配か?
科学、通信技術、芸術、スポーツなどあらゆる叡智をひとつの都市に集結させる斬新な〈世界の首都〉構想。
政治家や芸術家をはじめ、計画は世界中で熱狂的に支持されましたが、構想から30年を経たのち夢と潰えることとなります。しかし、その裏ではムッソリーニ、ヒトラーら独裁者たちが強い関心を示していたことが明らかに。
ユートピア思想から始まったはずが、なぜファシズムに利用されることになったのか?
計画に人生を捧げた考案者の姿を通して、幻の理想都市の謎に迫ります。
【本書の内容】
科学、通信技術、芸術、スポーツなどあらゆる叡智をひとつの都市に集結させる――斬新な〈世界の首都〉構想が立てられた。目的は技術革新を通した世界平和。考案者は彫刻家のヘンドリックと義姉で名家出身のオリヴィア。政治家や芸術家をはじめ計画は世界中で熱狂的に支持されたが、構想から30年を経たのち夢と潰えた。だがその裏ではムッソリーニ、ヒトラーら独裁者たちが強い関心を示していた。ユートピア思想から始まったはずが、なぜファシズムに利用されることになったのか。計画に人生を捧げた考案者の姿を通して、幻の理想都市の謎に迫る歴史ノンフィクション。
<荒俣宏さん、大森望さん絶賛!>
「人類共存の奇跡実現が、ある芸術家に託された時代があった!」
――荒俣宏さん
「面白すぎる! これがフィクションじゃなくて史実だなんて」
――大森望さん
本書の構成
日本語版刊行によせて
プロローグ
第1章 彫刻家への道(一八七二~一八九八年)
第2章 愛情(一八九八~一九〇二年)
第3章 生命の殿堂(一九〇二~一九〇六年)
第4章 エルネスト・エブラールを探し求めて
第5章 オリヴィアの夢想(一九〇六~一九〇七年)
第6章 欺瞞(一九〇八年)
第7章 不和(一九〇八~一九一〇年)
第8章 啓示(一九一〇年秋)
第9章 ウォール街の平和主義者たち(一九一一年夏)
第10章 ベルギーからの支援(一九一一~一九一三年)
第11章 最初の成功(一九一三年)
第12章 勝利(一九一三~一九一四年)
第13章 戦争(一九一四~一九一七年)
第14章 悲嘆(一九一七~一九二三年)
第15章 必死の執着(一九二三~一九四〇年)
エピローグ
著者プロフィール
ジャン=バティスト・マレ(Jean-Baptiste Malet)さんは、ル・モンド・ディプロマティーク、シャルリー・エブドなど多くの有力メディアに寄稿する新進気鋭のジャーナリスト。
2013年刊行En Amazonie: Infiltre dans “le meilleur des mondes”(未訳)はAmazonの配送センターに潜入取材して内部事情を告発し、フランスでベストセラーとなった。2017年刊行『トマト缶の黒い真実』(太田出版)はグローバル経済の衝撃的な実態を暴き、イタリアで出版停止となった一方、フランスの権威あるジャーナリズム賞「アルベール・ロンドル賞」の2018年書籍部門賞を受賞。
2022年刊行の本書は、緻密な調査に基づいてベル・エポック時代のユートピアを魅力的に描き出し、多くのメディアから称賛を受けた。
人類の都: なぜ「理想都市」は闇に葬られたのか ジャン=バティスト・マレ (著), 田中 裕子 (翻訳) 0世紀初頭、世界が熱狂した壮大な首都構想。その真実は平和の実現か、恐怖の支配か |
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