シリーズ59万超! 宮部みゆきさん〈きたきた捕物帖〉第3弾『気の毒ばたらき』が刊行
2020年刊行の『きたきた捕物帖』、2022年刊行の続編『子宝船』に続く、宮部みゆきさん著『気の毒ばたらき──きたきた捕物帖(三)』がPHP研究所より刊行されました。
本書はは、宮部みゆきさん自身が「作家生活三十五年の集大成」と位置づけるシリーズの第三巻です。『きたきた捕物帖』『子宝船──きたきた捕物帖(二)』は単行本と文庫の累計発行部数が59万部を超えています。
宮部流シェアードユニバース・ノベル
「きたきた捕物帖」は、ヘタレで半人前の岡っ引き見習い・北一と、謎多き相棒・喜多次の「きたきた」コンビが、様々な事件に翻弄されつつ成長していく時代ミステリー・シリーズ。謎解きに怪異、江戸庶民の人情も堪能できます。
単独で成立する作品のキャラクターが、世界観を共有する別作品に登場して、物語を発展させるという「シェアードユニバース」。映画「ラストマイル」で話題のアプローチですが、この要素は「きたきた捕物帖」シリーズにも採り入れられています。
「ぼんくら」シリーズで活躍した岡っ引きの政五郎と、おでこの三太郎は歳を重ね、「きたきた捕物帖」シリーズでは、本所深川を仕切る大親分と町奉行所の文書係となって、主人公の北一を手助けするのです。
新刊『気の毒ばたらき』で北一は、彼らの知恵と力を借りて、『桜ほうさら』で明かされなかった事件の謎を、ついに解き明かします。
【あらすじ】
万作・おたま夫婦が継いだ、千吉親分の文庫屋から火が出た。下手人は、台所女中のお染だというが、北一は、その疑いを晴らそうと奔走する。一方、火事で焼け出された人々が集まる仮住まいでも事件が──。
〔2話を収録〕
第一話 気の毒ばたらき
第二話 化け物屋敷
新刊発売記念の読者プレゼントキャンペーンも開催!
新刊『気の毒ばたらき』と、それに先立って文庫化された『子宝船』の発売を記念してプレゼントフェアも開催中です。
「きたきた捕物帖」シリーズ3作品に、同シリーズに連なる世界観が楽しめる『<完本>初ものがたり』『桜ほうさら(上)(下)』を加えた6作品の対象書籍を購入された方のなかから抽選で、「宮部みゆきさん直筆ミニサイン色紙」を10名に、「特製てぬぐい」を50名にプレゼントします。
■対象書籍:『きたきた捕物帖』『子宝船』『<完本>初ものがたり』『桜ほうさら(上)(下)』(以上、PHP文芸文庫)、10月17日発売『気の毒ばたらき』
■応募方法:上記書籍いずれかの帯袖から応募券1枚を切り取り、2枚一口としてハガキに貼って応募
■宛先:PHP研究所「きたきた捕物帖」新刊発売記念 読者プレゼント係
■締切:2024年12月20日(当日消印有効)
■発表:2025年1月中旬(予定)、当選者への発送をもって発表に代えます
※詳細はPHP研究所「きたきた捕物帖」特設ページ(https://www.php.co.jp/kitakitamiyabe/)をご覧ください
著者プロフィール
宮部みゆき(みやべ・みゆき)さんは、1960年生まれ、東京都出身。1987年「我らが隣人の犯罪」でオール読物推理小説新人賞を受賞してデビュー。
1992年『龍は眠る』で第45回日本推理作家協会賞長編部門、同年『本所深川ふしぎ草紙』で第13回吉川英治文学新人賞、1993年『火車』で第6回山本周五郎賞、1997年『蒲生邸事件』で第18回日本SF大賞、1999年『理由』で第120回直木賞、2001年『模倣犯』で第55回毎日出版文化賞特別賞、第5回司馬遼太郎賞、第52回芸術選奨文部科学大臣賞文学部門、2007年『名もなき毒』で第41回吉川英治文学賞、2008年英訳版『BRAVE STORY』でThe Batchelder Award、2022年に第70回菊池寛賞を受賞。
著書は、時代ものに『桜ほうさら』『〈完本〉初ものがたり』『あかんべえ』『この世の春』『荒神』、「きたきた捕物帖」「三島屋変調百物語」「ぼんくら」のシリーズ、現代ものに『模倣犯』『小暮写眞館』『ソロモンの偽証』『ぼんぼん彩句』などがある。
気の毒ばたらき きたきた捕物帖(三) 宮部 みゆき (著) 万作・おたま夫婦が継いだ千吉親分の文庫屋が、放火により火事になった――。 |
<既刊>
きたきた捕物帖 (PHP文芸文庫) 宮部 みゆき (著) 宮部みゆき、新シリーズ第一巻、待望の文庫化! 二人の「きたさん」が事件に翻弄されつつ成長していく物語で、著者が「生涯、書き続けたい」と願う捕物帖。 本書では、ちょっと気弱で岡っ引きとしてはまだ見習いの北一が、やがて相棒となるもう一人の「きたさん」こと喜多次と出逢い、亡き親分のおかみさんなど周りの人たちに助けられ、事件や不思議な出来事を解き明かしていく。 |
『子宝船』 きたきた捕物帖(二) (PHP文芸文庫) 宮部 みゆき (著) 「持つ者は子宝に恵まれる」と江戸で評判の宝船の絵。しかし赤子を失ったある家の宝船の絵から、弁財天が消えたという。 |
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▼宮部みゆき『気の毒ばたらき』きたきた捕物帖シリーズ|PHP研究所
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