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「日本では、もう働けない」激増する日本人風俗嬢の海外出稼ぎの実態に迫る!『ルポ 出稼ぎ日本人風俗嬢』が刊行

激増する日本人風俗嬢の海外出稼ぎの実態を徹底取材した、松岡かすみさん著『ルポ 出稼ぎ日本人風俗嬢』が朝日新聞出版より刊行されました。

 

アメリカで、カナダで、オーストラリアで――水面下で増え続ける海外出稼ぎの実態に迫る!

日本の経済停滞の影響により、性風俗業で海外へ出稼ぎに行く女性たちが増えています。観光目的の日本人女性までもが入国拒否を受けるケースも続出するほどだといいます。不法就労・国外退去のリスクを背負ってまで、なぜ彼女らは海外で身体を売るのか。本書は、そんな彼女たちの生い立ちから暮らしぶり、仕事内容まで徹底取材した、初の本格的ルポです。

 
経済は停滞し、物価は上がる一方の日本。「もっと稼ぎたい」と海外に出稼ぎに行く人は多く、それは風俗嬢に限りません。しかし、性風俗業での海外出稼ぎの最大の問題点は、それが違法であること。これまで度々話題になりつつも、実態がなかなか見えてこなかった性風俗業での「海外出稼ぎ」。本書は、出稼ぎ女性たちの生い立ちから暮らしぶり、仕事内容まで徹底取材しています。

 
【本書より】

長引く不況に生活苦、業界の働きづらさ、生きづらさ、承認欲求、先の展望が描けないこと――。出稼ぎに至る背景には、さまざまな問題が絡み合っている。その一つ一つは、決して特殊なものではなく、誰もが多少なりとも肌身で感じたことがある問題ではないだろうか。その意味で、出稼ぎの動きには“個人的な動機”を超えた、もっと社会的な背景が見え隠れしている気がしてならない。

 

本書の構成

はじめに

第1部 ルポ 出稼ぎ日本人風俗嬢
●固定客は海外の富裕層。一度の「ツアー」稼ぎは5万ドル――マリエさん
●日本の風俗に嫌気が差しアメリカへ。パパ活で月収は平均2万ドル――ミドリさん
●行く当てもなく渡米。フリーターから、年収12万ドルに――アイコさん
●「たぶん私、本当は孤独なんだと思う」。渡豪し3カ月で300万円を稼ぐ元派遣社員――ヨウコさん
●フリーターからワーホリでオーストラリアに。「マッサージ店」で週20万円を稼ぐ――ユウコさん
●コロナ禍で稼ぎが減り出稼ぎへ。年収4千万円を稼ぐホスト狂い――キョウコさん

第2部 何が彼女たちを出稼ぎに向かわせるのか
ここ数年で増加する「海外出稼ぎ」/日本は不法就労を疑われる国に/下着やポーチの中まで全て調べ詰問/ワーホリから売春へ/なぜ風俗嬢は海外出稼ぎに行くのか? (1)日本経済の「一人負け」/(2)国内性風俗の「低価格化」/(3)SNSの発達/海外出稼ぎエージェントからの返信/仕事内容とリスク/ラオスでの人身売買/斡旋業者とのトラブルも多い/本当の危険性を理解しているか/性風俗業は「カウンセリング」?/福祉が性風俗業に勝てない現実/風俗嬢の権利はどうしたら守れるのか/風俗嬢の海外出稼ぎは、今後も加速していく/AV業界の先例/本当に考えるべきは「何が風俗嬢を海外出稼ぎに向かわせるのか

おわりに

 

著者プロフィール

松岡かすみ(まつおか・かすみ)さんは、1986年生まれ、高知県出身。同志社大学社会学科卒業。PR会社、出版社勤務を経て、2015 年より「週刊朝日」編集部記者。

2021年からフリー ランスとして、雑誌や、書籍、ニュースサイト、ウェブマガジンなどのメディアを中心に活動。

 

ルポ 出稼ぎ日本人風俗嬢 (朝日新書)
松岡 かすみ (著)

日本経済の「一人負け」、
男性が女性を「買い叩く」日本の性風俗業界……。
なぜ彼女らは、海外で身体を売ることを選ぶのか。
経済停滞により「もっと稼ぎたい」と海外に目を向ける人が増えている。
それは、性風俗業界も例外ではない。
不法就労・国外退去のリスクを背負ってまで、何が彼女たちを駆り立てるのか。
仕事内容、出稼ぎに至る経緯、暮らしぶりなどを詳細に綴る渾身のルポ。

日本の風俗に嫌気が差しアメリカへ。
パパ活で月収は平均2万ドル

行く当てもなく渡米。
フリーターから、年収12万ドル

「たぶん私、本当は孤独なんだと思う」
渡豪し3か月で300万円を稼ぐ元派遣社員

長引く不況に生活苦、業界の働きづらさ、生きづらさ、承認欲求、先の展望が描けないこと―出稼ぎに至る背景には、さまざまな問題が絡み合っている。その一つ一つは、決して特殊なものではなく、誰もが肌身で感じたことがある問題ではないだろうか。

 


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