ロシア社会、プーチン大統領は世界をどう見ているのか? 駒木明義さん『ロシアから見える世界』が刊行
朝日新聞論説委員・駒木明義さん著『ロシアから見える世界 なぜプーチンを止められないのか』が朝日新書より刊行されました。
ロシア人の3割が「核兵器の使用」を支持 プーチンにとって西洋的価値観は「悪魔崇拝」
ロシアからはどういった世界が見えているのかという視点から、プーチン大統領によるウクライナ侵攻の背景、ロシア国内の現状を明らかにしています。著者は、ソ連時代からその内情を見続けてきた朝日新聞論説委員の駒木明義さん(ロシア・国際関係)。現在のロシア問題を考えるきっかけになる一冊です。
すでに読んだ読者からは、「プーチンの主張の異常さや、ウクライナ侵攻に及んだ理由がよくわかった」「プーチンの視点、ロシアの視点、世界の視点など重ね合わせることにより、現在のロシア、プーチンをより立体的に見える化している点に価値がある」などの声が寄せられています。
【本書の紹介】
プーチン大統領の出現は世界の様相を一変させた。ウクライナ侵攻、子どもの拉致と洗脳、核攻撃による脅し、そして強化されるプーチン独裁体制……。
世界の常識を覆し、蛮行を働くロシアの背景にはいったい何があるのか。ロシア国民、ロシア社会はなぜそれを許しているのか。ロシアの驚きの内情を解き明かす。
<本書の記事をニュースサイトで公開中>
ニュースサイト『AERA dot.』にて特集「ロシアから見える世界」を掲載しています。本書の内容の一部を切り出し、記事を公開しています。
★URL:https://dot.asahi.com/feature/RussianWorld
本書の構成
第1章 プーチンが作った世界
やめられない戦争/大統領選はかくして茶番に/浮かぶスターリンの幻影/進んだ民主主義の形骸化/祖国から売国奴認定されたロシアの外交官/進む言論統制/プーチンが語った「後悔」/親欧米指導者の変貌/テロの悪夢の再来
第2章 プーチンが見ている世界
プーチンはDV男?/開戦の第3の理由/進む国家による歴史と記憶の独占/子供の連れ去りでプーチンに逮捕状/革命とレーニンを嫌うプーチン/払拭されない影武者疑惑/ナワリヌイの死
第3章 ロシアから見える世界
核兵器への抵抗薄れる世論/ベラルーシへの核移転/フェイクの流儀/ロシアのメディアと世論/ロシア世論が揺らいだ強制動員/牙を抜かれたロシアのメディア/ロシアを驚かせたクレムリンへの攻撃/ワグネルが浮き彫りにした無法国家ロシア/ワグネルへの高い支持/プリゴジンの死
第4章 世界から見えるロシア
日ロ平和条約を巡る根本的な見解の相違/浮き彫りになった日ロの幻想/明らかになった安倍対ロ外交の実態/学級崩壊状態? かつての仲間たちの反乱/ロシアと距離を置く国々/アフリカの苦言/国連総会決議が示したロシアへの「支持」/北朝鮮にすり寄るロシア/ガザ危機で露呈したロシアの外交不全/預金救出作戦
終章 戦争の行方
遠くなった二つの国/若者の声/非ロシア化が進むウクライナ/終わらない戦争/プーチンはすでに敗北した
著者プロフィール
駒木明義(こまき・あきよし)さんは、朝日新聞論説委員(ロシア、国際関係)。1966年生まれ、東京都出身。1990年に朝日新聞社入社。和歌山支局、長野支局、政治部、国際報道部などで勤務。1994~95年モスクワに、2001~02年ボローニャに研修派遣。2005~08年モスクワ支局員、2013~17年モスクワ支局長。
著書に『安倍vs.プーチン 日ロ交渉はなぜ行き詰まったのか?』、共著に『プーチンの実像』など。
ロシアから見える世界 なぜプーチンを止められないのか (朝日新書) 駒木 明義 (著) 知られざるプーチンの世界観とロシア国内の認識とは―― |
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