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三浦英之さんが津波で亡くなった外国人の足跡をたどった『涙にも国籍はあるのでしょうか』が刊行

震災後の東北を今も取材し続けるルポライター・三浦英之さんが“把握されていない被災者”をたどった『涙にも国籍はあるのでしょうか』が新潮社より刊行されました。

 

「あの人の面影が残っているのは記憶の中だけ」――。

 
数々の賞に輝くルポライターが初めて知った事実。それは「東日本大震災での外国人犠牲者数を、誰も把握していない」ということ。現地を訪ね歩き、出会ったのは、はかない日常を凛と生きるひとたちの姿だった――。

 
開高健ノンフィクション賞、2021LINEジャーナリズム賞、第10回山本美香記念国際ジャーナリスト賞など数々の賞を受賞してきたルポライターの最新作のテーマは「津波で亡くなった外国人と、彼らの記憶を胸に生きる人々」。

 
大好きな日本で過ごす喜びをつづったメール、
「米国と日本の架け橋になりたい」と夢を語った親友の声、
3人のわが子を喪った苦しみの先に見出した希望――

 
外国人の彼らは、なぜ日本に来たのか、日本ではどのように暮らしていたのか。そして、彼らとともに時間を過ごした人々は、震災後、どう生きて来たのか……。

新聞記者として、大きな災害に見舞われた地を取材し続けてきた著者だからこそ触れることのできた人生行路と人間の強さ、あたたかさを描く一冊です。

 
【書籍内容紹介】

震災から12年、東北を取材し続けてきたルポライターが初めて知った事実。それは「東日本大震災での外国人の犠牲者数を誰も把握していない」ということ。彼らは東北の地でどのように生きたのか。現地を訪ね歩き、出会ったのは「あの人の面影が、今も自分を生かしてくれている」という実感を胸に凛と生きる人々だった。

 

本書の構成

序章 ある随行員の手記

第一章 涙にも国籍はあるのでしょうか

第二章 職人たちが中国人青年に伝えていること

第三章 彼女はいつも自転車に乗っていた

第四章 イスラムの国から来た青年

第五章 美しいひと

第六章 三人目の祖母、三つ目の国

第七章 それでも神父は教会に戻った

第八章 家族の夢が叶った日

第九章 本棚のピエタ

 

著者プロフィール

三浦英之さん (c)Uiri Miura

三浦英之さん (c)Uiri Miura

三浦英之(みうら・ひでゆき)さんは、1974年生まれ、神奈川県相模原市出身。朝日新聞記者、ルポライター。

『五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後』で第13回開高健ノンフィクション賞、『日報隠蔽 南スーダンで自衛隊は何を見たのか』(布施祐仁さんとの共著)で第18回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞、『牙 アフリカゾウの「密猟組織」を追って』で第25回小学館ノンフィクション大賞、『南三陸日記』で第25回平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞、『帰れない村 福島県浪江町「DASH村」の10年』で2021LINEジャーナリズム賞、『太陽の子 日本がアフリカに置き去りにした秘密』で第22回新潮ドキュメント賞第10回山本美香記念国際ジャーナリスト賞を受賞。その他、第8回城山三郎賞候補作に『白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺』、第53回大宅壮一ノンフィクション賞候補作に『災害特派員』がある。現在、岩手県盛岡市在住。

 

涙にも国籍はあるのでしょうか:津波で亡くなった外国人をたどって
三浦 英之 (著)

日常のはかなさと、それでも生きる人間の強さに触れるノンフィクション

 


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