【第65回毎日芸術賞】俳人・柿本多映さん、作家・北方謙三さんらが受賞
毎日新聞社は1月1日、第65回(2023年度)毎日芸術賞の受賞者を発表しました。
「第65回(2023年度)毎日芸術賞」受賞者が決定!
第65回(2023年度)毎日芸術賞を俳人・柿本多映さん、作家・北方謙三さんらが受賞しました。
柿本多映(かきもと・たえ)さんは、1928年生まれ、滋賀県大津市出身。実家は寺院の園城寺(三井寺)。京都女子専門学校(現・京都女子大学)卒業。1976年、西部大津教室にて句作を開始。1977年、赤尾兜子さんの『渦』入会。1981年に兜子さんが没してのちは橋閒石さん、桂信子さんに師事。1988年に第35回現代俳句協会賞、2014年『仮生』で第29回詩歌文学館賞、2020年『柿本多映俳句集成』で第54回蛇笏賞を受賞。
北方謙三(きたかた・けんぞう)さんは、1947年生まれ、佐賀県唐津市出身。中央大学法学部卒業。1981年『弔鐘はるかなり』で単行本デビュー。1983年『眠りなき夜』で第4回吉川英治文学新人賞、1985年『渇きの街』で第38回日本推理作家協会賞長編部門、1991年『破軍の星』で第4回柴田錬三郎賞、2004年『楊家将』で第38回吉川英治文学賞、2005年『水滸伝』(全19巻)で第9回司馬遼太郎賞、2007年『独り群せず』で第1回舟橋聖一文学賞、2010年に第13回日本ミステリー文学大賞、2011年『楊令伝』(全15巻)で第65回毎日出版文化賞特別賞を受賞。2013年に紫綬褒章を受章。2016年「大水滸伝」シリーズ(全51巻)で第64回菊池寛賞を受賞。20年に旭日小綬章を受章。
なお、全受賞者は次の通りです。
<第65回(2023年度)毎日芸術賞 受賞者・受賞理由>
■大竹しのぶさん(俳優)
舞台「GYPSY」「ヴィクトリア」「ふるあめりかに袖はぬらさじ」での演技
■大竹伸朗さん(画家)
「大竹伸朗展」(東京国立近代美術館など)
■柿本多映さん(俳人)
句集「ひめむかし」(深夜叢書社)
■北方謙三さん(作家)
「チンギス紀」全17巻(集英社)
■山下洋輔さん(ジャズピアニスト)
重量盤アナログレコード「村上春樹presents山下洋輔トリオ再乱入ライブ」
※贈呈式は2月8日に東京都文京区のホテル椿山荘東京で開催されます。
毎日芸術賞について
毎日芸術賞は、毎日新聞社が主催する賞で、文学、演劇、音楽、美術、映画などに功績があった人に与えられます。株式会社ユニクロが特別協賛。
ひめむかし: 柿本多映句集 柿本多映 (著) 前作『仮生』からほぼ10年ぶりとなる待望の新句集。 |
チンギス紀 十七 天地 北方 謙三 (著) 草原に生まれ、大地を駈け、かつてない規模の国を築いたチンギス・カンが、最後の戦場に立つ。 チンギスは病床にある長子ジョチのもとを訪れたのち、草原へと向かう帰還の途につく。西夏領内に入ったチンギスは、ある城にただならぬ気配を感じた。それは黒水城と呼ばれ、砂漠に囲まれており、ウキという謎の人物が主とされていた。一方、チンギスから受けた傷を山中で癒すマルガーシに、カルアシンから見事な剣が手渡される。贈り主は明かされなかったが、マルガーシは戦に向けて隊の修練を重ねていく。アウラガの宮殿に戻ったチンギスは、ソルタホーンから国を揺るがす一大事を告げられた。突如生じた戦いに、チンギスは将軍だけでなくボオルチュも帯同させる――。 「チンギス紀」全17巻、ついに完結。 |
チンギス紀 一 火眼 (かがん) 北方 謙三 (著) ユーラシア大陸に拡がる人類史上最大の帝国、その礎を築いたチンギス・カン。 12世紀、テムジン(のちのチンギス・カン)は、草原に暮らすモンゴル族のキャト氏に生まれた。10歳のとき、モンゴル族を束ねるはずだった父イェスゲイが、タタル族に殺害されてしまう。テムジンのキャト氏は衰退し、同じモンゴル族のタイチウト氏のタルグダイとトドエン・ギルテが台頭、テムジンたちに敵対し始める。危機的な状況のもとで、テムジンは、ある事情から異母弟ベクテルを討ったのち、独りいったん南へと向かった……。 |
◆北方謙三さん〈歴史大河小説〉『チンギス紀』(全17巻)完結記念サイン会を東京&大阪で開催 | 本のページ
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