歌人・塚本邦雄さん〈瞬篇小説集〉『夏至遺文 トレドの葵』が刊行
歌人・塚本邦雄さんによる短編小説集『夏至遺文 トレドの葵』が河出文庫より刊行されました。
瞬篇小説集『夏至遺文』『トレドの葵』の二冊を収録!
「ときに辛辣、ときに哀切、ときに冷徹、
そうしてつねに美しい、
砂金のような物語。」
――皆川博子さん
故・塚本邦雄さんは短篇小説を「瞬篇小説」と名付けるほど愛し、多くの作品を遺しました。本書では、その中でも特に名高い瞬篇小説集『夏至遺文』、「虹彩和音」「空蝉昇天」を含む『トレドの葵』の二冊を収録しています。
【本書の内容】
さらば。さらば、みじかき夏の光よ――。同じ夢を見続けた二人の男、ハムレット外伝、猫嫌いの男と空色の猫、石榴聖母の下に集う七人の虚々実々、少年の日の灌仏会の一夜、主と美しい奴僕達が迎えた最期。眷恋と別離が交錯する白昼夢へ――。
言葉の魔術師の神髄、目眩く傑作瞬篇集。
<『夏至遺文 トレドの葵』目次>
夏至遺文
禽
受難
蠍の巣
異牀同夢
葡萄鎮魂歌
夏至遺文
霞の館
絵空
妹
放生
二の舞
如月の鞭
鷹の羽違ひ
月落ちて
僧帽筋
賓客
蕗
トレドの葵
風鳥座
聴け、雲雀を
トレドの葵
鳥兜鎮魂歌
七星天道虫
無弦琴
凶器開花
虹彩和音
石榴
空蝉昇天
月光変 「魔笛」に寄せて
我が師 塚本邦雄 皆川博子
解説 瞬篇小説という言葉の爆弾 島内景二
著者プロフィール
塚本邦雄(つかもと・くにお)さんは、1920年生まれ。2005年没。歌人。1951年に第1歌集『水葬物語』を刊行。以後、岡井隆さん、寺山修司さんらと前衛短歌運動を展開。
現代歌人協会賞、詩歌文学館賞、迢空賞、斎藤茂吉短歌文学賞、現代短歌大賞など受賞。
夏至遺文 トレドの葵 (河出文庫) 塚本 邦雄 (著) |
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