真の恐怖は謎解きの後に――貴志祐介さん『梅雨物語』が刊行
志祐介さんの中編集『梅雨物語』がKADOKAWAより刊行されました。想像を絶する恐怖と緻密な謎解きが仕込まれた3編を収録。
解いてはいけない謎、見てはいけないモノ ―― ベストセラー作家が贈る、ホラーミステリの極北、貴志祐介さん『梅雨物語』2
本書は、ホラーとミステリの両ジャンルでベストセラー作品を手掛けてきた、貴志祐介さんの集大成ともいえるホラーミステリ作品3本を収録した中編集です。
◇澤村伊智さん 恍惚――!
怪しい俳句、妖しい蝶の夢、
奇しい茸の幻影……。
あやしいものどもに恐怖し、
魅せられ、立ち向かってください。
そして、絶望してください。
◇芦花公園さん 戦慄――!
真相は分かっている。
でも怖い、
真実を突き付けられるのが。
【『梅雨物語』収録作】
◆「皐月闇」
命を絶った青年が残したという一冊の句集。元教師の俳人・作田慮男は教え子の依頼で一つ一つの句を解釈していくのだが、やがて、そこに隠された恐るべき秘密が浮かび上がっていく。
◆「ぼくとう奇譚」
巨大な遊廓で、奇妙な花魁たちと遊ぶ夢を見る男、木下美武。高名な修験者によれば、その夢に隠された謎を解かなければ命が危ないという。そして、夢の中の遊廓の様子もだんだんとおどろおどろしくなっていき……。
◆「くさびら」
朝、起床した杉平進也が目にしたのは、広い庭を埋め尽くす色とりどりの見知らぬキノコだった。輪を描き群生するキノコは、刈り取っても次の日には再生し、杉平家を埋め尽くしていく。キノコの生え方にある規則性を見いだした杉平は、この事態に何者かの意図を感じ取るのだが……。
著者プロフィール
著者の貴志祐介(きし・ゆうすけ)さんは、1959年生まれ、大阪府出身。1996年、日本ホラー小説大賞長編賞佳作を受賞した『十三番目の人格ISOLA』(応募時のタイトルは「ISOLA」)でデビュー。
1997年『黒い家』で第4回日本ホラー小説大賞、2005年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、2008年『新世界より』で日本SF大賞、2010年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。
近著に『秋雨物語』がある。
梅雨物語 貴志 祐介 (著) 貴志祐介が描くホラーミステリの極北 。あなたの罪が、あなたを殺す。 装丁:bookwall |
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