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坂本龍一さん自伝『音楽は自由にする』が文庫化&『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』6月刊行 『芸術新潮』5月号では総力特集

新潮社は、先日惜しまれつつ逝去された音楽家・坂本龍一さんの自伝『音楽は自由にする』の文庫版を刊行しました。また、昨年6月より月刊文芸誌『新潮』で連載されていた自伝「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」が書籍化され、6月下旬頃に刊行される予定です。

なお、4月25日には、坂本龍一さんを総力特集した『芸術新潮』5月号が発売されます。昭和25年創刊の同誌が音楽家をメインの特集で取り上げるのは武満徹さん以来ふたり目となります。表紙は大竹伸朗さんが坂本さんの肖像をモティーフに制作した新作で飾られます。

 

『音楽は自由にする』について

 
【本書の概要】

世界のSakamotoができるまで

「あまり気が進まないけれど……」と前置きしつつ、日本が誇る世界的音楽家は語り始めた――。伝説的な編集者である厳格な父の記憶。ピアノとの出合い。幼稚園での初めての作曲。学生運動に明け暮れた高校時代。伝説的バンドYMOの成功と狂騒。『ラストエンペラー』での苦闘と栄光。同時多発テロの衝撃。そして辿りついた新しい音楽――。華やかさと裏腹の激動の半生と、いつもそこに響いていた音楽への想いを、自らの言葉で克明に語った決定的自伝。

 
<新潮社 コメント>

当社では本作のほか、盟友・村上龍氏との共著『モニカ 音楽家の夢・小説家の物語』を刊行していただきました。また、新潮文庫の「夏の100冊」フェアのコマーシャルフィルムにご出演・音楽をご提供いただきましたこともありました。昨年には『音楽は自由にする』刊行後の活動を、長年親交を結んだ編集者の鈴木正文さんを聞き手として語っていただき、「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」として月刊文芸誌「新潮」に連載されました。ガンと闘いながら、最後まで音楽家として作品を発表し続ける姿に多くの読者が励まされたものと思います。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

 

坂本龍一(さかもと・りゅういち)さん プロフィール

1952年生まれ、東京都出身。3歳からピアノを、10歳から作曲を学ぶ。東京芸術大学大学院修士課程修了。1978年「千のナイフ」でソロデビュー。同年、細野晴臣さん、高橋幸宏さんと「YMO」を結成、1983年に散開後は「音楽図鑑」「BEAUTY」「async」などを発表、常に革新的なサウンドを追求する姿勢は世界的評価を得続けている。

映画音楽では「戦場のメリークリスマス」で英国アカデミー賞音楽賞を、「ラストエンペラー」でアカデミー賞作曲賞、ゴールデングローブ賞最優秀作曲賞、グラミー賞映画・テレビ音楽賞など多数受賞。環境や平和問題への言及も多く、森林保全団体「more trees」の創設、また近年では「東北ユースオーケストラ」を設立し、被災地の子供たちの音楽活動を支援した。2009年、初の自伝『音楽は自由にする』を刊行。

 

音楽は自由にする (新潮文庫)
坂本 龍一 (著)

芸術新潮 2023年5月号
芸術新潮編集部 (編集)

 


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