【第14回本屋が選ぶ時代小説大賞】赤神諒さん『佐渡絢爛(さどけんらん)』が受賞
文藝春秋の月刊小説誌『オール讀物』編集部は9月20日、第14回「本屋が選ぶ時代小説大賞」の受賞作を発表しました。
第14回「本屋が選ぶ時代小説大賞」が決定!
第14回「本屋が選ぶ時代小説大賞」選考会が9月18日15時より文藝春秋本館にて行われ、次の通り受賞作品が決定しました。
<第14回「本屋が選ぶ時代小説大賞」 受賞作品>
赤神諒(あかがみ・りょう)さん
『佐渡絢爛(さどけんらん)』(徳間書店)
受賞者の赤神諒さんは、1972年生まれ、京都市出身。同志社大学文学部卒業。私立大学教授、法学博士、弁護士。2017年「義と愛と」(『大友二階崩れ』に改題)で第9回日経小説大賞を受賞し作家デビュー。
2023年『はぐれ鴉』で第25回大藪春彦賞を受賞。今年、今回の受賞作である佐渡を舞台にした時代ミステリ『佐渡絢爛』で第13回日本歴史時代作家協会賞作品賞も受賞。
その他の著書に『仁王の本願』『大友の聖将(ラクレス)』『大友落月記』『神遊の域』『戦神』『妙鱗』『計策師 甲府駿相三国同盟異聞』『空貝 村上水軍の神姫』『北前船用心棒 赤穂ノ奏 犬侍見参』『立花三将伝』』『太陽の門』『仁王の本願』『誾』『火山に馳す 浅間大変秘抄』『醉象の流儀 朝倉盛衰記』、土佐の若武者・長宗我部信親を描く戦国青春群像劇『友よ』など多数。
本年度の選考委員は、北川恭子さん(旭屋書店アトレヴィ大塚店)、栗澤順一さん(さわや書店外商部兼商品管理部)、久田かおりさん(精文館書店中島新町店)の3名。選考の詳細は、『オール讀物』11・12月号(11月22日発売)に掲載されます。
なお、第14回「本屋が選ぶ時代小説大賞」の候補作品は以下の5作品でした。
【候補作品】
◎赤神諒さん『佐渡絢爛』(徳間書店)
◎今村翔吾さん『海を破る者』(文藝春秋)
◎木内昇さん『惣十郎浮世始末』(中央公論新社)
◎蝉谷めぐ実さん『万両役者の扇』(新潮社)
◎吉森大祐さん『茨鬼 悪名奉行茨木理兵衛』(中央公論新社)
受賞者・赤神諒さん コメント
この度は栄えある賞を賜り、読者の皆様、お世話になりました関係者の皆様に対し、心より感謝申し上げます。
江戸時代の佐渡金銀山は、いろいろな事情で故郷を離れ、あるいは故郷を失くした「旅烏」たちの集った島でした。『佐渡絢爛』はフィクションではありますが、400年前、奇跡の成功を収めた疎水道開鑿プロジェクトの実話をモチーフとして、「ふるさとの再生」をテーマに描いた作品です。
本書を手に取ってくださる方々を通じて、現代日本の各地の故郷に、ささやかな元気をお届けできればと願っております。
――赤神諒
「本屋が選ぶ時代小説大賞」について
「本屋が選ぶ時代小説大賞」は、2011年に創設。文藝春秋の隔月刊小説誌『オール讀物』編集部が主催する文学賞です。
過去1年間に刊行された時代小説の中から、文芸評論家が候補作を選出し、その後書店店長等から構成される選考委員により大賞が選出されます。
佐渡絢爛 赤神諒 (著) 時は元禄。金銀産出の激減に苦しむ佐渡で、立て続けに怪事件が起こった。 能面の謎を解いたとき、天下を揺るがす驚愕の真相が明らかになる! ———– |
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